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【Weのがっこうレポート】モジュール1_わたしたちと自然・いきもの: 切り離せない身近な自然や生きものとの共生をかんがえる

こんにちは。Weのがっこう0期生の三浦真央子です。

10/15に行われた「わたしと自然・いきもの ワークショップ回」のレポートをお届けします。

今回は、身の回りの自然・いきものと自分たちの関係をそれぞれが見つめ直すワークが中心。目に見える「自然」だけでなく、体内の細菌たちにとって自分の体はいい住処になれているだろうか?など、菌目線のアイディアや議論にも満ちた会になりました。

導入

本日のワークショップのテーマは「みぢかな自然といきものたち」。

どんな暮らしをしていても、わたしたちは生きている限り、他のいきものたちとは切っても切り離せない環境にあります。全てのいきものの間には「種間関係」があり、互いに影響を及ぼしあいながら(ときに全く影響しあわない関係でもありながら)それぞれが生きているのです。

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ワークショップ資料より: 参照リンクはこちら

では衣食住の観点から人間と多種の関係性を考えてみると?

◎衣…わたしたち人間は言わば「毛のないサル」。周りのいきものたちに着飾るための素材を提供してもらっている(綿や麻など植物繊維、絹や毛など動物繊維、皮革や毛皮など)

◎食…他種は、捕食対象でもある。日々、自然と関係のないものを口にするひとは、ほとんどいないのではないでしょうか。また一方で、人間以外の種、例えば蚊やダニ・ノミや肉食動物にとっては人間も捕食対象です。

◎住…人間の住まいも、工業製品化がすすむ分野ではありますが、木など植物を中心にあらゆるいきもののによって構成されています。また、人間自身もたくさんの微生物の住処、あるいは部屋ひとつの中にも微生物を含む生態系が作られているのです。

私たちの体の中には生態系があり、家の中にも生態系があり、まちの中にも生態系がある。人間は多種とあらゆる「種間関係」を結びながら同じ環境の同居人として生きているということをはじめに自覚していきました。

ワーク1

人間のせいで、同居人でありお隣さんであるはずの生き物たちが「気持ちよく生きられなくなくなっている」ことが、多々あるのではないでしょうか。人間のせいで他種が生きられなくなっている例って、身の回りにはどんなことがあるだろう?それぞれが街に出て、もしくは家の中で、例を探して写真におさめてきました。

ワークの中で見つけてきたものの例
・家の中には、除菌、抗菌の文字だらけ。菌って、除かなきゃいけないものだっけ。
・植栽が伸びようとしているのに、押さえ込もうとしてテープを張る人間。
・鉄道の高架下のすぐそばに「ガラガラ池遺跡」の石碑。池を潰して鉄道を作ったのか。
・土を押しつぶして他の生きもの歩いていないコンクリート道路

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たった20分弱の間に、人間が、いかに人間以外のいきものをないがしろにしてきたか、あらためて気がつかされる時間でした。

ワーク2

次のワークでは、周りの自然やいきものたちと、よき同居人、隣人同士になるには?できることのアイディアを考えてみました。

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ワークに入る前に、「アヒルのために出来た道路」や「微生物への感謝の手紙を書くkit」など、いくつかの例が提示されました。

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出てきたアイディアの例

・「除菌」だけじゃ嫌!自分の「育菌」を同時にやってみるのは?
→「除菌」のあとの「ぬかあそび」「ぬかねんど」「ぬかせっけん」など。有害なウイルスは除去したいけど、共に暮らしたい菌もいる。→ぬかどこさわったら戻ってくる?(触りすぎたらぬかどこの健康が心配だけど…)

・「町中の木に名前をつけていくウォーキングイベント」

・「アースダイバー」を真似して、古地図を持って町歩き。昔あったはずの自然を知りたい。

・自分の便から、その日の腸内環境がわかるようなトイレ!

振り返り

その後は振り返りを。2週間のあいだ、Deep Care Challengeと称して各自、このモジュールで感じたこ気づきや問いを実験を通して深めるため、日々の暮らしで実践できるミニワークに落とし込みました。

ちなみに私は、腸内環境の乱れがちょうど気になっていたこともあり…「腸内環境強化週間」…毎食に生の発酵食品を。自宅で作ったザワークラウトやぬか床・買ってきた納豆&ヨーグルトを食べるぞ!というただただ健康的な目標を立てました。

ほかの参加者からも「日々の買い物のチョイスの考え方を変える」「庭の手入れをする」「微生物のマンションになりたい、いろんな微生物が心地よく住んでいるいいマンションになる」などのDeep Care Challengeも。

おわりに

みぢかな自然・いきものと自分のあいだには、常になにかしらの関係性がある。わかっていたかもしれないけど、あんまりちゃんと自覚してなかったかも、と思い直すような時間でした。

1つのモジュールにのっとり、全員でワークをしながら意見共有するのもはじめてのこと。目に見える他種だけではなく目に見えない微生物などとの共生に、当たり前のように・嬉々として、皆で想像を巡らせていけたことが非常に楽しかったです。

印象的だったのは、「共生はすでにある」というお話。「共生できていない」と捉えるのではなく、いまも共生できる生命はできている。人間主観の良し悪しの判断やべき論からはじめるのではなく、自分自身も個体としていまをただ感じるという姿勢も、ひとつの在り方なのではと感じました。

ここから、2日後の「対話」=大小島真木さんをゲストに迎えた会につながっていきます。想像はいま生きているものだけでなく、死、神話にもつながっていきます。

かいた人: 三浦真央子 (みうらまおこ)
1995年生まれ、奈良県在住。早稲田大学教育学部卒、リクルート住まいカンパニー入社後、3年目で退社し奈良に移住。Weのがっこう0期生。料理家見習い(独学)、素材と発酵のまわりで実践・研究中。ふだんは奈良県にあるNAOTという革靴屋で広報、編集、webのいろいろに従事しています。

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Deep Care Labでは、あらゆるいのちと共に在る地球に向けて、気候危機時代を前提にしたイノベーションや実験を個人・企業・自治体の方々と共創します。ぜひWeのがっこうやその他の取り組み、協業に関心があればお気軽にご連絡ください。


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