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JAZZの熱狂を 「音無し」で伝える方法は ありますか? -渋谷駅巨大ポスター-

芸能人にも多数のファンがいる石塚真一作、小学館のブルージャイアント。コアな熱いファンが少しずつ増えている一方で、新しいファン層を獲得したい作品でもありました。

商品の魅力が充分にも関わらず、新しいファン層が思ったほど伸びていない原因は、その魅力の認知にあると考えられます。1枚のポスターで漫画の中身を伝えることは難しいです。あらすじを文章で書いても伝えたことにはなりません。

ですので、広告にできることは「世界観を伝えること」ではないかと考え、既存のファンを裏切らないで新規層を得ることを大事に企画を練りました。

BRIEF : 読者からは作品を絶賛する声と共に、漫画なのに「熱を感じる」「音が聞こえる」との感想が多く寄せられていました。

この背景を考えていくと、まだ認知の無い段階でTVCMなどを利用した音楽付きのコミュニケーションをするのは、得策ではないと判断できます。なぜならイメージが現定的になり、漫画という無音の世界から広がる読者の想像力を奪ってしまうからです。

以上からグラフィック中心のコミュニケーションを選び、作品を読まずともその魅力が伝わるように「熱」と「音」を感じるプロモーションポスターを企画しました。具体的には、

PLAN : ファンの情熱的なメッセージを集め、ビジュアルを文字アートで表現する「言の葉」セッションポスター企画。

つまり、JAZZらしく広告の指針・プロモーションタイトルを整えると、

TITLE :  THE FAN VOICE SESSION

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デザイン表現は、

VISUAL : TYPOGRAPHY ART

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IDEA : 商品写真以外は全て文字で、引きで見ると演奏風景から「音」を、寄って読むとメッセージから「熱」を感じる仕掛けを企図。

個別の地方限定ポスターも加えて、北海道・東北・関東・関西・九州の主要5大地域、8大都市に掲出しました。

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発売開始後、Yahooをはじめ各種ニュースサイトで話題になりました。

交通広告グランプリ2018「優秀作品賞」受賞

[ STAFF ] Creative Director : 島村英司+岡崎正俊 / Planner : 岡崎正俊 / Art Director : 岡崎正俊 / Designer : 岡崎正俊 / Copy Director : 島村英司 / Copy Writer : 岡崎正俊+牛島秀樹 / Illustrator : 石塚真一 / Producer : 杉山一義+牛島秀樹 / Account Executive : 犾守弥志生


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