コンフェスコ 13/n あやまちの残すもの
明くる日、コンフェスコはソフィアとフィルミノとともにルカの寝蔵を訪ねました。
寝蔵へ声をかけるとルカの父親と母親が強い怒りを押し殺した表情で外へ出てきました。
ルカの両親はコンフェスコを一瞥すると、それ以降はコンフェスコはいないものとでもいうように振る舞いました。
そうしなくては、ルカの両親はコンフェスコを罵り、蔑み、それでは済まず、暴力に訴えてでもルカの悲しみをコンフェスコへ投げつけずにはいられなかったからです。
ソフィアとフィルミノは、ルカの両親に深く頭を下げ、申し訳ないことをしたと深くお詫びをしました。
ルカの両親は、ルカはまだ眠っているけれど生きてはいけるだろうということ、生きてはいけるけれども右手が不自由になってしまったこと、右手が癒えるまでは発熱が続き苦しむだろうということ、この先不自由な右手で様々な苦労をしなければならないことを肩を震わせながらコンフェスコたちに話しました。
ソフィアとフィルミノはじっと黙ってルカの両親の無念さを、その訴えを、頭を下げながら全身ですべて受けとめました。
コンフェスコは自分のしたことを悔いて泣くことしかできませんでした。
コンフェスコは自分のあやまちの大きさをもっともっと深く、胸の奥に刻み込みました。