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ヤンキーに関わるのは一生やめることにした話

これは、忘れもしない高校入学前の春休みの話


その日は、中3のクラスメイト何人かで遊ぶことになりカラオケに行った。
僕はあまりカラオケが好きじゃなかったので乗り気ではなかったけど、他の人が楽しそうに歌ってる姿を見てそれなりに楽しんでいた。


楽しんでいたのも束の間、ある男子(以下A)が「俺、ちょっと出るわ。財布と携帯預かってもらえる?」と言った。



急に言い出したのでとてもびっくりした。
なぜそんなこと言い出したのか聞くと、Aは他校のアンディ(仮名)という外国人のヤンキーに呼び出しをされたのだと言う。


「漫画かよ」と思いながら、呼び出された理由を聞くと「陰口でアンディの肌を黒いと言ったら、それにアンディが怒った。」と言った。

それはAが悪いよと思った。
ヤンキーとはいえ特に思春期の子にそれはダメだよと。


ただ、違う中学校のやつが陰口を言ったからって呼び出しするってすごいなと思った。
そして、どういう経路でアンディに陰口伝わったんだよと。てか、アンディに告げ口したやつはどういう意図で告げ口したんだよと。


まぁ、そんなことはいいんだけどAが普通に心配になった。
見たことはないけどアンディって名前の時点でやばいヤンキー感がすごかったから。



とにかくアンディは近くの公園に来るらしく、Aもその公園に向かうらしい。
僕は、呼び出されたって言いながら近くの公園まで来てくれるんだと思った。



「危ないかもしれないからお前らは来なくていい。」と言ってAはカラオケを出て行った。

その場にいたメンバーは「漫画かよ」と思いながらどうしたらいいのか分からず、沈黙が続いた。
そうしてるうちに、Aの携帯が鳴った。



アンディからのメールだった。


「もうすぐ着くよ!どこ?」


あれ?全然漫画じゃない。
「どこにいるんだ!おらぁ!」

じゃなかったので正直拍子抜けした。


そして、もしかして携帯置いてったから合流できない?と思った。

そんなにアンディも怒ってなさそうだし公園に行ってみるかということになった。




公園に向かうと、広い野球グラウンドの真ん中にAが1人でいた。

まさに決闘が行われる前のコロッセオに見えた。


「なんで来たんだよ!危ないから帰れ!」
Aは完全に"入っていた"。



すると間も無く金髪のヤンキーを先頭に
4人のヤンキー達が"チャリで来た"


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先頭の金髪がアンディだった。

そして、アンディは信じられないくらいでかいピアスを重ね付けしていた。


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シャンデリアじゃんと思った。


僕は心の中でシャンデリアって10回言った。



あの時アンディが僕に
「毒リンゴを食べて死んでしまったのは誰?」と聞いてきたら、確実に「シンデレラ」と答えてしまい、「白雪姫だよ!おらぁ!」とボコボコにされていたので危なかった。


幸いアンディはその質問をせず、Aの元へと向かった。流石にボコボコにされすぎたら警察呼ぶかと思っていたが、僕らの心配は無駄となった。




Aがふつうにアンディに謝りアンディ達は帰って行ったのだった。

そうしてあっさり?
"入っている"A 対 アンディは幕を閉じた。


Aがあんなに入っていたのはなんだったんだよと思ったけど、大事にならなくてよかった。


あと、元々はAが完全に悪いのだけど、
いきなり僕らの地元まで30分以上かけてチャリで来て、呼び出しをして、耳にシャンデリアがついてるなんてヤンキーは怖すぎるなと思った。


ヤンキーに関わるのは一生やめようと思った。


終わり

記事のネタに使わせていただきます。 お金を使った記事書きたいです。