燿 (hikari):還暦を機に30年ぶりとなる趣味の写真撮影が再燃。地元北九州を中心…

燿 (hikari):還暦を機に30年ぶりとなる趣味の写真撮影が再燃。地元北九州を中心に撮った風景、街、神社仏閣、花、猫、野鳥などの写真。その他、若い頃の思い出、ヒーリングやセラピー、瞑想についての備忘録など。1956年東京生まれ。2021年より北九州在住。

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Solo, Duo & Trio

お題企画 「#未来に残したい風景」受賞 ***ありがとうございます! Solo, Duo & Trio Solo Duo Trio 番外編 レモンバームさんのリクエストにお答えして蔵出しカモ尻写真を追加します! ありがとうございます

    • 夜の帳が下りる頃

       夏がなかなか終わりを見せない。こういう時は夜の街歩きが心地いい。夜風が街の火照った大気を吸い取りながら抜けていく。  数回前の記事に、我が街のアーケード商店街ではシャッターを閉じた店が並ぶ一方で、新しい飲食店もよく見かけるようになった、という趣旨の文を書いた。  梯子酒をしたことはないが、商店街をぶらぶら歩きながら店構えを眺めたり、店内の様子をそっと覗き見したりするだけでも、結構暑さを忘れられるひとときになる。  店の多くは間口が狭くこじんまりとしている。古いアーケード

      • 「今ここ」に生きる

         日中はまだまだ夏の暑さが続く北九州。しかし市内にある植物公園に行くと、赤、白、黄、ピンクなど様々な彼岸花と、秋の訪れを告げる草花たちがすでに咲き始めていた。  細い花茎を伸ばし、その先に独特な造形美の花を咲かせる彼岸花。ひとつの花は数時間から長くても3日しかもたない。やがて花や花茎が枯れた後、秋の終わりから葉が伸び始め、翌年の初夏に枯れるという、他にはあまり見られない個性的な多年草である。  毎年、お彼岸のこの時期に合わせて正確に咲くのは、微妙な温度変化を繊細に嗅ぎ分け

        • 未来に残したい風景

           福岡県北東部を走る鉄道に、二本の興味深いローカル線がある。ひとつは北九州市と直方市を結ぶ「筑豊電気鉄道」。もうひとつは直方市と行橋市を結ぶ「平成ちくほう鉄道」。  二つは似たような名前だが別会社である。共に直方が終着駅であるため、両方の路線に継続して乗れる一日フリーきっぷが販売されている。普段、車の運転ばかりで、時にはこういう手段を使ってまだ見ぬ風景を探索するのもいいなと思い立つ。  切符の名称にある「へい!」は、平成ちくほう鉄道の「平」。久しぶりにこの掛け声が「鉄分」

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        記事

          足しげく通う

           北九州市西部に位置するわが町「黒崎」の歴史は、江戸時代に長崎街道宿場町として栄えたことから始まった。当時の松並木が今も街中に残り、昔日の長崎街道の面影を留めている。 北九州市は重化学工業を中心とした日本の四大工業地帯として成長し、市民の衣食住を支える地域として黒崎は発展してきた。  今では、好景気の頃に建てられた大きなデパートが4年前に閉鎖され、駅前に伸びるアーケード商店街では、老朽化や後継者不足の為にシャッターを閉じた店が立ち並ぶ光景を所々目にする。人口減少、高齢

          足しげく通う

          街明かり

           漆黒の闇が大地を覆う頃 夜空を埋め尽くす八百万の神々は 華やかな祝宴の真最中 地平の遥か彼方に浮かぶのは 八百万の人々が暮らす街灯り 笑いも涙も 憤りも夢も 出会いも別れも何もかも すべて一つ一つの街明かり やがていつかは闇に溶け 天に昇って星となる お疲れ様です いつもありがとうございます

          街明かり

          月がきれいですね

           夏の終わりを告げるスタージョンムーン。〝Sturgeon〟とはチョウザメのこと。8月は、北アメリカ五大湖周辺でのチョウザメ漁最盛期。ネイティヴアメリカンにとってチョウザメはたくさんの卵を産むことから、「繁栄」「自由」「自立」「友情」「オリジナリティ」などの意味が込められているとのこと。  昨夜は北九州の東側に広がる周防灘の海岸で、月の出を待った。予定時刻を過ぎ、やや高度を上げた位置でようやく雲の間から怪しげに赤く光る月が顔を出した。満月は一昨日の真夜中なので、この時はすで

          月がきれいですね

          生き抜く力

           連日の強い日差しに負けて、公園の花壇や、我が家の庭の植物たちの葉は乾燥し切ってヨレヨレである。それでも夏の小さな花たちは逞しく咲いている。よほど芯が強いのだろう。絶対に枯れない。決して負けない。 朝晩の大気には、ようやく涼し気な秋の匂いを感じるようになってきた。あともう少しの辛抱だ。 ⚽⚽⚽  毎年8月になると、中学時代のサッカー部のことを思い出す。何も知らずに遊び半分で入部したのは、東京都内でも有数の強豪チームだった。1年生の最初の夏休みは、何と朝9時から夕

          生き抜く力

          響灘 夕涼景

          残暑お見舞い申し上げます  夏の夕暮れ時になると、この小さな岬には日没を眺めるために、いつも数十人が集まってくる。見晴台、波打ち際の岩の上、丘のごつごつとした岩肌など、思い思いの居場所に腰かけ、静かにその時を待つ。たとえ曇りの日でも、日没の直前に太陽が顔を出すことがあるので、その一瞬のドラマチックな光景を求めて、必ず誰かが来ている。 この日は朝から快晴の一日。しかし黄金色の雲のヴェールを身に纏う太陽は、じっと見つめても、もう眩しくはない。大海原を超えて大陸から吹いて

          響灘 夕涼景

          「わっしょいわっしょい」

          夏だ 祭りだ わっしょいわっしょい 神が来た 雷鳴轟き 大地を揺るがし わっしょいわっしょい 山が来た 雲外蒼天 空を突き抜け わっしょいわっしょい 龍が来た  祇園祭と言えば、京都の祇園祭や博多祇園山笠が有名だが、我が街の黒崎祇園山笠も400年以上の歴史があり、福岡県の無形民俗文化財に指定されている。幕末から明治初期は何時となく消えていたが、明治中期に流行した悪疫の厄払いのために復活したとのこと。  人形飾山8基の壮観な巡行と共に、大太鼓と小太鼓、鉦、ほら貝を使った

          「わっしょいわっしょい」

          梅雨明け近し

          花に水やり 体に水分塩分滋養補給 眼と頭は休めて 心に憩ひのひとときを お疲れ様です いつもありがとうございます

          梅雨明け近し

          胎内回帰

           最近、神社に参拝する機会が増えた。福岡県は、新潟県、兵庫県に次いで全国で3番目に神社の数が多い県とのこと。確かに街中に、郊外に、至る所に鳥居を目にする。結界の奥に見える神域は今も尚、長い歴史が醸し出す濃密な神秘性を帯びており、その独特な美しさに思わず引き寄せられてしまう。先日は、梅雨の晴れ間の休日に福岡県南部にある山間の神社を訪れた。  子ども時代を過ごした東京郊外の家の近くには稲荷神社があった。社殿の裏手に広がる薄暗くて怪しげな森は誰も寄り付かない禁足地。冒険心と好奇心

          胎内回帰

          生来の資質

           宮地嶽神社には七夕祭りの飾り付けが施され、境内は爽やかな風がそよいでいる。中でもたくさんの風鈴が吊るされた小道は、風が歌うように通り抜けていく。  梅雨に入ってから福岡県内では毎日のように雨が降っている。浸水被害が出ている地域もある一方で、田畑の作物や草木にとっては恵みの雨となる。雨が降るという状況は中立だが、立場や結果によって受け止め方は様々。  私たちの日常に次々と押し寄せてくる出来事、膨大な情報、問題課題、そうした嵐のような社会情勢も、解釈や判断は千差万別だ。

          生来の資質

          静寂の祝詞

           福岡県北部の玄界灘に浮かぶ絶海の孤島「沖ノ島」は、2017年「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」として世界遺産に登録。現在常駐する神職一人以外、環境保全の為に立ち入ることはできないが、その手前にある「大島」の沖津宮遙拝所や展望台からは、遥か彼方の水平線上にうっすらと浮かぶ沖ノ島の島影を肉眼で捉えることができる。  周辺の島々にはない切り立った断崖と険しい山並みから浮かび上がる孤高の存在感は、まさに「神宿る島」と呼ぶに相応しい。  世界遺産登録された宗像大社は、日本神

          静寂の祝詞

          響き合う

           日野江植物公園に来るのは桜の季節以来2ヶ月ぶり。風景はすっかり一変し、梅雨時の瑞々しい新緑色に包まれていた。 咲いているのはアジサイ、ハス、水蓮、花菖蒲、ギボウシなど、この時期ならではのしっとりとした涼し気な草花たちだ。  特別展示「ギボウシ」には多種多様な葉の色形があることを知り、驚かされる。  植物園による説明を要約すると       日本には約20種のギボウシが、北海道から九州の湿った山野や林野などに生育している。古くより春の山菜として新芽を

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          森の木漏れ日と山紫陽花

           今年も紫陽花の季節がやってきた。北九州市高塔山では毎年恒例の紫陽花まつりが開催されている。梅雨入りの遅れに伴い、7万株あまりの西洋アジサイとガクアジサイの開花は全体的に遅く、見頃は来週くらいになりそうだ。    見物客で賑わうエリアを通り抜け、脇道へと進み、急勾配の狭い階段を下る。すると静かな森の木陰に野鳥のさえずりが響き渡る秘密めいた場所に辿り着く。そこには谷間を通り抜ける風に吹かれながら、数十種類の日本原産「山紫陽花」がひっそりと咲いている。  ここは管理者の友田氏が

          森の木漏れ日と山紫陽花