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燿(hikari)
2022年6月25日 06:12
(文3000字 写真30枚) 久しぶりに水族館へ出かけた。関門海峡を隔てた対岸の山口県下関市には市営水族館「海峡館」がある。門司港からは渡船で5分ほどで着く。だいぶ前に和歌山で飼育されているイルカには触れたことがある。ひんやりとした弾力ある分厚い表皮。どこを触ってもただじっとしている受容性。そして無垢な遊び心。ときどき懐かしく思い出す。水族館に行きたくなるのはその記憶があるからだ。しかし
2022年6月12日 06:29
(文5700字)覚者を訪ねて 若い頃に「覚者」を訪ね歩いた時期があった。噂を聞いてはインドの田舎町まで出かけたり、また日本で会えると知ったなら何度でも出向いたりした。覚者とは光明を得た存在。光明とは悟りの最終段階にまで到達したことを意味する言葉だ。悟りや覚醒という意識変容にもいくつもの段階があり、光明を得るともう二度と人間に生まれ変わることなく、宇宙の実存そのものへと溶けていくとも言わ
2022年6月9日 07:33
北九州市のほぼ中央部高塔山の頂上にアジサイ園がある。その北斜面の日光があまり差し込まない森の一角に、数種類の日本原産ヤマアジサイが、西洋アジサイよりも一足早く咲き始めていた。形はガクアジサイに似ているが、ずっと小ぶりで、森の木陰でひっそりと咲く姿はか弱く繊細な植物に見える。しかしそう感じるのは大きくどっしりした西洋アジサイやガクアジサイの方が見慣れているからで、じっと見つめているうちに、その