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Xジェンダー不定性 声

僕は自分の声にコンプレックスがあります

今まで、誰かに声をけなされたことはなく、むしろ(お世辞だとは思いますが)「声優になればいいのに」と言われたことが何度かあるくらい、おそらく声は悪くないのだと思います 

では、なぜコンプレックスだと思っているかというと、それは僕の声が女性の声だからです

どこにでもいる女性の声なので、心が男になっているときは、この声がコンプレックスになって仕方ないのです

結果として、少しでも低めに声を出さざるを得ず、そうすると元の声帯とは違う声の出し方をすることになるので、必然的に聞き取りづらく小さな声になってしまいます

でも、僕としてはこっちの声のほうが、まだ自分では好きな声だと言えます

親からは、低い声で話すと叱られてれしまうのですが、それでも「朝寝起きだからだよ」などとこまかして、元々持っている声帯の域で話すことは避けがちです

世の中には、「両声類」と呼ばれる方が少なからずいらっしゃるようで、これは男性でも女性の(かわいい)声が出せる特技を持たれている方を指す言葉だそうです

僕は、初めて両声類の方にお会いした時に、声の変え方を教わろうとしたのですが、どうやら男性の方でなければできないと知り、愕然としました

男性は喉仏があるので、その喉仏の位置を変えることで女性の声が出せるのだそうです(正式には女性「に近い」という方が正しいのかもしれません)

しかし、女性は喉仏が発達していないため、低い声が出せないのです

たまに、女性でも両声類を出せる声優の方はいらっしゃいますが、数としては極めて稀であり、ほとんどの両声類の方は、どんなに低い声が出せたとしても基本的には女性っぽさが残っている方が多い印象です

男性特有のガサガサした感じがないというか、どうしてもまろみが残ってしまうのです

このような現実を知るにつれて、自分の声を配信等で流すことは堅く控えるようになりました

元々、どこかのプラットフォームで配信をするということには興味は薄く、これまでも配信を行ったことはないのですが、ある配信サイトでアイコンをその日の性別によって変えるようになってからは、さらに「絶対に声を出すまい」と思うようになっていきました

ここからは、僕の偏見が多分に含まれますので、苦手な方はブラウザバックされてください





もし、心が男になっている日に配信をするとしたら、僕は迷わず配信の中で自分のことを僕か俺と言いますし、言葉遣いも男としての表現を好んで使うだろうと思います

でも、どう足掻いたとしても、リスナーの方には「ライバーは女性だ」と認知されてしまうでしょう

僕は、ぶっきらぼうな言葉を使うと親から叱られたので、親の前では自分のことを俺や僕などとと言う勇気はありません

だから、公共の電波で声としてそのような言葉を使うことに大きな抵抗があります

同時に、他人(女性ライバー)がそのような言葉を使うのを聞くのも、叱られていたことを思い出すので不快な気持ちになるのです

自分がリスナーとして不快になる分には、その配信枠を抜ければいいだけなのですが、自分が不快だと思っていることを公共の電波で声として発信するのは、自分で自分を許せない気がするのです

たまに、知り合いのライバーやリスナーの方々から、「配信してほしい」「声が聞きたい」といったことを言われることもありますが、こういった理由で絶対に声を出したくないと思っています

実生活では、声を低くするなどして話すことはありますが、それ以外のネットでの繋がりでは、ごくごく一部の信頼する方にしか自分の声を聞かせていません(一対一の通話など)

そういった方々は、だいたいこうした僕の事情をしっかり知ってくれている方ばかりですので、それを踏まえたうえで自分の出したい声を安心して出せるし、自分のことも俺や僕などと言うことができます(ありがとうございます)

まあ……本当は、両方の声が出せれば一番いいんでしょうけどね

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