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にゃんこ

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元来猫好きではなかったが、猫たちの方からすり寄ってくるようになって、こちらの心が開かされるような思いがした。厳しい環境の中でも逞しく平和に生きる彼らの姿からは学ぶことも多い。しか…
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陽だまりにゃんこ11:相島は愛の島⁈

 玄界灘に浮かぶ離島、福岡県糟屋郡新宮町「相島」は、世界6大猫スポットのひとつとして世界的にも有名な猫島である。 福岡市にほど近い新宮漁港から町営渡船で約20分。アクセスの良さから、多くの猫好きたちが国内外から集まる。年間の来島者数は9万人以上。先週末、朝9時半発の便は釣り客も多く、すぐに定員150人いっぱいとなり、乗れない人もいたほどだ。 🐈‍⬛  本題に入る前に、まずこの島にある「遺跡」について。  前回の記事で取り上げた宮地嶽神社内の古墳に使われている巨石は

おはようにゃんこ15:神の贈り物

 毎度「にゃんこシリーズ」でお馴染みのさくら猫、モモちゃんと福ちゃんはこの寒さの中、無事に暮らしているだろうかと案じつつ、市内にある公園を目指す。 2匹とも姿が見えない。 それぞれ朝の縄張り巡回にでも出かけているのだろう。 案ずるには及ばない。 元気な証拠だ。 戻ってくるまでの間、丘の上にある花壇を散策。 この時期花はまだ咲いていない。 風もなく静まり返った園内のベンチに座り猫に習い日向ぼっこに興ずる。 そろそろ戻ってくる頃かと思いきや、そこで巡回中のモモちゃんとばったり出

おはようにゃんこ14:孤高のたまちゃん

 北九州でも朝晩は冷え込んで、暖房を入れるようになった。紅葉はもう少し先のようだが、ようやく秋らしい雰囲気が街を包む。 寒くなると外で暮らす猫たちのことがどうも気になってくる。 朝のウォーキングで時々立ち寄る近所の公園に、一匹のまるまる太った仔が暮らしている。「たま」はメスのような名前だが、実はオス。 この2年間毎朝世話をしているという年配女性が名付け親だ。彼女が最初に見つけた時、たまちゃんはそれまで飼い猫だったらしく、すぐに餌を求めて近づいてきたらしい。 驚くべきこと

おやすみにゃんこ1:まだ眠くないよ

 夜の町内は、猫たちの楽園だ。路上をうろつく仔、暗闇に紛れてじっとしている仔、おいかけっこをする仔、塀の上から路地を見下ろす仔、公園の広場で毛づくろいをする仔、睨み合いをする仔、こちらをじっと見てにゃおにゃお鳴く仔。 たいていは耳カットされた避妊去勢手術済のさくら猫。中にはそうでない仔も時々見かけることがある。飼い猫も混じってウロウロしているようだ。 日中はどこかに隠れていた幼い子猫たちも表に出ている。そっと近づくと、慌てて一目散に逃げていく。すぐ近くにいた母猫が低い唸り声

陽だまりにゃんこ10:夏ノ暑サニモマケヌ

 朝晩はやや涼しくなったとはいえ まだまだ日中は暑い日差しが照りつける今日此の頃 公園のさくら猫たちは 自分たちでいろいろ工夫しながら 何とか無事にこの夏を乗り切ったようだ 木陰はけっこう涼しいし 水もちゃんと飲んでるし お腹空いた頃にちょうど誰かがやってきて いろんなものをもらっている 時々大好きチュールも舐めて元気いっぱいだ もうじき涼しい季節が来るから それまでの辛抱辛抱 楽しく生きて欲しい 子猫を捨てるのはやめよう

おはようにゃんこ13:森の木陰の朝散歩

北九州の最高気温は梅雨明けから連日34~35℃。 夜中だけはクーラーなしでも凌いでいける。 でも公園で暮らすさくら猫たちはややグロッキー気味。 そりゃそうだ、毛皮、暑いよね。 しかし! 栄養と水分補給ヨシ👆 睡眠時間ヨシ👈 相棒の匂いチェックも怠りナシ🫵 ツンデレも相変わらずアリ🤞 ということで、世話人の方々による手厚いサポートを受けながら、今日も元気に生きている。 居心地の良い場所はちゃんと自分たちで見つけてキープ。 石のタイルはちょっとひんやり。 森の木陰はすうっと涼

陽だまりにゃんこ9:梅雨の晴れ間の日向ぼっこ

 向日葵の花芽が随分と色づき大きくなってきた。夏本番に向けて着々と準備が進んでいる。 蒸し暑い日が続く中、北九州の公園で暮らすさくら猫たちは束の間の梅雨の晴れ間をエンジョイしようと、のんびり日向ぼっこに夢中である。 最近いつもの散歩コースで、猫の世話をする人たちと顔見知りになり、会うたびにいろいろと情報交換するようになった。 「今日、あの仔見ました?」 「向こうの丘の反対側にいるのを見たわよ。」 「最近、あの毛がふさふさした仔、見なくなったよね。」 「あの仔は、いつ

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おはようにゃんこ12:野生の眼力

夕暮れにゃんこ7:らぶらぶ

 前々回のにゃんこシリーズ「おはようにゃんこ8」では、毎度お馴染みさくら猫「福ちゃんモモちゃん」コンビの知られざる一面についてお伝えしたが、今回はさらに二匹の深い関係性を窺い知る新たな目撃談があるのでご紹介したい。 この日は夕暮れ時に、彼らの住んでいる公園で花を撮っていた。そろそろ帰ろうと、長い階段を降りていたその時…。 この丘までは約170段の階段か、もしくは迂回する形で緩い坂道の遊歩道を歩くという2コースがある。遊歩道は静かな森の中を抜ける気持ち良さがあるし、階段は時

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おはようにゃんこ11:雨後の福ちゃん

おはようにゃんこ10

 訂正します!  先日投稿した「おはようにゃんこ7」の記事の内容に誤りがあることがわかり訂正させて頂きたい。 上の写真、二匹の猫が一緒にいる光景である。 毎度お馴染み、T公園の福ちゃんとモモちゃんだ。 前回の記事の中では、この二匹の猫について次のようなことを書いた。 ところが、である。 上の写真を見ての通り、この説明が間違いであることが、先日分かった。 一緒にいるじゃん!! しかも、このツーショットに至るまでの経緯が驚きだった。 始めこのエリアに着いた時には二匹とも

おはようにゃんこ9

 昨年春に出会った2匹のさくら猫との不思議な交流が1年以上になる。今までに幾度となく投稿してきたT公園の「福ちゃん♀」と「モモちゃん♂」。始まりは朝の公園を散歩する道すがら、いつも決まって同じ所にたむろしている姿を見かけ、近くに寄って写真を撮ったりしたところからだった。 それまで自分は猫好きという訳ではなく、飼ったこともないどころか、ほとんど触れたことすらなかった。それが彼らの方から近づいてくるようになり、こちらの心を開かされたという訳だ。 擦り寄ってくるのは食べ物を与えて

ラベンダーさんの「推しネコだってさ」

「推しネコだってさ」文:ラベンダー 写真:hikari ラベンダーさん  ご参加いただき ありがとうございました!

陽だまりにゃんこ8:「かぎしっぽ」は幸運の印⁈

 北九州市T公園の「福ちゃん」はかぎしっぽ。 くるんと丸まった小さなしっぽがいつでも下を向く。 遠くにいても「福ちゃん、おいで」と声をかけると、すぐに短いしっぽをふりふり走ってくる。 用がなくなると、また小さいしっぽをふりふりどこかへ行ってしまう。 福ちゃんの後ろ姿は小さいふりふりがかわいい。 けど福ちゃん自身はまったく露知らず…。 話は飛ぶが…、 人間にもしっぽがある。 脊椎の一番下、仙骨の先に付いている小さな尾骨。 一般的に尾てい骨とも呼ばれている。 この尾骨は痕跡器官