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異端だからこそできること モバオク大仏のSNS運用【前編】

DeNAのモリシーです。

昨今、SNSマーケティングは業界問わず必須のものとなりつつあります。
DeNAでもゲーム・ライブストリーミング・スポーツ・ヘルスケアなど各事業にて、SNSマーケティングは行っていますが、一際異彩を放っているSNSアカウントがあります。

その名は「モバオク」

今回は、モバオクの公式Twitterの中の人「大仏」氏に、アカウントの歴史や運用について聞いてきました。

大仏モバオク
Twitter中の人

モリシー「はじめまして!本当に大仏なんですね…。なぜ大仏の姿に?」

大仏「顔を出すことでイメージを付けたくなかったんです。しかし登壇などで顔を出さなければならない機会があり、顔を隠すのに被り物をフォロワーさんに選んでもらいました。結果、ダントツで大仏が選ばれ。。登壇する際も顔出しNGで大仏を被り、本名も伏せています。」


モバオクアカウントの歴史

モリシー「徹底しているんですね。モバオクのアカウントは、いつから運用しているんですか?」

大仏「私が運用し始めたのは、2018年の夏ですね。それまでアカウント自体は存在していたものの、運用に力を入れていませんでした。競合がテレビCMなどバンバン打っている中、何も発信しないのはどうなんだろう?という疑問を持ちました。費用をできるだけかけずに、発信した内容が拡散されやすいという面からSNSでの発信をしっかりやっていこうと思ったのがきっかけでした。」

モリシー「じゃあ、自ら手を挙げて始めた感じなんですね。」

大仏「そうなんです。最初は、Twitterの有償広告に対するネガティブなリプに対して、しっかり返事をすることから始めました。」

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ネガティブなリプにあえて返事

モリシー「懐疑的なご意見も多いんですね…。」

大仏「正直ほとんどが辛辣な内容でした。でも、公開している情報や詳細な仕組みなどをきちんと説明すると、納得してくださる方も多かったんです。それに応援のリプや、ある種笑いのセンスを試されるリプもいただくことも増えてきて、入口はハードだけど最終的にはハッピーになるという流れが作れていたと思います。」

モリシー「ちなみに広告の効果にも影響はありましたか?」

大仏「広告に来たリプに返信をしたことで、結果的に広告のエンゲージメント率の向上による広告評価が向上し、広告ツイート+リプライも含めた企業としての信頼のメッセージングをすることができ、CVRも向上しました。
おかげさまで、一時期CPA(顧客獲得単価)がそれまでの約半分にまで下がりました。」

モリシー「半分はすごいですね!ちなみに、フォロワー数も10万を超えていますがどうやって増やしたんですか?」

大仏「それは、他の企業アカウントとの横の繋がりが鍵なんですよ」

Twitter「中の人」の繋がり、最強

モリシー「企業アカウントとの横の繋がり、というと?」

大仏「異なる企業のTwitter担当者が、Twitter上で交流する文化があります。その中で、アカウントのフォローとRTを条件としたキャンペーンを重ねて2020年の9月から半年で35000人増やし、去年の11月にようやく10万人まできました。」

モリシー「それは広告とかなしでですか?」

大仏「はい。完全にオーガニックです。もちろん伸ばすために必要なテクニックや、策は当然あるのですが各社の協力なしではここまで来れませんでした。関係値の深い企業の場合、案件の拡散をしてくれたり、チャリティーオークションに出品をしてくれたケースもあります。」

モリシー「ただ仲良くしているわけではなく、しっかりビジネスに繋がっているんですね。」

大仏「遊んでいるように見られる、というSNS担当者の声も聞かれたりするんですが、実際はビジネスの種だらけで皆必死に何かできないかを考えている方たちばかりです。」

モリシー「自社の宣伝をする立場の人たちですもんね。ちなみに実際に何か企画もしたんですか?」

大仏「2020年に、自社のノベルティや商品を出品してもらい、売上を国境なき医師団に寄付する取り組みをしました。
今年もTwitterがご縁で、映画『大名倒産』とのコラボでチャリティーオークションを開催中です。どちらもTwitterがなければ実現しなかった企画です。」

モリシー「Twitterから映画コラボ…すごい世界なんですね…。」

後編では、運用のこだわりや、今後の展望を聞いていきます!
お楽しみに。


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