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「Makuake」をよりワクワクする場にするためには、既存のシステムフローを作り直すこともいとわない。「もうすぐ開始」機能リリースの裏側

「気になるアタラシイものやサービスを買い逃ししたくない」というサポーターからのご意見や、「プロジェクトの事前告知をできるようにして公開直後のアクセスをさらに向上させたい」という実行者からのご要望に応えリリースされた「もうすぐ開始」機能。「Makuake」サイト内の「もうすぐ開始」セクションで、今後開始予定のプロジェクトの一部をチェックすることが出来るようになりました。全社一丸となって実現したこのプロジェクトにメインで関わっていた開発本部のエンジニアとプロダクトオーナーの2名に、実際にどう進めていったのか話を聞きました。

まず大変だったのが「新しいステータス」ができること

これまで「Makuake」上では、未来に開始するプロジェクトについての情報はありませんでした。アタラシイものや体験の応援購入プラットフォームとして、アタラシイものや体験との出会いの機会を最大化し、もっとワクワクを感じてもらえる場にしようと、実装されたのが「もうすぐ開始」機能です。

▼プレスリリース

今まで、プロジェクト掲載までのステータスを「プロジェクト開始前」と「プロジェクト開始後」で処理を分けていたところを、その間に「もうすぐ(プロジェクトが)開始」というステータスを追加した形になります。

実行者に対してはプロジェクト掲載管理画面上で、もうすぐ開始機能の利用を選べるようにしています。「機能を利用希望」にチェックをし、プロジェクト開始予定日時より前に公開ボタンを押した場合、「もうすぐ開始」として公開され、プロジェクト開始日時を迎えたタイミングで自動的にプロジェクトが開始し、応援購入が可能な状態になります。同時に、「もうすぐ開始」では限定情報のみの公開ですが、プロジェクトページのすべての情報が公開されます。

開発本部の対応としては、「Makuake」に掲載する「実行者の管理画面」での操作や「マクアケ社内での進捗処理フロー」の変更など、新しいステータス誕生に伴って新規の処理フロー設計が必要になりました。

またサポーターは、会員登録後に通知の受け取り設定をすることで、サイトやマイページ上でプロジェクトの開始予定日時を確認できるほか、プロジェクト開始前日の15時にリマインドメールを受け取ることが可能な仕組みになっています。これらの実装のため、サポーターが閲覧する「マイページ」の改修も必要となりました。

「もうすぐ開始」機能の一例。通知を受け取る設定にすることで、開始予定日時の確認が出来るようになる。

社内でも「ぜひあったら良い」と言われていた機能ですが、システム開発の部分だけではなく、社内各部署との連携や社内体制の再整理など乗り越えなければいけないことが多く、かなり大規模なプロジェクトでした。

「ユーザーに価値を提供する」という想いで全社団結できた

「Makuake」は2013年にサービスをスタートしてから10年が経っています。プロジェクト掲載開始までのフローとして10年間社内に蓄積されてきたサイクルを大きく変えることになるので、各部署の巻き込みが必要不可欠でした。

今回この難しい状況を打破できたのは、「Makuakeを進化させたい」「ユーザーに価値を提供したい」という強い思いを全員一致で持ちながら前に進めたことが大きかったと思います。

まず、データ戦略部が施策を行った場合の想定インパクトのデータ出しを行い、マーケティング部がターゲットユーザーの設定やプロダクト設計の壁打ちを何度も行ってくれました。開発側が施策出しから効果予測のデータ出しまですべて行う会社もよくあるかと思いますが、社内の各部署が協力し合って施策を作り上げていくスタイルはマクアケらしいところですね。

ある程度の大枠が決まった段階で、関係部署のみなさんを集めてキックオフを行いました。開発からはプロダクトオーナー(以下PO)とQAをメインとしたエンジニアたち、プロジェクト法務、キュレーター、マーケティング部やデータ戦略部のマネージャーたちなど関係する人をガッと集めて40名くらいで行いました。マクアケでは開発本部から主導して施策のキックオフを行ったことは今までなかったのですが、今回は関係する部署があまりにも多かったために実施し、結果的にこれがとても良かったです。様々な観点からの懸念点をあらかじめ解消し、了承を得たうえで開発をスタートすることが出来ました。

とにかくみんなでがむしゃらに突き進んだ

キックオフを行ったのが6月で、リリースが9月なので実質3ヶ月程度での実装でした。

まずPOが全体のワイヤーフレームやUIを整理し、そこから開発のしかたをエンジニアと相談して進めました。こだわり始めたらとことん時間がかかってしまうので、MUSTとWANTとを整理し、絶対に必要な部分に優先順位をつけてスピードを意識しながら進めていきました。「ユーザーに価値を届ける、速く届ける」というところにはこだわっていましたね。

ワイヤーフレームからの設計に関しては、本当にいろんなエンジニアに質問の時間をもらいました。きっと開発本部内の全チームに質問したと思います。プロジェクトページはいろいろな人が関わる領域なので「この設計いけると思いますか?」「なんかやばそうなところありますか?」というのをいろんな人に聞きまくってましたね。キックオフでは詰め切れなかった、実装の詳細に向けてどんな設計で行けば良いかというのを細かく決めていきました。いつ誰に声をかけても、快く壁打ち相手になってくれるのは、マクアケのいいところだなといつも思います。

初期の話し合いの際に使ったfigma

・何をトリガーにしてステータスを変更するのか
・「もうすぐ開始」ページで表示させる情報
・実行者管理画面でのわかりやすい導線
・サポーターへの通知経路

などなど、決めなければいけないことがたくさん出てくる中で、エンジニアとして、「自分たちはなぜその機能を開発しているのか」の視点を持ちながら、実行者やサポーターへ価値提供できる機能になっているかを常に意識していました。

納得のいくものを、スピーディにアウトプットする

スピードを意識していましたが、こだわるべき部分はとことんこだわりました。特にデザインの部分は、「Makuake」らしいワクワク感が伝えられるように妥協しませんでしたね。

実は、「もうすぐ開始」ステータスのプロジェクトページのデザイン案が2つあったんです。既存のデザインをそのまま流用してつくったものと、新しくデザインし直したページの2案が出ていました。

既存とUIは変わらず必要情報だけ掲載するページ案(左)と、新規でデザインしたページ案(右)

新しいデザインをイチからページに起こすのは工数も時間もかかります。限られた時間の中で開発をしているので、エンジニアとしてもどちらを選択するか迷いがありましたが、結果として新規のデザイン案を採用することにしました。

多少時間はかかるかもしれないけれど、「やるならインパクトのあるものを作りたい」「よりクリエイティブな方でいきたい」という気持ちを最終的にチームのみんなで確認し合うことが出来たんです。「Makuake」らしい美しいもの、ワクワクするものを世の中に出していこう、というこだわりを全員が持っていたのはとても強かったですね。

結果としては、フロントエンドエンジニアがノリノリで3日でページが出来上がったんですよ。結果的に時間がかからずに、よりこだわりのあるページが完成しました。

技術的なアタラシイ挑戦

実装はほとんどPXチーム(プロジェクトページの改善を担当するチーム)で行いました。今までになかった技術的なチャレンジとしては、キャッシュ周りと検索周りがあります。

今回新しいステータスが生まれたわけですが、「もうすぐ開始」ステータスが終了したタイミングで、すぐに購入可能な画面に切り替える必要があります。もしキャッシュが残っていた場合、プロジェクトが開始しているにもかかわらず応援購入が出来る画面が表示されない可能性があり、大きな機会損失につながります。新しいステータスを作ったのがマクアケとして初めてだったので、設計段階ではキャッシュのところまで頭が回っていなかったのですが、途中で気づいて対応でき、ステータス切り替えによりキャッシュが切れるように実装されています。

もう一つの検索周りに関してですが、「もうすぐ開始」ステータスのプロジェクトは検索に引っかからない仕様にしています。検索周りはElasticSearchという検索エンジンを使っていて、機械学習機能を含むちょっと複雑なアルゴリズムになっていたものを調整しなおしました。

PXチームが主導だったとはいえ、前述したように、設計段階で開発本部のいろいろな方にアドバイスをしてもらったり、アプリ開発チームは自分たちのプロジェクトを後回しにしてまでアプリ対応をしてくれたり、開発本部のみなさんが全協力してくれて実現できました。QAも、MySQLのアップデートが重なっていて限られた期間で行ったのですが、どんどんバグをつぶしてくれて。振り返ってみると関わるみんなが一生懸命で、とにかくユーザーに価値を届けるんだ、という想いで突き進んだ数か月だったという印象です。

リリースは朝の7:30で、コアメンバーの数名だけでリリース作業をやろうと言っていたのですが、朝早くにもかかわらず開発本部のいろんな人が見守りに来てくれて感動しました。チームは違うけれど「Makuake」に対する熱意は同じ、だからみんなで力を合わせるのが自然でしょ、という温かさがあるのがマクアケのいいところだなと思っています。

「もうすぐ開始」機能に関しては、リリースして終わりではなく、今後さらなる改善に向けて動いていますので、今後の「Makuake」も是非注目していただけると嬉しいです!

一緒に働く仲間を大募集中です!

いかがでしたか?マクアケに少しでも興味を持っていただいた方は、是非カジュアル面談でお話しませんか?お気軽にご連絡ください!

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