見出し画像

ようこそ子宮へ IUSミレーナ

2021年6月4週目にIUSミレーナを子宮に迎え入れました!ナルミです!

まあまあ性に関する話題オープンに話せる環境・風潮が日本でも高まってきてますが、言うて完全にタブーじゃないかと言われればそうではなく、ひとりでも多くの人が体験談を公開できれば、他の人の判断材料としても有益 + 話しやすい雰囲気作りに貢献できるかなあと思うので、わたしの体験談を公開しようと思います〜


なんで迎え入れようと思ったの?

過去のポッドキャストエピソード内でも何度もメンションしてる、避妊方法に関する情報のトリップアドバイザー的な存在のサービスを展開してるThe Lowdownというイギリスの会社がありまして。以前から彼ら・彼女らのIGアカウントフォローしてまして。そこで、以下2つのポストを見かけました。

- "What are the chances my contraception will fail? (方法別で避妊が失敗する可能性は?)"

Hormonal IUS(ミレーナ): 0.10%

(ヒューマンエラーも鑑みて一般的に利用したケース、および完っ璧に利用できたと考えたケースどちらも)

- "How many women are happy with these methods of contraception?(自身の避妊法に満足している女性はどのくらいいるのでしょうか?)"

Hormonal IUS(ミレーナ): 60%

> 「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」複合の一般的なピル: 26%

https://theldown.com/

画像1

で、妊娠を望んでいないわたしの立場からすると、

「ミレーナめっちゃええやん!神!」ってなったわけです。

ちなみに、避妊失敗率に関して見ると、ピルは、ヒューマンエラーも鑑みて一般的に利用したケースは7.00%、1年間に100人に7人は妊娠するのです。完っ璧に利用できたと考えたケースでも0.30% = ミレーナのTypical Use より3倍の失敗率の高さ。

日本では大半の人が男性側が装着するコンドームのみに頼ってるという調査結果もありますが、その場合の失敗率は13%、100人中13人が予期しない妊娠の可能性。ミレーナの130倍の失敗率の高さ。

画像2

わたしは、長年一緒に住んでて、これからも見渡せる限り人生を一緒にしたいと思っている心も体も男性のパートナーがいます。わたしが妊娠を望んでない理由は、外的環境要因やわたしたちの健康状態・遺伝子的な要因が主な部分ですが、まあ、カップルの数だけ、子宮の数だけ、いろいろリプロダクティブヘルス&ライツの部分は事情がありますよね。"Mind your own uterus"って感じな!

いづれにせよ、望んでない状況で妊娠してしまうのはみんなできれば避けたい。これは母・父・その他この世に既に生かされているみんなのためでもあるし、生まれてくる子供の幸せのためでもありますね。

https://www.businessinsider.jp/post-188225

で、まあ避妊をしっかりしたい人にとって、統計的に見て、ミレーナは相当頼りになるわけです。

わたしは健康上の事情があってピルの服用を中断していて、直近1年半くらい避妊方法は男性側がつけるコンドームのみに頼っていました。

コンドームが統計的に頼りにならないことは以前から知ってて、めちゃめちゃ神経質になってるから、コンドームつける瞬間はもうそれはそれはロマンチックではなくって。「包装ちゃんと開けれた?向きあってる?ちゃんと根本までカバーしてる?確認させていただきます。」って感じ。射精が終わったあとも、「さぁ、さっさと膣から抜いて!わたしはトイレに行きます!」って感じで。

あと、毎月毎月、生理が1日でも予定日から遅れるとPMSもあって過剰に心配になり、1年半で妊娠検査薬は3回くらい使ったし、情緒不安を繰り返してパートナーもわたし自身も疲弊していました。

だから、「ミレーナ、希望の光!」ってなったわけです。

あ。忘れそうになったけど、ちなみにですが、16歳頃から一貫して生理痛もめちゃめちゃ重いです。だから、そこの改善も希望。もともと、ピル飲み始めたのもそのためでしたが、飲めなくなって、どうしたものかと思いながら過ごしてました。

予約に至るまでの道のり

で、このThe Lowdownの記事見て「ミレーナ神やん!」ってなった後に、色々調べて、日本でもアクセスできると知って、早速病院探しをはじめました。正直、「なんで今まで知らんかったんやろ?もっと早く教えてくれよ!」って思った。ピルあかんってなったときに代案としてあの産婦人科医なんで教えてくれんかったん?とも思った。まあまあそれはまた別の話。

病院の選定基準:

1. 簡単にアクセスできる立地 (施術に行きやすい・抜きたい/抜かなければならないってなった場合も)

2. 医者の評判(威圧的で自分の意見を押し付けてくるイヤな奴じゃないこと)

3. 値段(保険適用してくれるか)

家から徒歩でも行ける病院2件は、医者の評判が最悪(ミレーナ挿入相談で行ったら、「子供2人くらい産んでから出直せ!避妊目的では対応しません!」みたいなこと言われたという口コミなどあり)& 保険適用なし&抜くのにも2万くらいチャージするような横暴な内容だったので絶対なし

電車で一本のところは、有名な先生だから待ち時間が2時間くらいかかることもあるとか、過去にカップルの容姿をバカにして生まれてくる子供の顔が醜くてかわいそうって言ったとかなんとかでそんな人のとこ行きたくないなあとなり、なし。

東京都内に住んでて、チョイスいっぱいあるやろうと思ってたけど、実際に探し始めたら「なし」なところばっかりでうんざり。

で、休憩しつつ3日間くらいちょっとずつ見てたら、一件みつかりました。3つの条件に当てはまりそうなところ。

ただし、ひとつ懸念点は、サイトTOPに「日帰り中絶手術対応!」の文字がドーンって載ってること。

なぜかというと、中絶手術って早々先に予定をよめないケースで対応入ってくることが多くて、ただでさえ多忙な産婦人科の中でも、対応してる病院の先生は超絶多忙という認識。そして、残念ながら、構造的な問題もあって、必要に迫られてる女性をカモにして、保険の使えない高額な手術代を請求して金儲けに走ってる医者も多いという個人的なイメージ強く

どうしようかな〜、、と迷いました。

で、1日寝かせてから次の日に意を決して病院に電話。

そしたら、ミレーナの挿入即日対応してる、Web予約対応してる、保険使えるということ!

けど、電話口から質問が続き、

ナース: 「経産婦ですか?」

わたし:「... 」

このとき、わたしは、どっちの意図で聞いてるんかなあと一瞬のうちに考えをめぐらせました。

他の産婦人科のレビューで、経産婦じゃない人が医者に出直せ!と言われたのを思い出して、Noやと、拒否されるんかなあという不安。その一方で、経産婦かどうかが処置の方法などに違いが出るから聞いてるんかなあという。久々に言葉に詰まって無言になりました。

まあ、結論は、後者で、経産婦じゃないなら子宮頸管が狭くて入らない可能性ありますが、まあ一旦予約してきて相談って形でもいいですよいうことでした。

これ、普通のやりとりに思うかもしれないけど、わたしはこのやりとりですらものすごくしんどくて。

「なんでこんなことにエネルギー使わなあかんの?ビクビクビクビクして」

となり、パートナーにも相談した結果、急がなくてもいいよね!ということになって、次の次の生理(1.5か月先)までは様子みてみようということに落ち着きました。

ついに、ついに、予約!慌てて。

どうしようかな〜どうしようかな〜って頭の片隅でつねに考えながら過ごして月日が経った6月初旬。日本で有名なモデルの益若つばささんがミレーナを挿入したのが話題になってるという記事をSNSで発見。

「うわ、やばい!病院混むかも!というか、医者が金儲けに走って値段釣り上がるかも!」と咄嗟に危機感を覚えました。

彼女がしたことって、啓蒙活動的にすばらしいことで、これでより多くの女性がこの選択肢を知ることにつながって、それはもう美しいこと。

が、わたしは咄嗟に危機感を感じて、見てすぐに次の生理予定3日目に当たる日の予約をとりました。(ある意味これに決断の後押しをしてもらった。)

予約日前日、しかし。。

生理中、その中でも血がダラダラ流れてる日に施術するのがいいですよ!ってナースに言われてたから、生理予定3日目に予約してたんやけど。。

予約日前日になっても生理来ず!

「嘘やろ?このタイミングでまさか妊娠した、わたし?」

と、PMSもあり、毎度毎度のパラノイドもあり、トイレに行ってはトイレットペーパーに血がついてないか眺めるのを一日中繰り返し、すっごくブルーな気持ちでした。

結局、翌日の予約はキャンセルして、もうすぐ生理来ると信じて、仕事の予定調整しやすい次週の朝に予約しなおして、「頼む〜あともう一回だけ生理きて〜〜〜」と祈ってました。

来い来い、でも、来たら来たでうっとうしい、それが生理

当初の予約キャンセルした2日後、来ましたーーー 生理。

待ち望んでたはずなのに、来たら来たで、お腹痛いし、トイレめんどくさいし、ベッドシーツに漏れないように気つかわなあかんし、ってほんまうっといしい。イライラ。

パートナーも困惑。

「遅れてるってあんなに不安がってたのに、来ても全然うれしくなさそう」

そういうもんなんや。わからんやろうけど。許して!ミレーナ入って、1年後にまったく生理来んくなったとしたら、ついに、生理来ない状況を素直に喜べるかもや!

挿入から1年後、20%の人が完全に月経がなくなると言われています。

https://womens-clinic-nunotani.jp/wp-content/uploads/2018/03/d212bf9f9fb010e526d58dbdc398dcbd.pdf

迎え入れの朝

当日の朝から、いや、前日、前々日から不安と緊張。

「先生めっちゃイヤな感じやったらどうしよ でも、他に選択肢ないから我慢してなんとかやってもらうためにへこへこせなあかんのか?」

不安なのは、この一点。それだけ。施術はよくわからんけど特に不安なし。

当日の朝、パートナーの出勤よりもわたしが先に家を出ることになって、彼が見送り際に、

「Tell them f**k off if you don't like them. Remember, you don't have to do it. (イヤなやつらやったら、クソ野郎って行って帰っておいで。君は、そこでやらなければならない立場じゃないのを忘れないで。)

笑った。でも、いい激励の言葉やった。我がパートナーに感謝。

いざ、病院

家から20分くらいで病院ついて、問診書いて、ソワソワしてるうちに5分くらい経って、もう先生とご対面。

結論、めっちゃ柔らかい&あたたかい人やった。(癖は強めやけど。)

Dr. :「メリット&デメリットあるからどっちも説明するわね〜」

https://womens-clinic-nunotani.jp/wp-content/uploads/2018/03/d212bf9f9fb010e526d58dbdc398dcbd.pdf

からはじまり、

Dr. :「途中で痛くてやめたいってなっても全然大丈夫だから無理しないでね」

と、言ってくれて、痛め止め飲みたいかと聞かれたから、飲んだ方がいいですか?って聞いたら

Dr. :「どっちでもいいわよ〜」

って言われたから、まあじゃあ飲んどきますって答え、

Dr. :「OK!じゃあミレーナ、ダイレクトで〜 診察台のぼって〜」

「ミレーナダイレクト」って響き、怖い。

ってちょっと怖気付いたけど、ここで引き下がるわけには。と、診察台へ。

Dr. :「ここからは全部、なにが起こってるか実況中継するわね 楽にしてモニター見て〜」

(エコーを膣に入れる)

Dr. :「あーら、キレイな子宮!ここに見えてるのが経血よ〜 ほんとキレイ」

わたし :「ありがとうございます (?)」

Dr. :「子宮頸管を拡張していきます。耐えられないくらい痛かったら無理せずに言ってね、1mmからいきます!おおきく息吸って〜 はい、とめて!」

(ズズっと棒が入る)

わたし:(あ〜なんか、生理のときの鈍痛みたい、きもちわるい)

Dr. :「2mm!息吐いて〜吸って!」

わたし:(うぅ〜 まあまあ痛いな あ〜息どうしたらいいんやっけ?)

Dr. :「おお〜いけるね!最後、3mm!あ、息してね!」

わたし:(息荒め 吸うんやっけ、吐くんやっけ?あ〜痛いというか気持ち悪い)

Dr. :「すごい!超スムーズ!さすがだわ!」

わたし:「あ、ありがとうございます(さすがってなんのさすが?)」

Dr. :「はい、じゃあ、このミレーナ、カウントしながら入れていきます(実物をカーテンから手を伸ばして見せてくれながら)」

15秒、10秒、はいもうちょっと!はい、おしまい!

Dr. :「あ〜もう超ステキ。スムーズ。ステキ。痛くない??もう大丈夫よ〜よくがんばりました!じゃあ、どうなってるか見ていきましょう」

(エコーを膣に入れる)

Dr. :「あーら、見て!このキラキラしてるのがミレーナよ〜ほんと素敵 いい感じのところに入ってるわよ〜」

わたし:「あ、ありがとうございます」

Dr. :「じゃあ、おしまい ほんとスムーズだったわ〜 ベッドで横になっていってもいいわよ〜無理しないでね 痛み止めもいる??」

わたし:「う〜ん、大丈夫です 立てると思います。痛み止めは、飲んだ方がいいですかね?」

Dr. :「痛み止めは持って帰ってもいいわよ〜ナースと相談して〜 じゃあ1か月後にね!」

わたし:「わかりました。ありがとうございました〜」

(立てる。歩ける。重い生理痛みたいな腹痛と気持ち悪さは感じる。)


3分後くらいには、お会計によばれて、お値段なんと、

コミコミで 11,280円!5年使えるのに!コスパ!!神!!!

しかも、しかも、ここの病院はクレジットカード使えた!

色々不確実やから、念の為この日5万円現金をATMで下ろして持って行ってました。(産婦人科とくにキャッシュオンリーのところ多いのです)

ナース: 「痛み止め、代金には入れてないんですけど、プレゼントということでお出ししときます 痛くなったら我慢せず飲んでくださいね」


帰路

ここの病院、もっとはやく出会いたかった。

ほんまに、これが産婦人科での、いや、病院全般でのわたしのベストUXかもしれない。

「F**king love you all! Thank you!!」

って思いながら徒歩&電車で20分くらいかけてまっすぐ家に。

ルンルンよ、ルンルン。ちょっと、スキップした。

(それしたらお腹は痛いけど)

久々に明るい希望というのを感じ、子宮が愛しくなりました。


結論

- 病院選び大事。焦らず、慎重に納得できるように選んで!施術後1か月、3か月、1年、2年...5年という頻度で少なくともその病院に検診に行くことになるから、施術後も病院合う合わないは大事になります。

- 他の人に「全っ然いたくないよ!」と、無責任なことは言えませんが、少なくとも、わたし経産婦じゃないけど、耐えれない痛さじゃなかったよ。麻酔かけてくれるところもあるから、痛みが怖いという人はそれも調べてみるといいと思います!

- 気持ち悪い&痛かったのは5分くらいでした。11AMには家に帰れてたし、その日は普通に仕事。ちょっと違和感は感じたけど、デスクワークやし体力的に余裕でした。

- (これは心理的作用と思うけど)施術後、心なしか、子宮にT字を感じます。これ、S字とか言い聞かせたら多分S字を感じるようになるんやろうな。

- 保険適用されたら、破格。コミコミで11,280円/5年。効果を信頼できるだけじゃなくて、経済的でもある!

- 望まない妊娠を心配しなくていい安心感で前向きな気持ちになれる。コンドーム装着時の気配り、ピルの飲み忘れの不安からも解放される。My body, my choiceっていうのを実感できて、自己肯定感もアップしてる気がする。(何度も強調するけど、わたしの場合ね!)

- ミレーナを入れても、残念ながらPMSへの効果は一切ありません。と、先生にも念押しされました。いや〜、けどなんかベターにならんかな〜っていう期待はまだあり。実際どうか、来月の生理予定日時期が楽しみ。

- 不正出血として、挿入してから6か月間は血がダラダラ出る可能性ありということ。(この際、吸水ショーツ購入しようかなあと検討しております。)

- 子宮キレイね〜とか普段言われることないし(他の内臓でもないけど)、達成感でうれしくってうれしくってミレーナ挿入後のエコー写真を家の壁に飾った。今も飾ってる。

画像3


以上、長くなっちゃったけど、わたしの体験談でした。

挿入の施術はスムーズやったけど、まあこれからどうなるのかはまだわからないので、また時間が経過したらレポートできればと思いま〜す。

5年後とか10年後とかに、「当時はミレーナ施術の体験談が珍しかったんや?あたりまえちゃう?」ってな世の中になってたらいいねえ〜というタイムカプセル埋める的な思いも込めて ♡


June 2021, Presented by Dawomxn


この記事が参加している募集

振り返りnote

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?