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【実験場】オフィスをネーミングしたら、いろいろ起きた。

僕たちKonelは、各地に拠点を構えると、その場所に名前をつけています。

いまの東京拠点は「日本橋地下実験場」。

1Fがギャラリーとデスク。

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B1がプロトタイピングのためのエンジニアリングスペース。

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写真はだいぶ暗いけど、普段は明るくつかっています(笑)

「出社=実験」になった

先に結論を伝えると、このネーミングが最も作用したのが、メンバーの働く意識。

オフィス=業務場所

ですが

実験場=実験場所

という説明不要の定義ができたことで、色々と影響が。

「実験」という言葉が日常化

普段の会話やチャットで最も出てくるキーワードが「実験」になりました。

ためしにSlackで検索してみると。

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3年で3,000回以上のメッセージに入ってる。実験というキーワードが使われない日はないことがわかります。

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「オフィス」っていう言葉は会話に出てこなくて、みんな実験場に出社している。

これによって、どんないいことがあるのか?主だったメリットをまとめてみます。

挑戦の数が増えた

業務にはゴールがあって、成功・失敗のボーダーラインがあります。

でも実験には失敗が許容されているため、アイディアの発言量が大幅に増えました

そして、プロジェクト化のGOサインを出す数も増えて、アウトプットが増えました

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地下は100平米ほどあるのですが、最大7プロジェクトが同時進行してたことも・・(この時、超ちらかってたなあ、、カオス)

ダイナミックに試すようになった

大きい音が出たり、異臭がしたり、真っ暗にしたり。

実験=仕事」なので、1Fで誰かが企画書を書いていようが、実験は優先されるという意識ができたので、実験内容がダイナミックになっていき、結果ヒットが生まれやすい環境になりました。

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↑金属を帯びた壁材をつくるのに、壁に直接材料を塗る(アンモニア激臭)

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↑とにかく天井ぎりぎりを攻める造作をしてしまう

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↑急に必要になったCGと実写の映像合成に対応

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↑顕微鏡で見ると綺麗な素材探しを総出で。

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↑晴れた日は屋上も使います。丸一日電動やすりDAY。

社外の人も実験しに来た

いざ実験場で過ごし始めると、社外の人も「面白いこと考えている人ほど、実験する場所や、実験結果を触ってもらう場所に困ってる」ということがわかってきました。東京は地価が高いので、アクセスがよくてみんなが集まりやすい場所に実験を持ち込むのが難しいんだなと。

そこで、社外の方にもスペースを共有しています。

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↑スピーカー96台装備の立体音響装置細野晴臣さんの展示でも出品することにつながりました↓

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3Dフードプリンターは現在3台。いろんな食材を出力してみています。

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↑実験的な映像を制作中

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↑馬喰町バンドが見せてくれて楽器は、とても実験的

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↑当時中学2年生だった加藤路瑛さんは「知覚過敏研究所」を立ち上げた

これらの影響は、狙った以上の成果だったと思います。

そもそも、なぜ引っ越したのか

理由はシンプルで、「周りの迷惑を気にすることなく、大きいものをつくりたい」というメンバーの意思を叶えるためでした。

だから天井が高くて、1Fと地下があって、音やニオイが出ても周りに迷惑がかからない場所を探して、日本橋横山町で見つけたのがいまの物件でした。ここまでの流れで言えば「東京スタジオ」とか「本社オフィス」みたいな無難な呼び方で利用することもできたけど、2年前に引越しをするとき「どんなチームになっていきたいか」という議論を同時に重ねていた結果、実験場という名前をつけようと決めたのが正解でした。

どんなスタイルで生み出していくのか

髭剃り中の脳波で何か表現できないか。
未来の会議テーブルをつくってみてほしい。
ゆらぎのある空間て、どんな感情が生まれるのか試したい。
感情をセンシングする面白マシンを考えたい。
壁に内蔵するテレビがあるとしたら、どんなUIがいいんだろうか。

などなどKonelにくるオファーの多くは、未来を実装するような、正解のないプロジェクトです。僕たちは、そういうお題が大好きだと自分たちでわかっていました。

未来実装において、一番ついやすべき時間が【実験】だよね。

という認識がすでに言語化できていたのは、とてもラッキーだったと思います。

そういう点で共感しているのが、we+のつくりかた。同じビルの4階に入居している素敵なクリエイター。とても気が合い、仲良くなりました。彼らのオフィスもめっちゃ実験だらけで、いついっても楽しい。

0→1よりも0→0.1

新規事業の文脈ではよくゼロイチっていう言葉が使われる。実際に新規事業を担当したことある人ならわかるとおもうんですが、0→1って言葉の響きよりも1000倍くらい大変で、そう簡単にできるもんじゃない。

特に大企業の中では、黒字化が見込める事業計画が描けていないと、そもそもプロジェクト化のGOすらでない。

だからKonelでは、佐藤ねじさんが提唱されているように、ひとつの1を生み出す前に、10個の0.1を生み出すことに比重を置いてきました。その中から、共感を呼べる0.1は1まで持っていけるケースも出てきています。

そう考えると、Konel自体が永遠の0.1づくりな気もしています笑

馬喰町FACTORY

ちなみに、実験場の前は細長いペンシルビルに【馬喰町FACTORY】というネーミングをして制作をしていました。

この時代も、FACTORYを必要としていた面白いメンバーがたくさん集まってくれて、それはもう楽しかったなあ。FACTORYだと、日本語読めない海外クリエイターがたくさん来たなあ。

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ということで皆さん、自分のチームのビジョンに合わせて、オフィスに名前を付けて見るのはいかがでしょうか?

ちょっと名前が変わるだけで、集まる人の種類が変化したり、集まった人の行動が変化していきますよ。

僕で良ければ一緒に考えます。新しい場所をつくるのが好きなので!

最後に僕が好きな、ねじさんのnote(0→0.1)↓

※実験場は、意欲の高い人とシェアもしています。興味のあるかたはTwitterでご連絡ください。(@dem_yeah)

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