「交換様式D」への問い 『力と交換様式』by 柄谷行人
Ⅰ 転移-逆転移
上記記事のテーマは「転移-逆転移=資本主義システム」の彼方ということになるだろう。転移-逆転移が資本主義システムのコアだという仮説はなかなかの慧眼だ。史上最強度の「転移-逆転移」関係のシステムをウェーバーは「プロテスタンティズム(特にカルヴァン主義)」あるいは「資本主義の精神」として理念型化した。
Ⅱ 告白-反復強迫
「性自認」の「告白」と合わせて考えると人類史におけるカトリック的「原罪の告白 confessio(告解=原罪の告白による悔改め)」とい