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生命力を取り戻す習慣、デジタル・デトックス

先週末は息子とふたりで郊外に出て、連絡以外でスマホやパソコンを断つ「デジタルデトックス」をしていました。

デジタルデトックスとは

デジタルデトックスとは、一定期間スマートフォンやパソコンなどのデジタルデバイスとの接触を断つことでストレスを軽減し、世界や自然とのつながりを取り戻す習慣です。

オンラインで繋がりっぱなしの習慣をリセットすることで、
✔︎気持ちがスッキリする
✔︎目の疲れが取れる
✔︎頭(脳)の疲れが取れる
✔︎睡眠の質が向上
✔︎ストレスが減る
✔︎安心感が増す
✔︎想像力(創造力)が高まる
✔︎ひらめきが良くなる
✔︎五感が冴える
✔︎幸福感が上がる
などの効果があるとされています。免疫力アップにもつながる、今最も取り入れたい習慣です。*引用DIGITAL DETOX JAPAN

初めはオフグリットでキャンプしようとしたのですが、あいにくの悪天候でビーチは暴風雨。ママ一人、子一人では結局テントすら貼れずに、近くのバンガローに泊まりました。

オフグリットとは、電力、ガス、水道などのライフラインがある場所から離れ、自給自足の生活スタイルを実践することです。短期間でもその不便さに触れることで、地球環境から必要以上奪うことを止め、原始的な生きる力を取り戻す実践です。

子どもの「いまここ」に必要なものを一緒に考える

タイは先週からロックダウンで、とうとう小規模な息子の学校も休校となりました。1週間雨とスクリーン漬けになってしまった息子は、金曜日には目が痛い、頭が痛い、気分が悪いと泣き出してしまいました。

もし彼が幼児だったら、とっくに秘境へと長旅に出るのですが、10歳前後の子どもに一番必要なものは、親抜きで友達や大人との関わることです。

「そんなにストレスなんだったら、オンラインクラスをやらなくて良いんじゃない?」と言いたいけれど(言ってしまったけれど)、彼はどこかへ行くよりも、学校というコミュニティと繋がっていることを自主的に望んで選びました。

子ども時代はどんどん過ぎていくもの。学校や政府を責めたりもできますが(とは言っても息子は私立の特別なカリキュラムの学校に行っていて、親子ともども不満は一つもありません)、小さな事でも出来ることから自分ではじめることをわたしたち親子は大切にしています。

そこで二人で話し合って、週末は親子共にディバイスを連絡以外では使わないデジタル・デトックスを実行して、自然の中で楽しむことに決めました。

彼にとって家は大海原から帰ってきて、安心して舟を繋げる岸のようなものです。家の外で自分で関係を育み、自分で社会性を構築しながら自信をつけていく時。わたしは彼のために、安心して舟を泊められる岸でありたいな、と雨風の中、岸で揺れている漁村の舟を見ながらそう思いました。

デジタル・デトックスで深まる自然との絆、親子の絆

わたし自身の仕事もすべてオンラインなので、デジタルデトックスは必要だな、と感じていました。動画や音声の配信、記事の執筆、翻訳、SNSの投稿などを一切止めて、車に自転車2台とキャンプ道具を詰め込んで、家から60キロほど離れたお気に入りの穴場のビーチへ出発しました。

外は雨でしたがそれもまたよし。ロックダウンと悪天候の両方が重なって、ビーチはほとんど貸切状態。キャンプは流石に断念しましたが、誰もいないビーチフロントのバンガローにチェックインして、雨の合間に海に入ったり、自転車に乗ったり、スケートボードを楽しんだりしました。

雨やどりで入ったカフェでもデジタルデトックスです。二人で指相撲したり、なぞなぞをしたりしてご飯を待っていました。息子は終始キャッキャはしゃいで、疲れた顔からどんどん明るい表情に戻って行きました。

1日目の寝る頃には肌の色も良くなり、ああもう大丈夫だなと安心。本人もすぐに寝息を立てて眠りについてしまいました。

その日はちょうど満月で、雨雲で月なんか全く見えなかったのですが、翌朝ビーチに出ると、引き潮で1キロくらい遠浅になっていて、「海の底を歩いてるね」と言いながら幻想的な風景の中を波際まで散歩しました。

いつもずっと一緒にいる息子ですが、いつもよりずっと、仕事も時間も気にせずに、密に繋がってお互い満たされていく実感がありました。親子の絆だけでなく、自然との絆も。

パンデミックを通して仕事や学習方法のリモート化が進んだことで、わたしたちは場所や時間の自由や多様な選択肢を得ることができました。それは大きな恩恵だと思います。それでもデメリットはつきもの。何事にも完璧を求めず、デメリットに自から進んで取り組むことで、毎日をパラダイスに導いていくことは可能です。

しあわせも、苦しみも、全てはわたしたちひとりひとりの選択から始まります。

デジタル・デトックスは半日からでも大きな効果をもたらしてくれるもの。すべての現代人に取り入れてほしい習慣です。


いただいたサポートは、博士課程への学費・研究費として、または息子の学費として使わせていただいています。みなさんのサポートで、より安心して研究や子育てに打ち込むことができます。ありがとうございます。