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-[唐山翔自解体新書]ジュビロ磐田戦- The press of EHIME NO.12(投げ銭式)

お疲れ様です。De:Lです。

強敵続きの連戦。その3戦目。新潟、京都に続いての戦いでしたね。

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非常にタフな一戦でしたね。現地応援されていた皆さんも大変な天気の中、本当にお疲れ様でした。そして、熱い応援、画面越しに伝わりました。本当に愛媛FCファン・サポーターの誇りです!

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試合後の選手たちもこの表情。スコア以上に厳しい一戦でした。

偶然にも全員ポーズが同じというショットをDAZNにw

さて、今回なんですけれど、いつもは試合全体を通した解説及び考察をしているこのThe press of EHIMEなのですが、本記事に至っては”唐山翔自解体新書”ということで、今節で初スタメンを飾った唐山選手をフューチャーしていこうと思います。

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最初に振り返りだけして、そのあとは解体新書に参ります!!

またこちらでスペース機能を利用して、たちばなさんをはじめ、いろんな方とラジオ式でお話ししながら試合を見ていたのですが、

結構な人数が集まっていただいて、楽しく観戦できました。

以前の記事からも紹介していますが、

また愛媛FCを学ぶオンライン勉強会やオープンチャットなど、ファンが交流できる場所には積極的に参加していくので、よろしくお願いします!!

いずみさんの運営するオンライン勉強会詳細に関するページへのリンク↓

加えてお知らせというか、「eJリーグ」が開幕するということで私も本戦出場目指して頑張りますので、よろしくお願いします!

本記事では、”5レーン”や”4(5)レイヤー”などの戦術用語やシステム略称を用います。知らない単語がでてきますと、読みにくい部分もありますので、ぜひ下の戦術解説記事をご一読ください。

また前回の記事は以下になっています。

DAZNでは見逃し配信も可能です。現地にいった人もぜひ試合を見ながら振り返ってみてください。

このthe press of EHIME2021は2021シーズンの愛媛FCの一戦一戦に注目し、よかったこと(Gpoint)と悪かったこと(Bpoint)をまとめ、その試合から愛媛が学ぶことを整理したうえで、特定の選手(FeturePlayer)や、戦術を取り上げ、愛媛の進化を読み解いていこうという完全個人運営のnoteとなっています。ここでの文章、画像、考え方は完全に私個人のもので、愛媛FCとの関連はないもとし、DAZN映像からの引用も含め、一切の商標利用はないことを宣言しておきます。また、4節以降の投稿されたものは投げ銭式となっており、すべて無料で読むことが可能です。

では参りましょう!


1.振り返り

まずスタメンから。

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なんといっても見どころは唐山の初先発でしょう。

前節の京都戦でJ2デビューは果たしたものの、出場時間はほんのわずか。

しかし今節ではスタメン起用とチームの中でも着々と地位を築いていっている印象です。吉田と藤本には改めて競争相手ができたことを再認識する結果になりました。

もう一つ、気になった点としましては、やはり”田中も前田もスタメンじゃない”ですね。

これは天候との向き合い方として、横谷と森谷のベテラン二人を序盤から同時起用した可能性は高いですが、田中型でも前田型でもないとすると、序盤からの森谷起用は一体どうなるんだと驚いたのを覚えていますw

そのほかはいつものメンツといったところ。

交代を反映した最終的なフォーメーションはこちらです。

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藤本と吉田をスーパーサブ的に起用。

森谷はなんとフル出場でしたね。これだけ厳しい試合の中で、この年齢でフル出場は立派だと言えます。

また今節では前野と内田の交代はなく、終盤までピッチコンデションとの相談ではあったでしょうが、内田がフル出場となりました。

以下がDAZN発表のスタッツです。

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やはり、この雨、そして水溜りすら見えるピッチコンデションでは、パス本数もご覧の通りの数字。

一方で、ジュビロ磐田のアタッキングサイドに注目したいですね。

明確に左に寄っています。これはピッチの中でも比較的プレーがしやすいエリアを積極的に使っていったことの現れと思われます。

この辺りの強かさは、上位陣といったところ。

また川村も、今節はディフェンスに尽力することとなってしまいました。

後述しますが、愛媛としては結局引いて守ってクリアボールを攻撃の起点にする意図がありましたから、川村としてはディフェンスの時間が長くなってしまいましたね。

長いシーズン見れば、こういう試合も一度や二度ではないでしょう。成長を期待しています!


2.スタメン考察

今回はあくまで唐山がメインなので、さらっと。

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論点はこちら

・唐山初スタメン
・田中&前田の不在
・池田の成長

2.1.田中&前田の不在

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實好監督になって、4141というフォーメーションというシステムを与えられ、川井サッカーと和泉サッカーを体現してきた愛媛FC。

その中枢を担っていたこの二人。

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5バックを前提とする”前田型可変システム”

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MFが5人横並びになる”田中型可変システム”

おそらく基本はこのどちらかが最適解だと思うのですが、一方でこの強敵4連戦では必ずしもこのどちらかに当てはまるわけではないシステムを披露しています。

さて、今回はどうだったかといいますと、

前半戦のディフェンスシーンを確認しますと、

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5221もしくは541のような形になってディフェンスしていることがわかるかと思います。

小暮がDFラインに入っていますね。

いわば”前田型可変システム”の応用版といったところ。流石に田中型のようにDFに重きを置かないことはしないようです。

森谷がボランチに入ると基本は前田型の方になるのではないかと今後の予想をしておきますw

この前田型や田中型の詳しい説明に関しては、

この二つの記事で書いています。愛媛が實好監督下で勝利した2戦の記事ですね。


2.2.池田の成長

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浦田と大谷の存在や、西岡のCB転向もあり、序盤は出番のなかった大型CB。

今季の愛媛のコンセプト的にはシーズン通して活躍しておかしくない選手ではありましたが。

ここ最近成長が目まぐるしいですね。

特に、京都戦と今回の磐田戦は彼にとって苦しい戦いだったとは思います。

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京都9番 ピーターウタカ

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磐田11番 ルキアン

この二人を抑えたことは彼にとって成長を加速させることでしょう。

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3.唐山翔自解体新書

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ガンバの至宝といっていいでしょう。世代別代表でも活躍が期待される逸材がシーズン中半で愛媛へ武者修行しにきました!!

愛媛サポーターとしても本当にうれしい限りですね!!

そんな彼のプレーの特徴をいくつか掘り下げてみようと思います!


3.1.認知的協和を巧みに操る

認知的不協和って知ってますか?

所謂”自分の心の中に矛盾を抱えた状態”を指す言葉です。社会心理学に登場する理論の一つですね。

実はサッカーなどのスポーツで、今まで言語化できなかったプレーを言語化のに使える理論だなと自分は思っています。

例えば、

この唐山のJ3ゴール集のなかの、1:32のシーンのゴール、皆さんなぜ決まったか言語化できますでしょうか?

もちろん、一瞬の抜け出し、クロスの精度など、ゴールを作り出した要因はいくつもあるのですが、特筆したい動きがあるんですね。

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まず最初のシーンでは、相手のマークを受け、ボールを受けられる状況ではない唐山。

目線はマーカーも唐山もボールを見ていることはわかります。

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しかし直後のシーン。もうマーカーは唐山を見れていません。完全に背後を許しています。良質なクロスさえ上がれば、彼の技術なら決められて当然ともいえるシチュエーション。

目線は二人ともボールを見ています。

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マーカーの背後側からGKとCBの間のスペース(フォースレイヤー)に”マーカーより先に”飛び込み、決めたらゴール無理やり止められればPK。となる完璧なシチュエーションを作っています。

ですが、このゴール、スプリント能力やクロスの質はあれど、なんだかなぜこうなったかうまく言語化しにくいゴールだとは思いませんか?

このゴールを言語化するために持ってきた理論が”認知的不協和(協和)”です。

認知的不協和
・・・人間が心の中に矛盾を抱えている状態。(ex.木に生っているリンゴを食べたいが、木が高くて取れない、つまり食べられないetc...)
人間はこの状態に陥ると、これを解消するために、矛盾の定義を変更したり、評価を変更したり、自分の態度や行動を変更したりする。

逆にいうと、認知的協和とは”人間が心の中に矛盾を抱えていない状態”と言えます。

ではサッカーを具体例にして話していきましょう。


3.2.サッカーと認知的協和

サッカーの試合中に選手が必ず見ているものってなんでしょうか?

”ボール”ですね。

サッカーはボールを相手ゴールへ入れたら点がもらえて、自分のゴールに入れられると点を取られるスポーツです。

当然、選手はボールが常に気になります。

しかし、もし自分のマークしている選手がボールを見ていなかったらどうでしょうか?

”あれ、こいつボールを見ていない!何かしようとしてる?”

と思うはずです。

まぁ、試合中にこんな具体的に思うことはないでしょうけれど、サッカーを長く続けていれば、おそらく気にはなるはず。

言い換えますと、”ボールを常に見ている選手は気にならない”ということです。

この心理を唐山が意識して使っているかは正直疑問ですが、事実として利用していることになります。

”ボールを見ながら動くことで、相手マーカーに認知的不協和を起こさせず、自分を意識させないで、自然とマーカーから距離をとり、背後をとって、ゴール。

これがあのゴールの言語化です。

これ以外にもJ3でのゴール集には相手マーカーの背後を取ったり、視野から消えたりと、なんでそこにいる的なゴールがたくさんあるので、ぜひ見てみてください。


3.3.唐山翔自の成長戦略

さて、この唐山が愛媛で今後のパリ五輪やA代表を見据えてどう成長していくか考えていきましょう!

3.3.1.フィジカル強化

まずはなんといってもフィジカル強化でしょうね。

先ほどあった唐山の特徴はいくつかの方法で簡単に止められます。

・ボールが出てからでも対応できるフィジカル(スプリント能力)を持つCBがマークする。
・コーチング能力の高いGKを起用する。
・パスの質が低くなればいい。

などなど、とりあえずマーカーから離れられると唐山は仕事ができますが、それができなかったり、離れても対応されたり、すると以外と無力化しそうだと思っています。

パスの質に依らない才能はまた彼自身に見つけてもらうとして、

フィジカル問題はこのJ2を戦い抜くには、早急に解決しなければいけない問題ですね。

現在は178㎝の65㎏。海外を見据えてFWとして戦うにはまだまだひ弱。

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リヴァプールで戦うフィルミーノは180㎝の76㎏

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マンチェスターシティのジェズスは175㎝73㎏

170㎝台の選手でも、世界で活躍する選手には最低限のフィジカルが求められます。

したがって178㎝ならば、75㎏を最終的な目標にして、今季で70㎏位までもっていきたいですね。

3.3.2.サイド転向の可能性

J1リーグで7試合に出場した唐山ですが、すべてFW出場というわけではなく、4222の2列目(442のワイド)で出場する試合もありました。

おそらく、彼のポジションセンスやドリブル能力も買われての起用だと考えられます。

今節でも

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あわよくば、PKという仕掛けを見せたシーンもありました。

このシーン以外にも、唐山のドリブルシーンを印象的に覚えている方もいらっしゃると思います。

今季の愛媛で考えれば、4123のWGでの起用は十分に考えられるので、彼の能力がどこまでいけるのか、見たいものです!


4.まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は唐山のJ2初スタメンを見ることができたわけですが、もちろん初ゴールも見なくてはいけません。

次節も切り替えて、頑張っていってほしいです!!

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次節はホームニンスタで、琉球戦。

去年のあの大敗。借りを返しましょう!!

今回もfootball.labさんのデータを参考に書かせていただきました。

唐山絡みの動画

特にガンバ大阪作成のドキュメンタリーは、本当に愛媛FCには参考にしてほしい。こういうのってホントはJ2クラブこそやるべき!!

昨年の振り返りは以下の記事です。

今回はご一読ありがとうございました。

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