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本当に34歳だった

10代の頃、僕は34歳で死ぬと思い込んでいた。
それは20代の頃、もっとリアルに感じていった。
そして30代になった。
もう数年しかない。そう思いながら4年が経過して、今年34歳になった。

34歳ってこんなものか。誰もが思うであろう「もっと大人になっているかと思った」という手垢のついたような言葉が、気を抜くと漏れてきそうだった。毎年恒例の健康診断では、大きな影響がある結果はなく、寿命はもうちょっと長くなりそうな気配しかしない。

死は無になること。人生の区切り。僕は広義の死を選択した。

人生の一区切り、転職をすることを決意した。
肉体は死なないが、社会に出て10年間積み上げてきたものを一回積み木崩しのように思いっきりぶち壊してみよう。広義の死はこの先予想された人生を終えてみることにしたわけだ。破壊衝動に身を任せてみよう。

2週間前、会社の人に告げた時、ある種の大人は言った。「もったいない」と。
言われれば言われるほど冷めていく気持ち。この種の大人とは退職後は会うことはないのだろう。

それでも応援してくれる人や辞めてからも会えると言ってくれる人は少なからずいた。無になるとは言い切れない状況になり、予想できたけど予想していなかった嬉しい状況に満たされながらここ2週間くらいを過ごした。

お世話になった方への電話をしまくったおかげで、辞める理由の説明がブラッシュアップされて上手くなってしまった。これは退職あるあるなんだろうな。

ほんとに34歳だったなーと運命的なような、自分から近づいていったような。意識と無意識を行き来しながら、ふわふわとした人生を生きている。

とりあえず第二の人生が楽しみで仕方ない。

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