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最もスポーツスポンサーに積極的な金融機関

以前の記事でスタジアムの命名権について触れたが、ドイツの大手保険会社であるアリアンツ社はこの命名権を最もアクティブに活用している企業かもしれない。

アリアンツ社は、実に5つの命名権を有している。つまり、「アリアンツ」と名の付くスタジアムが世界に5つあるということだ。

①アリアンツ・スタジアム(トリノ/ユベントス⚽)
②アリアンツ・アレーナ(ミュンヘン/バイエルン・ミュンヘン⚽)
④アリアンツ・リビエラ(ニース/OGCニース⚽)
⑤アリアンツ・パルケ(サンパウロ/SEパルメイラス⚽)
⑥アリアンツ・シュタディオン(ウィーン/SKラピード・ウィーン⚽)

見て頂いて分かるとおり、全てサッカースタジアムだ。以前はシドニーのラグビーチームであるNSWワラターズの本拠地を有していたが、いまはサッカーのみになっている(2020年7月時点)。

最近話題になったのは、ユベントスのホームスタジアム命名権の契約延長だろう。2023~2030年の7シーズンで約120億円。年間で約17億円の契約となる。

また、アリアンツが命名権を有するスタジアムで最も有名なのが、バイエルン・ミュンヘンの本拠地アリアンツ・アリーナだろう。デロイトのレポートによると、アリアンツ社は、2041年までの超長期契約で、年間約20億円以上を支払っている。

アリアンツは2014年にバイエルン・ミュンヘンへ100億円以上の出資を実施しフルコミットでチームをサポートしている。

他の3つのスタジアムの命名権を合わせると、年間約50億円をスタジアムの命名権に投資していると想定される。

しかし、金融機関であるアリアンツ社が、なぜここまで命名権、ひいてはサッカーへの投資に積極的なのだろうか?

アリアンツ社のHPには下記のような記載がある。

Football is the most popular sport in the world. FIFA estimates that a staggering 265 million people – men and women – play football worldwide, and a staggering 3.5 billion consider themselves football fans.
(中略)
This uniquely broad reach makes football the ideal activity through which Allianz can communicate with new and growing target groups.

とてもシンプルだ。

サッカーの競技者やファンの人数の大きさ、そしてその成長性に着目し、新しい顧客層との接点を強化できるから」という理由。

世界的な保険会社であるアリアンツ社は、そのサッカーの力を信じ、ヨーロッパを中心に、南米でもそのブランドを拡大しようとしている。

また、アリアンツ社は、命名権だけでなく、IOCとのTOPスポンサー契約をする等、スポーツスポンサーシップに最も積極的な企業の一つともいえる。

IOCとのスポンサー契約は数千億円とも言われており、命名権での投資よりさらに大きい金額となるかもしれない。これもパリ五輪を見据えた動きとして、これまでの競技人口を意識したスポンサー契約の流れを鑑みると自然に映る。

また、新たな競技領域でいうと、ドローン・レースへのスポンサーも実施している。

金融機関としてここまでスポーツスポンサーシップに力を入れている企業が他にあるだろうか?

今後のアリアンツ社の動向や、そのアクティベーションに注目していきたい。



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池田寛人 | ファンベース×金融

気ままに更新をしています。マーケティング、フィンテック、スポーツビジネスあたりを勉強中で、関心があう方々と情報交換するためにnoteはじめました。サポートいただけると力がでます。どうぞよろしくお願い申し上げますm(_ _)m

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スポーツ系・ビジネス系書評 |ファンベースカンパニープロデューサー | 国立高校(FC町田ゼルビア)→慶應SFC(体育会ソッカー部)→野村證券にて営業/PB/投資/新規事業等→令和元年に(株)ファンベースカンパニー立上げ | いつか君津でまちづくり