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宅浪で10万円をかけた歯科国試合格体験談


①プロフィールと敗因分析:
油断大敵、完璧よりはバランス良く、全てのキーは繰り返し

私は21年度に卒業し、115回が人生初めての国試でした。その年の麻布模試の3回目では、特にB領域がよくできたので、「もう、B領域は大丈夫だろう。」と思ってしまい、残りの国試までの期間、B領域以外の範囲だけを実践で復習してしまいました。ですがいざ蓋を開けてみれば「B領域落ち」でした。

しかし、C領域の余ってたスコアをB領域の足りてなかった分へ補ったら、無事に合格出来たと思います。

つまり、もし115回が今年の国家試験基準(領域BとCが合併)だったのであれば、合格基準を超えていたかもしれません。落ちてしまったことはとても残念でしたが、国試では「いかにバランス良く勉強することが大事なのか」を知る良い機会になりました。

ちなみに「全てのキーは繰り返し」は、全国模試一桁の勉強仲間から教えてもらった言葉です。あと、「皆ができること、あなたができないわけないよ」も彼から教えてもらった言葉で、とてもとても、助かった言葉でした。

②計画:
どのくらい時間必要なの?模試どのくらいの順位を目指すの?

115回の国試を自己採点して落ちるかもと思った時から、その年で合格したお友達と国浪経験者たちに色々相談し、「B領域以外は結構ボーダー超えているから、あと半年以内で合格できる」とアドバイスを貰いました。

7月末には母国の国家試験があるので、2022年の前半を母国の国試対策、それが終わったら、8月から日本の国試対策を、というプランを立てました。

実際のところ、母国の試験が終わったあと、疲れててあまり8月から本腰を入れて勉強出来ませんでした。下記にも載せていますが、「8〜10月の勉強時間」と「11〜1月の勉強時間」を見比べてみると、やっと11月頃に勉強の軌道に乗れたという感じでした。

麻布模試とかも、1回目と2回目の臨床問題があまりよく出来ていなくて、3回目ではやっと納得できるような成績を出せました。

模試では「必修8割」「各領域で平均以上」を目標にしましょう。仮に一番最後に受けた模試の時点で思うような結果に恵まれまくても、諦めずに頑張ればきっと合格できます。実際に、私の友達に最後まで勉強し続けて見事大逆転した方がいます。

あくまで模試はただの「指標」です。
弱点を見つける良い機会にはなりますが、模試の結果だけで全ては決まりません。

③去年との大きな相違点:
インプット併用法から全部アウトプット法へ

115回の年は、とにかく大学の卒業に必死で、大学の授業プリントや卒業試験の過去問などを目を通すだけで、あまり国試の対策に時間を割いてませんでした。

国浪の年は、半年間ずっと問題を解いて国試の内容を勉強し、学校のプリントは、わからないことあるときだけ参照する程度でした。

国試に合格した友達は、皆口々に「アウトプット主体の勉強法に切り替えたら、効率良く勉強することが出来た」と言っていました。

結局インプットに割く時間は、さほど多くなくて良いと思います。過去問を繰り返し解いているうちに、分からない事が出てきたら教科書などを読んで軽くインプットする。そんな程度で十分だと思います。

「必修悪ければ、必修をたくさん練習する」「臨実悪ければ、臨実をたくさん解く」このように簡単にパターン化して考えた方が楽です。
分からない分野があるからといって、ずーっと教科書を読んで、深みにハマると時間が足りません。

④スケジュールと場所:
自分に合う場所、正しい軌道に乗り、リズム良く時間をかければ絶対できる!

オンライン自習室を使って、知らない歯学部や薬学部の人と勉強していました。リアルタイムで他の人の進捗、時間を測る機能が、自分にとって良かったと思います。

私は時間をかければ模試の成績が上がるタイプですので、それを客観視、逆算することによって「自分は今週、今月あとどのくらい勉強した方がいいのか」を把握できるようになりました。

少ないかもと思いますが、11月から2月は、毎週50時間ぐらい、1ヶ月170-200時間くらいを勉強していました。8月から10月はダラダラしすぎてそれぞれ100時間くらいでした。

オンライン自習室で測った半年の勉強時間

人それぞれだと思いますが、私自身、オンライン授業があまり合わず、コロナ禍は基本的に自宅で勉強していました。

国試浪人が決まった時、周りと一緒に塾に通おうか考えましたが、いきなり環境を変えることは少なからず身体に負担となってしまいます。
自分自身が「勉強だけ」に没頭できる環境さえあれば、それだけで良いと思いますので、周りにただ流されるだけでなく、自分にとっての最善策を探して下さい。

最後の3ヶ月間の1日のスケジュールの表を作りました。

理想な1日の過ごし方

ざっくり言うと、平日は毎日朝8〜9時に起きて、朝食食べて、2〜3時間勉強し、12〜1時にお昼食べて、3〜4時間勉強し、4〜5時に夜ご飯、忙しさによるけどジムは45〜90分、7〜8時に夜の勉強スタートして2〜3時間くらいのスケジュールだったです。12〜1時にベッドに横になって、睡眠時間も毎日6〜8時間を確保していました。

週末は模試の前後じゃなければ休みがちですが、少しでも勉強しようという意識がありました。できれば全くゼロの日はないように工夫していました。本当に疲れていましたら、5分ぐらいでもいいから、勉強をやってみてもいいと思います。

⑤内容と方法、費用:
とはいえ模試は無視できない、皆のできる問題は特にこぼさない。他の課金もたまに大事!

Des、麻布2社の模試。Desは必修模試2回分と全国模試3回分(44000円)、麻布はゼロ模試を含めた全国模試4回分と最後のウェブ模試(50930円)でした。あと麻布の口外臨床講座(10450円)、合計で勉強面で使ったお金は101380円でした。

国家試験の時、何問か模試で解いた問題が出ていたのはとてもありがたく思いました。模試を作る人達も、実際に出そうな問題を作って提供しているので、私たちも上手く利用しましょう。

Desと麻布の模試の実施期間が近いので、片方を受け終わったら、もう片方受けなきゃいけない、という疲労感はありましたが、やはり模試は受けた方がいいと思います。

全国の学生との比較を客観的に見て、「必修」「総論」「各論」どれが弱いのか、どの科目が一番苦手なのか、それをピックアップして補強していくことはとても大事です。

あと、正答率の高い問題で自分が間違えたのは特に要注意です。

そして去年失敗してから、勉強関係の本を読みました。その本に紹介されていたもので、面白い実験結果が記載されてました。内容としては、「参考書を丸々2周したグループと、1周目で間違えた問題だけを、試験の直前に2周目で解き直したグループでは、前者の方が成績が良い」というものでした。

115回国試、直前の勉強において、模試で得意だった科目を全く復習せず、そのまま本番に臨んだのはよくなかったということ、改めてわかりました。間違えた問題をわかるまで、何回も繰り返すことは大切ですけど、何があっても、国試の直前に、全ての問題、科目を復習しましょう、と今回は特に気を付けました。

そのため、国家試験5年分は特にやっていました。多分トータルで2回くらい解いたのと、何回も見て調べたりしていました。12月末から1月くらいまでの直前期に当年分の模試を併せてもう一度解くと、役に立ていると思います。

慣れた問題ですけど、そのまま手放しではなくて、直前期の解いたスコアを見ると、自信につくし、本番の時も、選択肢の消し方、何聞かれているか、よくわかるようになりました。

直前期に解く時のポイントとしては、時間を測って解くこと、私は大体55分から90分で一冊完了できて、さらに途中でわからない言葉があれば、漏れなく絶対マーカーを引いて後で調べるようにしました。何回もやったことあるので、スコアは全てあの年のボーダーを超えることは、当たり前かと思います。

実践の過去問も、補綴以外全問一度解きました。私要領がよくなくて、合格さえあればいい、高い点数を目指していなかったスタンスでした。

古い過去問は、近年あまり出ていないのも多いですから、そんなに中心にやらなっ方がよかったと思います。実践を完璧したかった115回の失敗因子を常に心にかけて、それを繰り返さないようにやっていました。

そして、いくつかの予備校の情報をよくチェックし、無料の内容でも的中率高いところも結構ありますので、お金払ったら、もっと情報をもらえるかもと後から思いました。

例えば、麻布2模試終わった後、臨床問題が平均に行っていない時点で、焦り始めまして、麻布の「臨実対策講座05 口腔外科学」を一個を頼んで受けた後、この内容本当に必要ですか、と当時疑問に浮かびましたが、今回の国試は役に立てたと思います。

歯根嚢胞と歯原性角化嚢胞の組織図は、必修と臨床で出ていました、簡単そうに見えますけど、本番に臨むと緊張して最初間違えましたが、あの授業のことを思い出して、なんとか正解に辿り着けました。

それ以外、Desの先生の360問、とても役に立ちましたし、しかちゃんのビデオ、ロムニーハウスの問題練習と最終講義、dentalkokushiの臨床解説ビデオ、私も使っていました。

最後ですが、麻布2の臨床問題は、平均に結構離れていましたですけど、3はすでに平均超えていました。キーポイントはたくさん練習することです。問題をたくさん解けば、できるようになるはずです。

⑥プラスα:
歯科助手はやろう。ジムも行こう。SNSで見る内容は勉強に価値ある?なければ見なくてもいいよ

一年間歯科助手のバイトをしていました。母国の国試の1ヶ月前、国試の2ヶ月前から休んでいましたが、それ以外は、週4~5時間に行っていました。

患者さん、先生とスタッフたちに接することは、モチベになれましたし、実際に介助して、臨床問題にも少し役に立ていたと思います。ずっと小児の先生を介助していたから、去年の国試ので大失敗した小児の臨実問題も、今年は100%取れたので嬉しかったです。

実は今年の必修ですけど、下記のICTの問題があって、それのaは歯科助手の私もできる業務を削除して、正答に導けるようになりました。とてもありがたく思います。


あと私はジム会員として、筋トレ、ヨガ、岩盤浴で体力、体調、メンタルと睡眠の質を管理していました。

今日は5時まで勉強の目標達成できれば、ジム行けるよ、というご褒美として使っていました。とても好きです、メンタルを保ちたい人に是非おすすめしたいです。ドパミンの分泌により自然に前向きになりますから。運動習慣ない人であれば、毎日家で5〜10分の軽い運動がいいかもしれません。

研修医のお友達と、たまにご飯食べるとモチベに繋がりました、同じく国試を受ける予定の後輩たち、やる気のある仲間を見つけて、時々情報交換をしたりしていました。

そして自分の勉強に支障が出る因子を避けて、勉強に合う環境を作った方がいいです。例えば私はSNSに弱いですから、後期になると元々のインスタアカウントほとんど使わなくなり、国試用の一個を作って、毎日しかちゃんとか、問題を出しているアカウントのインスタをチェックしていました。

⑦116回の感想:
受けた後の安心感。自己採点した後、自己ベストを更新して嬉しい

浪人生ですから、他の現役生より勉強時間が多そうで、今年は簡単だと言ったら少しバガの自慢しているように見えますが、でも115回よりは少し楽だと、国試解きながら、ずっと思っていました。

二度目のチャレンジですから、終わった後の気持ちも安心した、しか言えなかったのです。

自己採点した後も、自分の今まで模試の最高記録に更新されていて、去年の国試で苦手だった臨床問題も78%を取れていて(実際成績の葉書が来たら、12%も伸びました)、とても嬉しかったのです。

そんなに高い点数でもないですが、去年よりの自分、最後の模試よりの自分、よく出来たので、半年頑張ったと強く感じました。あと面白かったのは、麻布の採点で4つの問題のスコアは全て一緒でした。

⑧反省点:
もっと勉強すればよかったと毎回思うよね

正直にいうと、8月からスタートで、900時間くらいは少なかったのです、もっと早めに勉強すれば1模試から高得点で、国試までの心配の気持ちは、かなり減らせるし、余裕持たせるかと思います。

最後の1ヶ月、元々覚えていない大事なところを、ノートに全てまとめたかったのですけど、途中で間に合わなくて、Des 1の内容しかできなかったです。よかったのは、今年感染症の分類が出たので正解になりました笑笑。

こんな私も合格できましたから、皆さんは自分のことを信じて勉強してください。勉強方法は人それぞれですから、今は自分に合う勉強方法とライフスタイルを探しておいた方がいいと思います。

ご指摘、わからないところ等があれば、コメントやツイッターでDMを送って頂ければ、二日間以内お返事しますので、よろしくお願い致します。

国試1ヶ月前からの直前期の過ごし方、本番の直前の過ごし方、他に知りたいこともしあったら、教えて頂ければ、またブログ書きますので、メッセージお待ちしております。


(最後ですが、この文章を読みやすく直してもらって、貴重な意見をくれたお友達に、ありがとうございます。)

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