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【前編】DESIGN BASE BXデザイナー座談会

今回はユーザベースSaaS Design Division ”DESIGN BASE”のBXデザイナーに集まってもらい開催した座談会の様子をお伝えします!まだまだあまり知られていない「BXデザイナー」という職種。ユーザベースのBXデザイナーはなにを考え、どんなことをしているのか?カジュアルに、たまに真面目に語っていただきました!

参加してくれたBXデザイナーはこちら!

ーみなさんの経歴を簡単に教えてください!

ゆうき:
大学卒業後に銀行に就職し、1年ほどで退職してデザインの専門学校に入りました。専門学校は空間のコースだったのですが、卒業後にグラフィックデザインを独学で学び、自分のデザイン事務所を立ち上げて、約10年間、CIや広告、Webなどの受託制作の仕事をしていました。2019年に株式会社FORCAS(※2021年4月1日に株式会社ユーザベースに法人統合)に入社し、現在は主にFORCAS事業のBXデザインを担当しています。

リリー:
大学を卒業して、新卒で印刷会社に入社し、そこから2,3社のデザイン事務所に所属しながらデザインをやってきました。その後、フリーランスを経て、その時のお仕事の流れでお声がけいただいたスタートアップの不動産投資の会社に所属し、企業ブランディングをやっていました。そのあと入社したのがユーザベースです。ユーザベースでは主にSPEEDAのBXデザインと、NewsPicks Stage.という番組配信サービスのUIデザイン・BXデザインを担当しています。

いっくん:
美術大学を卒業して、最初に就職した会社はどちらかというとこじんまりしたデザイン事務所で、そこで一通りのグラフィックデザイン業務を経験しました。2社目も同じくデザイン会社だったんですが、ブランディングをやっている会社だったので、地域や企業のブランディングに携わり、ロゴであったり、会社案内などの会社のツールなどを制作していました。ずっと制作会社にいたので、別の視点で働ける事業会社への転職を考え、ユーザベースに入社しました。ユーザベースではFORCASのBXデザインを担当しています。

がこ:
大学を卒業して、最初に就職したのは社員4名くらいの規模のデザイン事務所で、そこで4年くらい雑誌やパンフレット、パッケージのデザインをしていました。2社目は広告制作会社で、主なクライアントである百貨店や消費材メーカーのプロモーションのカタログや広告のディレクションやデザインをしていました。2021年にユーザベースに入社し、ユーザベースではSPEEDAのBXデザイン・コンテンツデザインを担当しています。

ちゃんみな:
大学院を卒業後、デザイン会社でグラフィックデザイナーとして約6年ほど働いていました。そこで雑誌のエディトリアルデザインをはじめ、文化施設や企業のVI開発に携わっていたのですが、事業会社で長期的なサービスの成長に携わっていきたいと思い、今年の6月にユーザベースに入社しました。ユーザベースではSPEEDAのBXデザインを担当しています。

ーまだまだあまり知られていない「BX=Brand eXperience(ブランド体験)」や「BXデザイナー」をどういう風に捉えていますか?

いっくん:
BX…難しいですね(笑)BXデザイナーって定義はたぶんないと思うんですよね。同じBXデザイナーという職種でも会社によって役割とか規定しているところが違ったりすると思うんで、自己解釈でいいのかなと思っているという前提で、自分が思うのは「ブランドのあり方と見せ方に徹底的にこだわる人」なのかなと。ブランドと顧客とのタッチポイントっていろいろあると思うんですけど、それがどうあればいいのか、どう見せればいいのかという「体験」をめちゃ考えるということがBXデザインなのかなと思ってます。

ゆうき:
「ブランドの思想を軸に、ブランドにふれる体験全体を設計する人」だと思います。「BXデザイン」というのはまだはっきりとした定義のある言葉ではないと思いますが、社内で使い始めて3年ほどが経つので、「ユーザベースにおけるBXデザインとは何か」について考えをまとめていってもいい時期かもしれないですね。

ちゃんみな:
ユーザベースでBXデザイナーと名付けたのはゆうきさんだったんですか?

ゆうき:
自分が入社する際に応募した職種は「グラフィックデザイナー」だったんだけど、その頃から日本のスタートアップの世界で「BXデザイナー」という職種名を使う企業が出始めてきていて、自分も「BXデザイナー」で求人を検索したりしていたんだよね。「グラフィックデザイン」よりも「自社のブランドに深く向き合って、ブランド体験を統合的に設計する」という業務のイメージを想起させやすいので、そういうことをやりたい人を採用したかったし、デザイントレンドへの情報感度の高い人が応募してきてくれる可能性も高まるのではと思って、「BXデザイナー」という言葉を使うようになりました。

がこ:
ゆうきさんの次に入社したリリーさんは、入社するときはBXデザイナーという職種に応募したわけではなかったんですか?

リリー:
わたしが入社した時は、エージェントに紹介をもらったのがきっかけなんですけど、そこでは「BXデザイナーの募集」に応募したっていうより、自分の希望だった「会社組織が素晴らしい会社」に応募したっていうイメージなんです。ブランディングを成功させる上ではデザインへの組織理解が最も重要であることを感じていたため、その当時は「BXデザイン」をやりたいっていう感覚はそこまでなくて、よい組織で且つブランディングができるっていうことを判断基準にしてました。BXデザインをちゃんと認識したのは入社してからなんですけど、最近思うのは、BXデザイナーって「チームワークでひとつのブランドをつくりあげる人たち」なんじゃないかなって思います。円陣とか騎馬戦みたいな。

いっくん:
たしかに、デザイナーだけで動くこともあるけど、他の部署と連携したり、デザイナー間の連携も必要で、ひとりでつくるというよりは周りと一緒につくっていくというイメージはありますね。

ちゃんみな:
僕は転職する時にデザイナーの役割について漠然と考えていたんですけど、考えている中で自分の理想像のようなものが見えてきて。例えば、ある目的のためにカタログの制作を依頼されたとして、そもそもその目的に対してカタログをつくるのって正解なのかを掘り下げて考えられるデザイナーになりたいと思うようになりました。BXデザイナーはそういった本質的な部分、「どうしたら価値に繋がるか」が見極められることが大事だったりするのかなと思います。

がこ:
僕が入社する時の募集要項には、BXデザイナーのあとに「(グラフィックデザイナー)」と書いてありましたね。ユーザベースのSaaSプロダクト(SPEEDA、FORCAS、INITIAL)のどれかに配属されて、ひとつのプロダクトを創っていくんだなという認識で応募しました。実際入ってみて、ブランドの世界観を守りながら表現を突き詰めていくのがBXデザイナーなのかなと思います。前職ではクライアントのプロモーションといったようなある種表層的なデザインが多いですが、今はプロダクトのやブランドの世界観を守りつつ新しい表現をつくっていっているという感覚があります。

オンライン開催の座談会の様子

ーそのプロダクトを担当するやりがいを教えてください。

いっくん:
自分は「FORCAS」という顧客戦略プラットフォームを担当しているんですが、「FORCAS」っていうプロダクトはめちゃめちゃすごいと思ってるんです。FORCASは、ユーザーの営業活動やマーケティング活動における無駄な仕事をなるべく削減して、「無駄なく効率的に業務ができる世界」を実現します。それってほんとにすごいことだと思っているので、自分たちBXデザイナーが、そのプロダクトの価値を、正しく、わかりやすく届けることで、より効率的な営業・マーケティング活動ができる人を増やすことができるっていうのがやりがいかなと思います。
デザイン面でいうと、FORCASのブランドの世界観って、シンプルで白と余白を活かしてつくっていってるのですが、そのシンプルさの中にいかに奥深さを感じさせられるかといった表現を追求してやっていく面白さを感じてます。

がこ:
僕の担当する「SPEEDA」は、10年以上前にスタートしたユーザベースで一番歴史の長いプロダクトで、開発初期はチームにデザイナーがいないこともあったそうです。そういった背景もあり、SPEEDAはデザイナーの介入余地が多くあるし、デザインの力が加わることでもっとよくなるコンテンツがたくさんあるプロダクトだと思ってます。プロダクトの中にデザインの力が発揮できる箇所を自分たちで見つけて、プロダクトをよくしていくことはやりがいを感じます。
また、そういった歴史のあるプロダクトを、100名を超えるSPEEDAメンバーと関わりながら、デザインを共創していくこともやりがいだなと思います。マーケティングチームやコンテンツチーム、セールスやカスタマーサクセスなど、関わる部署は多岐に渡りますが、他部署の色んな人と一緒に作っていくことが楽しいです。

ちゃんみな:
SPEEDAに限らずですが、ユーザベースは「プロダクトをよくしよう!」という強い想いを持った人が多いので、その熱量を感じると自分もすごく気合いが入りますね。

がこ:
どのプロダクトも、プロダクトに対する熱意がすごい人が多いですよね!

ちゃんみな:
そうですね、自分はまだ周りの人たちに引っ張ってもらうことが多いですが、そういう人たちと一緒につくっていくことにやりがいを感じます。

リリー:
ほんとにおっしゃる通りで、熱量ってやりがいに直結すると思うし、そういうプロダクトに対して真剣な人が集まっているということは心理的安全にもつながると思うんです。それはユーザベースのバリューに紐づいているなと感じます。
やりがいでいうと、わたしの担当するSPEEDAは、ユーザベースの他のプロダクトに比べてもサービスが複雑なプロダクトだと思うんです。機能も多く、説明するのがとってもむずかしいなって…(笑)でも、そういうサービスをデザインの力でいかにわかりやすく伝えるかっていうことに燃えるのかな。たくさんのテキスト、たくさん伝えないといけないことがある中で、それらをわかりやすくするためにどういう表現が必要か。ビジュアル的にも秀逸で、且つ伝わるものを届けられるかがやりがいポイントだなと思います。

ゆうき:
自分の感じるやりがいは大きくふたつあります。ひとつはつくったものに対する社内外からの反響ですね。FORCASの顧客層にはデザインやクリエイティブに対する関心の高い方も多く、またユーザーさんとの距離も近いので、社外からの評判が聞こえてきやすい環境かもしれません。社内のメンバーがそういった声をデザイナーに届けてくれるのですが、いつも本当にありがたいなと思っています。
もうひとつは、目指す姿への挑戦ですね。FORCASのロゴのコンセプトのひとつが「エッジ」なのですが、FORCASは創業時から「BtoBマーケティングの先端を切り拓く存在」であり続けることを目指していて、デザイン面においてもそれは同様です。すごく高い目標でハードではあるのですが、挑戦しがいがありますね。

前編はここまでです!
後編ではそれぞれの「今後の夢や実現したいこと」を聞いていきます。
ぜひご覧ください!



SaaS Design Division ”DESIGN BASE”では、BXデザイナーを募集しています!興味がありましたら、ぜひこちらもご覧ください。

※本座談会は2022年11月15日に開催されました。