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Separation After Darkness

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短編、掌編を載せます。 幻想小説だったり(恥ずかしい)日常の一場面を切り取ったり、そうではなかったり。 私が見ている景色、感じた情景をみなさんにも共有したくて。
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2020年4月の記事一覧

冬の鷹

Somebody,火を
 まず僕が見たのではない。冬の鷹は僕の夢の中にいた。
 今朝、8時に起きるところを12時に起きたせいで僕の一日は狂った。冬の鷹が夢の中にいたから。きれいな夢に見とれてしまったから。だからこんなに寝坊したんだ。そして僕の有史以来、過去から今まで続く腐った日々を、今朝の寝坊のせいにすることにした。
 12時は昼なんだ。朝じゃない。だからみかんだけ食べた。朝ごはんは無し。
 そう

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