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ホモ・サピエンスとしての皺

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山川出版の『詳説世界史図録』を勉強しながら書いていくエッセイ。
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磨製石器: 時空がつながる

磨製石器: 時空がつながる

実家の近所には、ざくざく土器や石器が出てくる畑があった。長じて知ったことには、そのあたりは古墳時代の集落があったため、畑を普通に耕しているだけでいろいろ出てくるのだ。土器も石器も畑のあちこちに積み上げられていたし、子どもの手で少しそのへんを掘っても何かしら手に入るのだった。

そうした土器や石器に触れていると、ときおり強烈な感覚が全身を震わせた。突然、その道具を手にしていた人の体温や鼓動が伝わって

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誰がいつどのように死ぬかわからない、だから私はヒトの歴史を味わおう ―エッセイマガジン「ホモ・サピエンスとしての皺」はじめます

誰がいつどのように死ぬかわからない、だから私はヒトの歴史を味わおう ―エッセイマガジン「ホモ・サピエンスとしての皺」はじめます

咀嚼され吸収され、しっかり本人の血と肉となった人生経験は、その人の見る世界の解像度を上げる。私はそう思っている。

コロナ禍のステイホームで、ふと思い立って聖書を通読した。聖書に描かれているのは、ありていに言って「ヘブライ民族の民族史」だ。ヘブライ民族の民族史という、ひとつの血と泥の臭いのするストーリーが人類史の一部をズドーンと串刺しにして見せてくれたおかげで、世界の歴史が体感的に理解しうるものと

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