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「管理」ではなく「企業の成長基盤」をつくるー他部署と連携し、事業の挑戦を牽引

電脳交通が提供するクラウド型タクシー配車システムには、車両に搭載される乗務員用タブレット端末の存在が欠かせません。タブレットは自社開発ではなく他社提供のため、その在庫や流通を正確に管理することが健全な提供体制や財務体制につながります。

企業の根幹部分を支え、縁の下の力持ちとしての役割を担うのがCorporate PlatformチームのProcurement(調達)セクションです。今回はセクションリーダーであり、徳島県にUターンした中川に業務内容や仕事のやりがいについて聞きました。

<プロフィール>
▼中川留美(なかがわ・るみ)
人材サービスの営業や教育系メディアサービスの広告制作などを経て、2013年に徳島県にUターン。2013年に四国合同通運に入社し、管理マネジメント業務を経験。2021年8月に電脳交通に入社し管理部門の業務に従事。2022年4月からCorporate PlatformチームのProcurementセクションリーダーに就任。


“面倒”な業務を抜け漏れなく取り組んでもらうためには?

ータブレットの在庫・流通管理は、外からはわかりづらい仕事かもしれませんがサービスを支える大事な部署です。これまで、中川さんがどのようなことに取り組んできたのかを教えてください。

私が入社した当時は、売上こそ伸び続けているものの、在庫管理が十分に機能しているとはいえない状況でした。在庫管理体制も十分と言えず、在庫不足にしたくないという意識から、必要以上に在庫を抱える状態にありました。

財務の安定化のためにも、適正な在庫状態にし、必要なタイミングで必要な量を調達するよう、きちんと在庫を管理できるようにする必要がありました。

これまで、社内ではクラウド型販売管理システムを導入していましたが使う部署によって目的はばらばら。たとえば、見積書や請求書発行のため、営業活動用のリストとして使うため、契約書がそろっているのかの確認のためなど、部署間でツールの認識が統一されていなかったんです。

一方、そもそもこのツールでタブレットの在庫を管理する認識もほぼなく、タブレットの出荷予定日が空欄だったり過去の日付だったりで、みんなが在庫管理をするという前提で使っていなかったです。

適切な在庫管理には「いつ、どこに、いくつ動かしたか、これから動くのはどのくらいか」などの情報を正しく入力することが不可欠です。しかし、今まではそのプロセスがなくても業務が回っていた部分があるし、人によっては在庫が足りなくなって機会損失になるよりはあるほうがいいと考える人もいました。

ただ、企業として売上に見合わない在庫を抱えることに財務上のメリットはありません、監査から指摘を受けることにもなります。適正な管理をすることで、経営の安定化にもつながります。こうした背景を知らないがゆえに、必要以上の在庫を抱えることの何が問題なのかがわからず、一方的に「システムに入力してください」と伝えるだけでは、言われた側としては「ただ手間が増えた」と思ってしまうんですよね。

ーーたしかに、背景がわからないとバックオフィスの重要性に気づいてもらえず、目の前の業務を優先して後回しにしてしまいがちです。

そうなんです。こんなことを言ってる私ですが、実は、これまでバックオフィスの経験はありませんでした。電脳交通入社前は営業や企画に携わっていて、私自身、営業をしていた頃は「バックオフィスの人ってどういう仕事をしているんだろう?」と知らないことが多くありました。

何をしているかわからないと、その人に協力しようという自発的な気持ちは生まれづらいものです。私も、ほかのメンバーの業務内容や何がシステム入力の阻害要因となっているのかを知らない状態でした。そうした状況では、ただ指示しても意味がありません。

ほかの社員の業務を知りつつ、行動を変えてもらうには一人ひとりとコミュニケーションを取ったほうがいいことを過去の経験上学んでいたので、積極的に他部署のメンバーとランチに行ったり、オフィスでもこまめに話しかけたりしていました。

みんなの頑張りを対外的に形にするためには、協力してもらわないと外に伝えられないこと、在庫が適切でないと企業にどのようなデメリットがあるのかといった問題点など、理由と一緒に管理システムに入力する意味を伝えていくようにしていました。

ーー「管理」というとシステマチックなイメージがありますが、システムを機能させるには地道なコミュニケーションが欠かせないですね。

むしろCorporate Platformチームだけで完結する業務のほうが少ないんですよね。

以前はシステムへの入力漏れで在庫が合わないことがありましたが、今ではそうした事態はなくなりました。さらに適切な入力があるからこそ出荷予測に基づいた発注ができるので、不要な在庫を持つことのない状態へと改善できたことは大きな成果だと思います。

タブレットの出庫や発送、交換を手がけるのはカスタマーサポートですが、「こういうステータスを追加するのはどうだろう?」「イレギュラーな返品にはこう対応してもいいですか?」といったように提案が挙がるようになったことはうれしいですね。

自ら動くことで得ていく、自分と企業の成長チャンス

ーー中川さんがこれまでの業務でやりがいを感じた場面にはどのようなことがありましたか?

大きく2つあります。1つは目標に向かって物事に取り組む場づくりができたことです。タクシー事業者向けサービスを提供する際には、ドライバーさんが使うタブレットをお渡しします。その際、導入後すぐにアプリが使えるように必要なセットアップをする「キッティング」が必要です。時には何百台も設定する必要があり、有志で社員20名くらいが集まって行うことも。かなり大変で地味な作業で、私も準備のときには気が重くなるくらいです(苦笑)。

とはいえ、キッティングには役員や営業、フロントメンバー、バックオフィスメンバーと、様々な部署の人が集まってくれます。普段はなかなか話す機会のない人たちが一堂に集まるからこそ、これを「祭り」と称して、あえて同じ部署の人が固まらないようにチーム分けをし、いろんな人と話せる工夫をしていきました。

すると「この人はこの作業得意なんだな」「雰囲気づくり上手だなぁ」と、その人の意外な一面を垣間見れるのが面白くて!他部署とのコミュニケーションを生み出せたこと以外にも、こうした作業を経ることで自分たちがお客さまに提供するものへの愛着も高まりますし、普段の業務ではあまりできない場づくりをできたのは印象に残っていますね。


ーーもう1つはどのようなことですか?

自分の地元である徳島県で、上場を目指すフェーズの企業で中核業務を経験できることです。都内や関西圏とは違い、徳島で上場を目指す環境ではたらく経験が、めったにできるものではないですし、そうした経験が私自身をより成長させてくれると思うからです。

私の過去の経歴からですと、営業や企画に携わることが“妥当”ともいえます。でも、私はこれまで取り組んだことないことにこそ挑戦してみたかった。Corporate Platformチームへの配属も、そうした気持ちがあったからこそです。

管理業務がある程度軌道に乗ったいま、私自身の新たな挑戦として、「上場に向けた体制強化の業務をやってみたいです」と伝えたら、それを任せてもらえることになりました。そうした色んなチャンスや挑戦を受け止めてくれる会社でとても嬉しく思います。

知らない用語が飛び交い、取り組むべき業務はどんどん増えて大変さはもちろんあります。だけど「やってみたい!」を口にすることで応援してくれ、それができる環境であることに、自分の可能性を広げてくれる場所だと感じています。それも企業と一緒に成長できる機会はなかなかないことだと思います。

地元で地域貢献しながら、社会に認められる企業へと変化させていくために

ーー最後に、中川さんは電脳交通を通じて社会にどのように貢献したいと考えていますか?

徳島県での就職の選択肢を増やせたら、と考えています。県内で全国的に名の知られている企業は大塚製薬を筆頭とした数社に限られますし、ベンチャー、しかも上場を見据えたスタートアップの多くは大都市圏がほとんどで、就職先としてなかなか視野に入りません。

私自身、前職から転職を考えたときに転職エージェントを通じて初めて存在を知るくらいでした。だからこそ、徳島発の電脳交通がしっかりと成長することで、地域にとっても大きなインパクトを与えられると考えています。

COOの北島が入社に際しての面談で「街のOSになりたい」と話していたことが印象的だったんです。私の業務内容は一般的な企業でいえば「管理部」です。しかし、そうした名称ではなく、あえて「Corporate Platform」と名付けたのには「みんなの成長基盤になるチーム」との思いを込めていると言われました。

だからこそ、他部署との連携や管理をしっかりすることで、企業そのものの成長に直結しているという意識をもって行動できています。

今後、上場を経てプライベートカンパニーからパブリックカンパニーへと成長していけば、ミッションに掲げている「次世代の『タクシー』を創造し、タクシーと街の新たな関係を構築する」ことがより世の中に浸透していくと思います。

これからの成長フェーズでは、ますます電脳交通に対して社会からの見え方が大きく変わっていくタイミングです。だからこそ、社会に認めていただける企業として胸を張れる状態にしていきたいです。そして、徳島県の新卒者や中途の若手の方から「地域に貢献できて、やりたいことに挑戦できる企業だ」と、未来を感じられる企業となるように支えていきたいと思います。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

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