見出し画像

海外食巡り#5 カンボジア

 カンボジアの首都プノンペンには、仕事で一度だけ行ったことがあります。プノンペンで印象的だったのは、バイクの多さです。朝の出勤時になると、道路を覆いつくす数のバイクで大渋滞でした。また、夕方のなるとトッレサップ湖沿いの公園に集まって、集団で謎のダンスを踊るカンボジア・レディたちにも驚きました。健康のためなのか、ダイエットのためなのかわかりませんが、ラジカセの音量を上げて100人規模で踊っていました。

 滞在は中流位のホテルで、朝はバイキング形式の朝食が付いていました。また、夕食もホテルでとることが多かったので、カンボジア料理はあまり食べていません。初日のお昼は、カンボジアの人に案内されて、地元の名店みたいな店に行きました。地元の店では日本みたいに冷房はないので、少し蒸し暑かったのを覚えています。その時は、焼うどんみたいなものを食べました。味はまあまあで、魚醤が使われているようでした。

 二度目も同じ店でしたが、個室で少し高級な料理を頂きました。中華料理風に大皿料理が何品も出てきましたが、内容は覚えていません。覚えているのは、コースの後半にでてきた大きな魚の唐揚げです。40-50センチくらいの大きさの魚が、丸々一匹、唐揚げにされていて、その唐揚げにトロミのあるアンがかかっていました。何という魚なのか聞いたところ、「sword fish」だと言いました。そのときは、”sword fish”が日本語で何なのかわかりませんでしたが、あとで調べると”雷魚”だとわかりました。プノンペンは内陸にありますが、周りにはトンレサップ湖という大きな湖がありますから、淡水魚は豊富なようでした。日本で雷魚を食べたことはありませんが、味は淡白で普通に美味しかったです。

 プノンペンを離れる最後の夜に、日本食が食べたくなって、『地球の歩き方』に日本人が経営していると書かれた店に行きました。そこは、お洒落な店とは程遠い雰囲気の、定食屋みたいな内装でした。私はそこで、トンカツ定食を頼みました。出てきたトンカツ定食は、日本の定食屋にでてきそうなトンカツ千切キャベツ、それと味噌汁といった王道スタイルでした。最後の最後に日本食を食べましたが、このトンカツ定食がプノンペン滞在中で一番おいしい食事でした。もちろん、探せば美味しいカンボジア料理はあったと思います。私の努力不足でした。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?