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「自覚」した「詩人」     

詩誌「潮流詩派」掲載作品  2000年創作

2000年にもなって

――なにかの間違いで――

もし 誰かに

私は「詩人」だ

なんていう「自覚」が

生まれてしまったとしたら

それは危険な徴候だ 


「私はなんて崇高なんだろう」 

 いや

「私はなんというクズなのだろう」 (以下反復)

「ああ 苦しい 切ない」とか

「ああ 水が足りない」とか――

 たえず揺れ動くことになる

おそらく「自覚」した「詩人」は「詩作」によって胃腸や血管や遺伝子などのゴミを吐き出しすっきりし続けることができなければとても生きていけないだろう

が それは 

かなり 無理っぽい

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