「貯蔵のし方」に気を配る (2022/9/7)
記事の長さはおよそ1,500文字。3〜4分程度で読めます。
記事のポイント
リクルートマネジメントソリューションズの山田さん(61)は、営業担当の20〜30代の若手社員たちと肩を並べて仕事をしている。
若手に「できないことかもしれないから教えてほしい」とオープンに学ぶ姿勢を崩さない。
自身も異動してきた若手社員のOJT担当として、毎週1時間、一対一で話す。
山田さんの姿に、かつて営業統括部長だった雰囲気は感じられない。
管理職を離れたのは13年前。
「会社で長く働き続けてもらうためにも役職を外れてほしい」。上司から言い渡された言葉。
用意されたのは現場の営業に戻る道。
シニア社員グループに入ると「居心地はいいが、会社にとって自分が必要のない存在ではないか」との思いも拭えなかった。
転機は2018年の組織改編。
ベテランと若手の融合を目的に、シニア社員が20代や30代と働くグループに再編成された。
世代間ギャップに対する不安が先だったが、思い込みだった。
経験を還元することに存在意義を感じ、生き返る思いがした。
一方的に教える側になったわけではない。
若手と話すなかで、自身のスタイルに新たな武器が加わった。
「少しずつできるようになることが増えた。それがとても楽しい」
それまでの価値観を意識的に捨て去り、新たに学び直す「アンラーニング」そのもの。
山田さんには還暦になってやっとわかったことがある。
若手ら仲間と一緒に働くからこそ、明日に向かうエネルギーを得られることだ。
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こんなふうに考えた
「働かないオジサン」が問題になるなか、
やる気のあるオジサン(失礼!)が紹介されていました。
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先日「モダンエルダー」という本を読みました。
書籍へのリンク:
著者のチップ・コンリーさんは、
自身で創業したブティックホテルチェーンを世界第2位に育て上げたのち52歳で売却。
その後ITの経験がないままAirbnb社に参画した方です。
サブタイトルに
「40代以上が『職場の賢者』を目指すこれからの働き方」とあるように、
年齢を重ねることで得られる「知恵」を生かしながら、
「メンターン」として働くことを推奨されています。
モダンエルダーの「知恵」
優れた判断力
本物の洞察
心の知能指数(EQ)
俯瞰的な思考力
奉仕の心
「メンターン」(2つの言葉を合わせた造語)
「メンター」:若手の判断を助ける役割
「インターン」:新しいことを学ぶ
「自身の経験やノウハウを伝えつつ、若手から教わる姿勢を持つ」
記事で紹介された山田さんの働き方と相通じるものがありますね。
気をつけなければいけないのは、
年を取れば誰でもが「モダンエルダー」になれるわけではないことです。
年をとったら勝手に知恵がつくわけではなく、
ずっと若い頃から成長・貢献を意識して、
そのための試行錯誤を続けてきたからこそ、
中年になってそれが身を結ぶようになるのです。
チップ・コンリーさんは書籍のなかで、こんなことを言っています。
また、こんな言葉もありました。
日々の生活のなかで、
自身の頭、身体、心の「貯蔵のし方」に気を配っていきたいですね。
本投稿は日経新聞に記載された記事を読んで、
私が感じたこと、考えたことについて記載しています。
みなさんの考えるヒントになれば嬉しいです。
「マガジン」にも保存しています。
「学びをよろこびに、人生にリーダシップを」
ディアログ 小川