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ストレスの多い部署に放り込まれたら? 9月21日 “Widow-Maker” Positions 後家づくりの仕事



#9月21日  木曜日のお昼です。
今週もあと一踏ん張り。今日の #ドラッカー365の金言 は、職務の設計についてのお話です。
#Widow_Maker_Positions (「後家づくり」の地位)
#後家づくりの仕事

後家づくりの職務・地位とは、

その職務に就いた優秀な人が、次から次へと倒れてしまうような職務が見受けられる。それらの職務は合理的で、よく構成されているので、できないはずはないと思われるにもかかわらず、実は誰にもできないものらしい。前職では立派にやっていた人が、2人続けて失敗してしまうような職務は、設計し直すべきである。そうすrば、最初の設計のどこが間違っていたか、後思案に過ぎないとはいえ、通常は明らかになるものである。

#マネジメント 1974年版 下巻 53ページより

 自分の過去の経験で思い浮かぶのは、総務部の地域対策担当の課長さんや通販部のカスタマーサポート担当の課長さん。

電話やメール、時には、来訪されてクレームを受ける部署の担当となると2年経たないうちに体調を崩したり、メンタルヘルスに不調をきたします。

 自分も過去にはカスタマーサポート部署に放り込まれ、クレーム処理担当をこなした経験があります。当時は精神的にも厳しい年月だったが、後から振り返ると、コミュニケーション力を鍛える経験になったのは確か。とはいえ、当時、理不尽な怒鳴られ方をされたり、異常とも思えるクレームや住民対応に接するのは、心が折られるような経験が繰り返されるので、自分をどこかで守らなければ、続けられません。

 その後の職場や仕事においても、相変わらず、理不尽だったり、無茶な仕事を振られそうになったり、と散々な経験をする前にスルリと回避しつつも、良好なコミュニケーションを維持できる術を学ぶことができたし、現在に至るまで、ヤバめな相手との商談を回避できているのは、その時の経験が糧になっています。

とはいえ、「後家づくり」の地位についたり、責任を部下に押し付けようとする上司の下で働くことになるのはしんどいことです。

できれば、回避したいですね。

 かつての日本企業は、組織への忠誠心(エンゲージメント)が高い社会でした。それは、辛抱していれば見返りがあったからでもあります。

 伝聞ですから真偽は分かりかねますが、例えば、かつての政治疑獄事件で会社を守るため証拠隠滅に協力して命を落とした商社の特命部長や航空機事後で命を落とした航空会社社員の遺族などには、死後も年金と称する特別手当が支払われている、家族を雇うなど特別な計らいがあったと聞きます。

 ところが、バブル崩壊後、賃金が伸びない「失われた30年」を経て、ここにきて終身雇用制度は失われ、社員の流動化、自由移動が進むと、社員と企業との関係はドライな関係に。

 2017年の調査ですが、ギャロップ社調査で「熱意ある社員」割合が日本は132位。わずか6%

世論調査や人材コンサルティングを手掛ける米ギャラップが世界各国の企業を対象に実施した従業員のエンゲージメント(仕事への熱意度)調査によると、日本は「熱意あふれる社員」の割合が6%しかないことが分かった。米国の32%と比べて大幅に低く、調査した139カ国中132位と最下位クラスだった。企業内に諸問題を生む「周囲に不満をまき散らしている無気力な社員」の割合は24%、「やる気のない社員」は70%に達した。

 企業と社員との関係は、すでに最悪期と迎えて5年以上経過しています。この後、疫病や災害、さらに、インフレと日々揺れる中で、多少でも改善しているのでしょうか。

今年の6月、最新の調査結果がアップされました。

2017年に比べて、6%→5%、1ポイントダウン。「熱意ある社員」わずか5%。

 夏の炎天下で高校生に選手寿命を燃え尽きさせ、怪我で将来を失わせるほどの野球をさせて喜ぶような、滅私奉公という「生贄」を求めるばかりの日本の組織では、「後家づくり」は止まない。「熱意ある社員」は、「生贄」になりがちで、報われないのなら、今の時代、優秀な人材は定着せず、そんな社風の企業の生産性が上がらないままになっているのではないだろうか。

まずは、普段からのコミュニケーションの取り方を変えて、指示命令報告式ではなく、「対話する」ように変えていこう。

そしていい仕事をしたらきちんと認識し、それをみんなの前で褒め、叱るときは逆に個室で叱ること。

社員一人ひとりの強みを生かし、引き出していくという意識を上司だけでなく、部下側も持つことが大事だろう。

上司に媚びるのではなく、上司の成果につながるようにチームが動くようになれば、成果も上がっていく。

まずは、あなた自身のコミュニケーション改善から始めてみてはどうだろう。きっと改善を実感できるはずだから。

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