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夏場のデータトラブル何が多い? ~データ復旧現場の最前線から~

こんにちは、デジタルデータリカバリーです。

9月に入っても残暑が厳しいこの頃。今回は気温のあがる夏場~秋口にかけて特に増加するデータトラブルについてご紹介します。正しい知識を身に着けて事前対策を行い、データを安全に守りましょう。

1. 機器にとって夏場の最大の敵は「高温」

夏場は気温の上昇に伴い、室内に置かれたデジタル機器も内部の温度が上昇します。高温な環境で作動しつづけることで、機器の故障を誘引してしまうのです。

HDD(ハードディスク)を例にあげると、発生した熱により、モーターが故障したり、ひどい時にはプラッター(円盤)の変形が起きます。
熱によりHDDに指令を出す制御基板が焼け焦げ、煙が出たり、焼ける臭いがすることもあります。データを読みとる部品である磁気ヘッドが熱により異常をきたすケースも多いです。

法人様の場合、オフィスやサーバールームに置きっぱなしで運用されることの多いNASでは、休日に室内の温度上昇がすることで故障に繋がるケースがあります。休日は、平日と異なりオフィスに空調が入っていないため、ただでさえ発熱しやすいハードディスクに室温の上昇が重なると、故障の大きな原因となります。

また、お盆休みやシルバーウィーク等の長期休暇明けになると、「サーバーの電源を入れても起動しない!」といったご相談をよくいただきます。長期休暇中の室温に気を配ったり、事前のバックアップを怠らないことが大切です。

夏場は、下記ツイートのように、磁気ヘッドの異常によるスクラッチ障害の事例も増加します。カチカチ、カタカタといった異音がする場合は、磁気ヘッド異常の可能性大。異音がしたら、ただちに電源を落として、それ以上状態が悪化しないように保管してください。

2. ゲリラ豪雨や台風災害にも注意!

夏場には、ゲリラ豪雨や落雷、台風などの自然災害によって突如としてデータを失うトラブルも増加します。

豪雨による浸水・水没だけでなく「落雷による瞬電・停電でデータが正常に保存されず飛んでしまった」「突然機器が起動しなくなってしまった」といったご相談も多くいただきます。

また、大型台風などの緊急時に備えて機器の物理的な移動やデータのバックアップを行った際に、機器に過重な負荷がかかり、故障してしまうことがあります。貴重なデータの入った機器の移動やバックアップは焦らずに安全な体制で行いましょう。

夏場の台風で水没したHDDからのデータ取り出しについては、下記で詳しくご紹介しています。

災害時はもちろん人命第一ですが、事前の少しの工夫でデータを安全に守ることができます。
続いては「夏場特有のトラブルからデータを守るためにできること」をご紹介します。

3. 夏場特有のトラブルからデータを守るためにできること

夏場特有の猛暑や災害からデータを守るためには、以下のような対策が有効です。

暑さ対策
① 空調機能を整え、クーラーで冷却、扇風機などで空気の流れを作る。
② 機器周辺の隙間をあけ、ファンを塞がない。
  サーバーの場合は搭載するHDDの隙間を均等にする。
③ 筐体内の埃を除去して空気が流れるようにする。

熱気や熱風をなるべく排除し、風通しの良い環境で機器を使用することが最も大切です。特に法人様のサーバールームなどは、日頃から人の出入りが少なく過酷な環境での運用となっているケースが散見されます
熱中症対策の一環にもなるため、ご自宅や職場の気温や空調に気を配りながら機器を使用してください。


災害対策
① 落雷時は電源を切り、コンセントを抜く。(ショートを防ぐ)
② 窓際や低層階を避け、雨に濡れないところに移動させる
③ 余裕がある場合は、事前にデータのバックアップをとっておく

災害時はまず人命を最優先に、次いで余裕がある場合は大切なデータを守るための対策を行ってください。
災害時の対策については、下記のnoteでもご紹介しています。あわせてご覧ください。

また、何かしらの障害が起きた際に、つい自分で復旧手段をいろいろ試してしまいがちですが、多くの場合は成功せず、結局は復旧業者に持ち込むことになります。特に夏場の暑さや災害で故障した機器は、自身で操作を試したことで、物理的な障害がより深刻になってしまうケースが多いため、できるだけそのまま専門家に依頼するのがベターです。

4. まとめ

今回は、夏場に多いデータトラブルと、データを守るためにできることをご紹介しました。日々のちょっとした工夫で、データを安全に守ることが可能です。未実施の対策があれば、ぜひ試してみてくださいね。

それではまた次回お会いしましょう!

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