見出し画像

デザイナーが社内副業で展示会の裏方を経験して学んだこと。

こんにちは!SynergyMarketing コーポレートクリエイティブチーム デザイナーの板野です。
個人の挑戦として、今年1月から4月末まで当社のキャリアプラス制度(社内副業)を活用して当社のマーケティンググループの展示会PM補佐業務を行いました。
2024年4月末の東京ビッグサイトで行われた展示会のために、約4ヶ月の間、様々な経験をしました。

この記事ではその経験のお話をします。

キャリアプラス制度とは:
所属部署から異動することなく、業務時間の一部を別部署の業務に充てることができるSynergyMarketingの人材開発制度です。
この制度を利用し、新たな仕事やプロジェクトを経験することで、キャリアの選択肢を広げたり、自身の専門性を磨くことができます。

※キャリアプラス制度のことを私の中では、社内の他部署の仕事にチャレンジできる制度ということで"社内副業"と密かに呼んでいます。


はじめに

なぜ展示会PM補佐をやろうと思ったのか?

1.「自分視点」をもっと養いたかった
以前から部署横断して当社の展示会のクリエイティブのご依頼はいただいていて、ポスター、パネル、のぼり、パンフレットなどの制作をしていました。
ただ、いつもディレクター(PM)の方に情報を成形していただいた状態で依頼をしていただいているので、もう少し自分から提案する力をつけたいなと以前から考えていました。
その力を養うにはやはりもっと経験が必要で、時間をかけて現場で実際にブースに立つことをやってみたいと思っていました。

2.新しいことに挑戦したかった
当社の社内副業「キャリアプラス制度」のことは以前から知っていて、使ってみたいなと思っていました。
副業をするときは、大体が経験のある職種で自分のスキルを活かすというパターンが多いので、未経験のことに挑戦するのはハードルが高くなりがちです。その点、当社のこの制度は未経験の業種の仕事も年齢関係無くやってみることができるのでいいなあと思っていました。
そして新たな経験を得て視野を広げたいと考えていた際に展示会PM補佐の募集があり、思い切って挑戦してみることにしました。

3.お祭りごとの裏方仕事が好き
最後はとてもカジュアルな理由ですが(笑)私自身、今までの人生で誰かと何かをやることで成長できたことが多くあったという思いがあります。振り返ると学生時代の頃からイベントの裏方をやっている時はとても生き生きできる瞬間でした。(過去、ライブイベントの運営や、アマチュア雑誌の制作などをしてきました。)当社の年末社内イベント「UNITE」でもグッズやコンテンツ制作を通して、人間関係構築や成長をさせてもらったので、さらに自分の強みを伸ばしていきたいと思い、今回の応募に至りました。


では、ここからは展示会準備においてどんなことを経験したのかを綴っていきます。

展示会準備

1.ブースの方向性を策定する

当社は展示会出展自体はコロナ収束後、定期的に行なっています。まずは前回の振り返りをインプットしながら今年版の方向性を策定していきました。
今年の方針は、よりお客様の課題解決にフォーカスして、具体的なお困りごとや、それを解決できる機能をキーフレーズ化してクリエイティブに落とし込んでいこうということになりました。
デジタルマーケティング課題のお困りごとは抽象的ワードになるとピンとこないので、展示会での経験のある営業出身メンバーと共に「刺さるお悩みごと」は何かというディスカッションを重ねていきました。

この頃は正直、自分がお客様と会話した経験が乏しいこともあり、想像でしか発言ができない状態でした。一緒にキャリアプラスに参加したメンバーから刺激をもらい、勉強する日々でした。
ただ、ディスカッションをして企画を育てていくことにとても面白みを感じた時期でもありました。

2.ブースコンペの実施

方針が決まった後に、ブースクリエイティブ業者のコンペに参加させていただきました。
私自身、クライアントワークをしていた時にコンペを経験したことはありますが、選定する側を経験するのは初めてでした。
この経験では、選定する立場のPMが気にする視点がどのようなものなのかを知ることができました。それはデザイナーの目線とはまた異なるもので、とても勉強になりました。

3.クリエイティブ企画

ブースの方向性が定まり、訴求するお困りごとのキャッチコピーなどが決まってきた段階で、パンフレットやロールアップバナー(のぼり)などのクリエイティブを制作していきました。
パンフレットは構成案から意見を出して作成していき、細かい機能面については営業出身メンバーの方がたくさん見せ方のアイディアを出してくれました。ここでは協働で制作する面白みを実感することができました!

その他、ナーチャリングシナリオ作成やセミナー運営など、展示会PMのやることは多岐に渡ります。ですが本業との兼ね合いもあり全てに手を上げることはできず、他メンバーの動きを見学していました。ただ、今まで外からぼんやりと眺めていた内側を見るということだけでも、解像度を高めることとしては有意義な体験でした。

制作したロールアップバナー
制作したパンフレット

いざ迎える当日の経験

いざビラ配りに挑戦してみて

人生発と言ってもいいブースでのビラ配りをやってみて、その場で頭を動かしながらお客様に声掛けする難しさと奥深さを思い知りました。
まず最初にやってみたとき、「全然声が出ない…!」ということに愕然としながらスタートしました。(笑)普段声を出していないのが丸わかりですね。

「サービス名で声掛けしてみる」→「ソリューションを言ってみる」→「○○でお困りではないですか?と問いかけしてみる」→「できるだけゆっくり聞き取りやすい声(大声)で話す」といったふうに声掛けをブラッシュアップさせていくのに必死でした。また、お客様がブース内ののぼりや壁面に目を止めたことをきっかけとして会話をスタートさせたりすることで、ブース内クリエイティブがどのように見られているかを身を持って知ることができました。

営業メンバーが顧客と話している内容を知る

ブースに来訪するお客様と話すことで、お客様視点のお困りごとを知ることができ、それまでディレクター越しに聞いていたことについて理解を深めることができました。
また、営業メンバーがお客様と話したことをヒアリングシートに記述するのですが、それを読んでいくことも様々なお困りごとのパターンを知れて勉強になりました。
営業メンバーそれぞれの「型」を知ることも興味深かったです。話しかけ方やトークの進め方など、人によってのさまざまな様式を目にすることができ、さすが話のプロだなと感嘆することも多くありました。自分には無いものを見ることで、刺激をもらう体験になりました。

展示会の全体像を知る

当日の裏方仕事として、ヒアリングシートのデータ化、名刺の整理、セミナー運営などがありました。それらを経験して初めて展示会の全体像をざっくりとですが理解することができました。今回の経験を通して、会社の事業への理解を深めるということが一層できたと思います。この経験は社内副業(キャリアプラス制度)で実際に体を動かし、時間を費やすことで得ることができたので、心底やってみて良かったなあと思いました。

他ブースを見ながらのディスカッション

開催期間は、PMと一緒に他のブースを見て回ることもしました。
展示会のゾーンは競合他社が隣接していて、それぞれのブースに見せ方の工夫が凝らされています。それを見ていき、目に留まるものをお互いに言っていきました。
なぜ目に留まるかは、色々な理由があります。
・アイテムのインパクト
・キャッチフレーズ自体が顧客に刺さるものか
・フォントの大きさ
・あしらい(ブース背景色と文字色の組み合わせ)
・照明の当たり方
などなど。それらを言語化してメモしてくことで、次への知見を積み重ねることができ、意見交換をすることができました。
セールス・マーケティングクリエイティブを作るには、こういった現場でのインプットが必要不可欠だなあと痛感しました。


おわりに 知識・経験と共に得たもの

普段デザイン業務をしているだけでは関わりのないメンバーとの協働

今回の経験を通して、展示会運営には多くの業務があり、フロント側、裏側含めたくさんの人が関わっているプロジェクトだということを知りました。
その多くのメンバーは普段関わることの少ない方々でしたが、今回プロジェクトを一緒に進めたり、会場で共にすることで新たな接点を持つことができました。そしてこの接点はとても貴重なもので、より仕事を楽しむことができる要素として必要不可欠なことです。今後も、刺激をいただきたいと思います!

今回得た経験をもとに、さらに今後の活動に活かしていきたいと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!