北欧家具と最近のことvol.25
見出し画像

北欧家具と最近のことvol.25

本間慎祐 / Dawner

こんにちは~

一か月ぶりの更新になってしまいました、、

前回の日記では雪が降っていましたが、昨日今日と暑いですね!各地で夏日を記録しているようです。

そしていい加減そろそろ髪の毛を切りたくて切りたくて仕方のない家具屋の店主です( ;∀;)
自分で切ってしまうか、我慢するか。
(昔はよく自分で切っていたのですが、最近は美容師さん頼りだったので、今となっては自分で切る勇気が出ないのです)

皆さんどうされているのでしょうか、髪の毛

最近の家具のこと


4月はじめに新しいソファを仕上げて展示しました。


画像1


デンマーク Børge Jensen & Sønnerによるデザインの3シートソファ
スタンダードなデザインながらも細かな意匠にまでこだわりを感じられる作品です。

フレームはノックダウン方式(組み立て式)を採用した構造なのですが、今回特にユニークに感じた意匠が、この背面の長手方向に渡した2本の丸棒↓↓↓
(分かりますかね?)

画像4

側面にこの丸棒を挿し込むための”ほぞ穴”が設けられているため
「”ほぞ穴”に丸棒を挿し込んで側面からボルトで締め付けるだけ」で簡単に着脱が可能な造りとなっているのですが

良質なチーク無垢材をそれぞれ直径3cm・4cmと贅沢に削り出したこの意匠。
(合理的な構造なのかもしれませんが、材効率を考えるとなんともまあ贅沢の一言に尽きるというかなんというか)
現代ではなかなかお目に掛かれないであろう、そんなデザインです◎

(既に売約となってしまいましたが、細部まで美しいので記念に載せておきます。是非ご覧下さい↓↓↓↓↓)

画像4

画像4

画像5

後ろ姿がとても綺麗◎
また出逢えたら是非仕入れてみたいソファでした。


このソファのメンテナンスと前後して、前回のブログでも報告したお客様の持ち込み家具修理の追加分も進めていきました。

画像6

デンマーク Ole Wanscherによるダイニングチェア2脚(今回1脚はアーム付き)

Ole Wanscher(オーレヴァンシャー)は自身デザイナーとしても活躍をしましたが、デンマーク王立芸術アカデミーの教授に就任して後進の育成に力をいれたことでも知られるデザイナー
彼のデザインした家具に残る刻印には時々『Professor』の称号が添えられていたりすることからも、他のデザイナーとは一線を画し、デンマーク本国ではとてもリスペクトされている存在なのだろうと想像することが出来ます。

で、その彼がデザインした家具の修理。
今回も接合部の緩みを解消していく修理だったのですがアームチェアがなんとも厄介で

画像11

タッカーで無理くり固定されていたり

画像7

釘やらビス(↓ビスの頭を隠すために埋めモノがされています)が打ち込まれていたり。

画像8

ビスや釘などの金物で補強することが100%悪いことではないのですが、金物を入れることで接合部の仕口が破壊されてしまったり、表面的にも材にダメージを与えてしまいますので
やはり『永続的な修理』を可能にするためにはむやみに金物は使わない方がベターですね。

何よりも造りの良い今回の家具たち。
きちんとした修理やメンテナンスさえ施していれば、おそらくこれからまだ50年でも100年でも使い続けていくことが出来るのではないだろうか。

私も出来る範囲でこれから家具の修理依頼を受けていこうと考えている段にあって、『永続的な修理』を可能にさせるような仕事を出来得る限りしていきたいな、と改めて考えるきっかけにもなったように感じます。

画像13

↑仕上がりの写真はこれしかありませんでした

釘やタッカーは必要なかったので取り除きましたが、ビス補強されていたアームだけは念のためビスを再使用してお渡ししました。

喜んで頂けたので良かったです!

*****

そしてさらに別のお客様から、また新しく家具修理のご依頼を頂きました。

画像13

デンマーク Hans.J.WegnerによるCH24
『Yチェア』の名前で日本では知られ、製造されてから今日に至るまでに世界で100万脚以上が販売されたという、名作中の名作椅子です。

今回のお客様は、もともと家具修理を希望されて来店頂いたわけではなかったのですが

「実はYチェア使っていてシートが汚くなったから、そのうち張替を考えてるんだよね」

という話題から修理を請けさせて頂くことに。

ただ、現在ペーパーコード編みの椅子が店頭になかったために
修理の仕上がりを見るため、まずお試しで1脚をお預かりさせて頂いてからその後追加で5脚、トータル6脚ものYチェアの張替を行わせて頂きました。

画像11

画像12

座面の張り替えの他、お客様の希望で今回は背もたれの『Y』の部分とアーム部分の再塗装も行いました。
まあまあ、というかかなり綺麗に仕上げることも出来たので、お客様からも満足を頂けたのですが(むしろ座面よりも塗装に満足してくれたような気がしているのですが)
普段はオイル塗装しかしていないので、こういう吹き付けの塗装も面白いんだけど、まだまだ出来ることが限られているな~と痛感しました。

(そのため吹き付けの塗装はまだ本格的に依頼を受けることは出来ませんのでご了承ください。今回はお客様と事前にしっかりと話し合い、納得のもと行わせて頂きました。
もっときちんとした工房を構えることが出来たら挑戦していきたいな~)

*****

しかしYチェア、良い椅子ですね。
よく「最初に憧れ、最後に辿り着く椅子」とかなんとか表現されますけど、その片鱗を少し理解出来たような気がします。

ウェグナーの椅子はどの椅子ももちろん良いのですが、その中でもこのYチェアは特に、なんだろう。有名すぎて?(別に敬遠しているわけでないのですが)
特別「仕入れよう」みたいな気持ちをこれまで抱いたことはなかったのですが

今すごく欲しい←
ヴィンテージのオーク材のYチェアに出会えたら、いつか仕入れようと思います。


実店舗を休業しました(4/18~)


こんな感じで4月前半が過ぎていったのですが

普段なら家具の修理をしている時間はとっても ”chill” なんです。

作業に没頭している時間。
頭の中が”無”になるようでいて、でも色々なことに思いを巡らせたりなんかしながら
好きなヴィンテージ家具と戯れる時間は紛れもなく ”chill” のはずなんです。

が、4月は一切落ち着かなかった。

お店開けてていいのかな~、って。

お店開けていることで、(少ないながらも)立ち寄って頂く方、購入して頂く方がいて
もちろんそれは嬉しくて、有難くて、なんだけど、気持ちがついていかない、というか落ち着かないというか。

足を運んで頂くお客様、また私自身を含めて、お店を閉めることで感染拡大リスクを少しでも抑えることが出来るのであれば、と。今回の休業に至りました。

政府の対応云々、思うことも多々ありますが
とりあえず今すべきこと、この先の対応などは、自分たちで考えて、行動していくしかない。

まだ営業再開の時期についてはっきりとは決めることが出来ませんが
(緊急事態宣言も一か月延長とか言ってますしね。)
様子を見ながら段階的に再開していこうと考えていますm(__)m


最近の家具のこと(続き)

お店を休業しつつも、新しい家具の仕上げを進めたり、またご注文や発送も承っておりまして(意外と忙しくてあまり家具のメンテナンスが進んでいないのですが)

4月後半にメンテナンスを進めた家具たち

画像14

こちらはスウェーデン製のライティングビューロー

画像15

画像16

画像17

上部扉を持ち上げるとデスクとしても使用できる使い勝手の良いアイテム。
チーク材の木目を活かした扉の意匠がとても美しいです。


画像18

ダイニングチェアも新しく仕上がりました。

画像19

真っ直ぐに伸びる丸脚。
ミニマルなフレームワークに一貫していますが、どこか洗練された上品な佇まい。

画像21

アノニマスの作品ですが、上質なローズウッド材を使用するなど細部まで隙が無く、なかなか見ごたえのある作品です。

画像20


と、こんな感じの2020年4月でした。


最後にちょっとだけ


*前回の日記で、家具修理の大まかな価格などを案内できるようなウェブページを4月には公開するとか言っていたのですが、大まかには出来ているのですがまだ完成しておらず公開できていませんm(__)m
家具修理のご相談を頂ける場合には info@dawner.jp までメール連絡を頂けましたら個別にご案内致しますので、ご相談くださいませ。

(出来ることは限られていますが、出来る範囲で対応していますm(__)m)


* 5月中旬~後半くらいに、ダイニングチェアなどを中心にデンマークから商品が入荷する予定です。今回はサイドテーブルやベッドサイドチェストなどの小さめの家具や照明なども幾つか入荷。その他、一人掛け~二人掛けソファ、ダイニングテーブル、ミドルサイズの収納家具なども入荷致しますので、お探しの家具がございましたらお声がけ頂けると嬉しいです◎


*明日5月3日、お店をオープンして丸2年を迎えます!

まさか2周年記念を休業という形で迎えることになるとは思いもしていませんでしたが、この2年間、お店や家具を通してたくさんのお客様と出逢うことが出来ました。
皆様に支えられて、毎日楽しく大好きなヴィンテージ家具たちと過ごさせて頂いていることに、感謝の言葉しかありません。
相変わらずマイペースではありますが、これからも一日一日成長していけるよう励んでいきたいと思いますので、3年目もどうぞよろしくお願い致します。


今日も長い日記にお付き合いいただき有難うございました◎

皆様もどうかお身体に気を付けてお過ごしくださいませm(__)m

ありがとうございます◎
本間慎祐 / Dawner
西荻窪で北欧ヴィンテージ家具店Dawner(ダーナー)を営んでいます。お店のこと・家具のこと・普段のことなど、日記代わりに記しています。お店のウェブサイト→https://www.dawner.jp