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【年間数十回】コンテンツ業界と学生をつなぐ。DHUの「特別講義」がスゴイらしい【単位も取れる】

デジタルハリウッド大学(DHU)では、大学という枠を超え、あらゆる業界から外部講師をお招きする「特別講義」を開講しています。たとえば、過去にこのような特別講義を行いました。

特別講義の一例
・元オリンピック選手を招いた「現実科学 レクチャーシリーズ
・『ドライブ・マイ・カー』エグゼクティブプロデューサーが語る「日本映画におけるクリエイティブとビジネス
・家族型ロボット「LOVOT」開発者による「ロボットと暮らす未来へ

現役プロの教員陣による授業(正規科目)、学校内で就業体験ができる「企業ゼミ」、そしてこの特別講義が、在学生にとって実社会との接点となり、ひいては外部でのインターンシップや就職のチャンスにつながります

今回のnoteでは、2023年度前期に実施した特別講義を3つ取り上げ、実務家教員や先端的な研究者による授業の様子をご紹介します。ぜひDHUの在学生になったつもりでご覧ください!


コンテンツプロデューサーが語る映像・エンタメ業界におけるテレビの今|読売テレビ・古河 雅彦さん

古河 雅彦先生
2005年に読売テレビ放送入社。『ゲツキン!』『情報ライブ ミヤネ屋』『秘密のケンミンSHOW』などを担当。現在は海外への企画フォーマット販売するための番組を企画・制作をしている。

1つ目に紹介する特別講義は、読売テレビ放送の現役社員・古河先生による「YouTube、TVer、配信サービス、海外… コンテンツプロデューサーが語る映像・エンタメ業界におけるテレビの今」です。

「アニメ『鬼滅の刃』以前と以後で、インターネット配信に対するテレビ局の捉え方が変わった」と話す古河先生。以前までは、テレビ局がコンテンツをネット配信する際、1つのサービスで独占配信することが一般的だったと言います。

しかし古河先生は「『鬼滅の刃』の制作陣は、作品をインターネットで配信することで直接的な収益増加を狙うのではなく、幅広い視聴者に認知してもらうことを目的とした」と推察します。

『鬼滅の刃』の爆発的ヒットによってテレビ局の常識が変わり、読売テレビ放送もインターネットを認知獲得の場として意識するようになったとのこと。読売テレビでは現在、世帯視聴率だけでなくTVerの再生回数を重視したり、YouTubeの公式チャンネルで情報番組の切り抜き動画を公開してテレビの視聴へつなげたりしていると言います。

古河先生は、読売テレビ放送が著作権を保有するコンテンツを海外へ販売する「コンテンツビジネス」を主な仕事としています。ここでいうコンテンツとは、下記の2つに大別されます。

(1)すでに日本で放送したコンテンツに字幕をつけて、そのまま海外で放送できる「完パケ」品
(2) 海外のテレビ局にリメイクしてもらうための、企画フォーマットの権利

たとえば『名探偵コナン』は、元々は日本国内で放映されていましたが、海外での人気が高まったことでさまざまな言語に翻訳されました(1)。

一方、古河先生が携わったバラエティ番組『ザ・ローリングキッチン』はフォーマット販売を見据えて制作されたもの(2)。関西圏で放映後、オランダのエンデモルシャイングループという配給会社と契約し、モンゴルやブラジルなどでリメイクもされました。

ほかにも古河先生が作成した企画書の裏話や、フランスで開催されるコンテンツの見本市「MIPCOM」で営業をした経験などをお話しいただきました。テレビコンテンツを中心とした、まさに映像業界の実態がわかる特別講義でした。

大手広告代理店のクリエイターが語る『愛されるキャラクターを生み、育てるコツ』

2つ目に紹介する特別講義は、大手広告代理店で働いているアートディレクターとコピーライターが講師を務めた「企業キャラクターを開発してきた大手広告代理店のクリエイターが語る『愛されるキャラクターを生み、育てるコツ』」です。数々のクライアントとの関わりの中で、先生方がどのような工夫をされているのかをお話しいただきました。

たとえば先生方がクライアント企業へ企画を提案する際、テキストやイラストだけなくキャラクターのパペット人形を作るそうです。企画段階からキャラクターを立体物として提案することで、クライアントにとって活用イメージが湧き上がり、実現率が高まるからです。

「クライアントが希望する成果物のほかに、お土産感覚でキャラクターを提案すると喜んでもらえて、結果的に別のグッズやLINEスタンプになったりする」という裏話も。私たちが何気なく見聞きしているキャラクターグッズにも、誕生までにはいろいろストーリーがあるようです。

特別講義終盤の質問コーナーでは、「キャラクターをどう発想しているのか?」「プライベートと仕事の切り替え方は?」「オリジナルキャラクターを広く知ってもらうためにはどうすればいい?」など、参加者からたくさんの質問が寄せられました。先生方からは「今後、一緒に仕事ができるのが楽しみです!」とのエールをいただき、90分の講義があっという間に幕を閉じました。

VTuber文化論|東京大学・山野 弘樹先生

山野 弘樹先生
2017年、上智大学文学部史学科卒業。2019年、東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻(比較文学比較文化分野)修士課程修了。現在、同大学院博士課程。著書に『独学の思考法』(講談社現代新書)。

最後に紹介するのは、山野 弘樹先生による「VTuber文化論」です。VTuber(バーチャルYouTuber)の歴史における大きな出来事のひとつである「ゲーム部プロジェクトの声優交代騒動」を例に、コンテンツ制作者と鑑賞者の関係性を紐解く授業をしていただきました。

ゲーム部プロジェクトは、2018年から2021年まで活動していた4人組のVTuberグループ。メンバー4人が楽しく話しながらゲームをする様子がファンを引きつけ、YouTubeのチャンネル登録者数が30万人を超えたこともありました。

しかし2019年、4人のメンバー全員の声優が交代し、ファンからは「魂が変わってしまった」という声が上がり騒動へ発展。最終的にゲーム部プロジェクトは解散してしまいました。山野先生は「運営としてはアニメの声優が変わるのと同じ感覚だったのかもしれないが、視聴者はメンバーの人格や関係性がすべて変わってしまったと感じた」と考察します。

この騒動から、山野先生は以下のような教訓を得たと語ります。

(1)制作者の意図とできあがった作品が持つ意味は、ずれることがある。
(2)同様に、制作者の意図と鑑賞者が受け取る意義もずれることがある。
(3)制作者は、鑑賞者が何に魅力を感じてお金や時間を使ってくれているのか、慎重に見定めなければならない。

制作者と鑑賞者の双方向的な関わりの中で生まれたVTuber文化の歴史を通じ、生み出されたコンテンツの真の価値は何なのか、考えさせられる機会となりました。

「今回の授業では、VTuberに親しみがない方でも、こんな現象が起こっているんだということを観察できる機会になったのではないでしょうか。今日得られた教訓をご自身のフィールドに持ち帰っていただいて、制作に活かしてもらえたら嬉しいです」山野先生からのメッセージに、会場の参加者からは大きな拍手が送られました。


コンテンツを消費する側から、つくる側へ。クリエイティブな道を目指すDHU生にとって、どれも心に刻んでおきたい授業ばかりでした。

デジタルハリウッド大学は、コンテンツ業界を中心に、約9万人の卒業生ネットワークを保有しています。こうした特別講義を通じて、学生自身のキャリアを考える機会を設けています。

オープンキャンパスでは実務家教員による体験授業や、外部クリエイターによる特別講義などを開催しています。ぜひイベントにご参加ください!

★デジタルハリウッドで講義をしてみたいという企業様、クリエイター様、研究者の方は、本学大学事務局へお問い合わせください!

デジタルハリウッド大学事務局(特別講義担当)
dhu@dhw.ac.jp



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