本間慎祐 / Dawner
まにまに-第18回
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まにまに-第18回

本間慎祐 / Dawner
”まにまに(随に)”=物事の成り行きに任せる様
この記事は、2019年11月10日の最近の出来事や感じたこと、考えたことなどを、筆と気の向くままに綴っている、ただの日記です。

最近の仕事のこと

10月最終には、スウェーデン製のシェルフとデンマーク製のチェストのメンテナンスを進めました。

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スウェーデン製のシェルフはこちらのように背板がなく、視界の抜けが良好な造りのものが多くあります。
これは、開放感を持たせて空間を広々と感じさせる事や、壁紙を見て楽しむことなどを目的としているのだそう。
冬は雪に閉ざされ、昼間も薄暗い環境の中、いかにインテリアを楽しむかと常に工夫を凝らしてきた北欧ならではの暮らしが生んだデザインなのでしょう。
また本体には色の濃いチーク材を使用していますが、足元にのみ色の明るいビーチ材を使用していることも、足元を明るくすることで目線を上部へと誘導し、浮遊感のある軽やかな印象を演出しているのではないか。
そんな作り手の想いを、細部の意匠から想像することが出来ます。

きっと全てのことに意味があるはず。
本当のところはデザインをした人に聞いてみないと分からないですが、色々な家具に触れ、そのデザインの意図を考えてみることが、なにより興味深い。

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デンマーク製のチェスト。こちらは装飾的な要素は一切を排除した、無駄の無いシンプルな造り。
この当時のデンマーク家具は「チーク材やローズウッド材などが備えている特有の”力強く美しい木目”それ自体をもデザインの一つと考えている」と言われるが、なるほど確かに。と合点のいく一台。
フロントにはチーク材の木目をダイナミックに連ねて、その存在感を存分に際立たせている。

抽斗家具をデザインする場合には、抽斗の把手にデザインの個性を持たせることも多いのだが、こちらのチェストはフロントの美しい木目を遮らぬように、把手は控えめに、その存在感を極力抑えるという逆の図式。

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しかし、いざその把手に触れてみると、幅の浅い把手にも、しっかりと指を掛けられるように、削り出し、曲面にて仕上げが施されていることに気が付く。

きっとこの把手だけを見ただけだと、「あ、しっかりと指を掛けられるように考えているのね」で終わってしまう話も、『正面の木目を際立たせるように控えめに造られた、にも関わらず、一切妥協のない細やかな造りの把手』という、そのデザインの背景や奥行きを知ってしまうと、巧みな技の深みにはまって抜け出せなくなってしまうのが、このデンマーク家具の魅力でしょうか。

こちらのシェルフとチェストは、11月1日に最後の仕上げを終えて新しくお店に並びました。

その週末は、スウェーデン製のチェアの張替を進めました。

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シェルフとチェストの説明に力を入れ過ぎたので、こちらのチェアは写真にてお楽しみください笑

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黄色い生地が良く似合っています。昨日友人がお店に訪ねてきてくれたのですが、その友人も生地の色をすごく気に入ってくれていました◎

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さて、そして11月が始まりました!
11月の第1週は、またも家具のメンテナンスには手をつけず。

何をしていたかというと、ウェブサイトの見直しを行い、掲載している商品の写真をもう少し改善できるのではないかと考え、写真の撮り直し作業と掲載写真の入れ替え作業を行っていました。

ご来店頂いている方はご存知だと思いますが、狭い店内ですので。。

家具を移動させてスペースを確保して。写真を撮って、また移動して、写真を撮って。。

一人で行っているので如何せん時間が掛かってしまうのですが、概ねほとんどの家具の写真を撮り直しました。

〈before〉

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〈after〉

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今回は具体的にいうと「明るさと余白」を意識して商品写真を改善したつもりです。どっちが良いかは好みかもしれませんが、少しでも商品を魅力的に伝えられるように、これからも色々と考え、試していきたいと思います。

朝令暮改

朝令暮改=朝に出した命令を夕方にはもう変えること。法令がすぐに変わって定まらないこと。

今は一人きりで仕事をしているので特に、社会感覚とか時勢を把握するためにも、と日経新聞だけは一通り目を通すようにしています。

その日経新聞の中ではいくつかのコラムを欠かさず読んでいるのですが、10月31日夕刊と11月7日夕刊のコラム『私のリーダー論』にて、菓子メーカーである湖池屋の現社長である佐藤 章 氏へのインタビュー記事がとても興味深かった。

――「佐藤社長はじっとしていない」と聞きます。

「僕は自分で動いちゃうんですよ。座右の銘は『隗(かい)より始めよ』です。物事は言い出した者から始めよ、という意味です。人にあれこれ言う前にまず自分でやって見せる。今の若い世代にはそういうリーダー像が必要だと感じています」
――なぜ「動くリーダー」になったのですか。

「ものづくりの会社では、現場感覚が不可欠です。とにかく顧客を向いていないと良い商品はつくれませんし、売れません。商品開発は、いくら理屈を立てて話してもなかなか分かってもらえるものではないと思います。それよりも、自ら現場に顔を出し一緒に考えることが、次の世代の人たちがそのプロセスを実体験するきっかけになると考えています」

ポテトチップスなどで知られる国内大手の菓子メーカーである湖池屋。しかし市場シェアは首位カルビーに圧倒的な差をつけられ、長らく2位に甘んじてきていた。しかし敏腕マーケターとして名をはせた佐藤氏が経営を引き継いだ今、変貌を遂げようとしている。のだそうです。

上の引用にもあるように、常に現場感覚を重視して自らが共に動き、考えることでその"プロセス"を若い世代の手本となるようにと実践されている佐藤氏。
それは自身が若かった頃に、同じように誰かが手本を示してくれるような経験が無かったため、悩み、苦しい思いをしたという反対の経験から、同じような苦しい思いを若い世代にはさせたくない、という想いで実践をされている、というのだから。なんという人格者。
もちろん上に立つ者の責務としての振る舞いなのでしょうが、理想的な上司ですよね。その人柄にとても興味を覚えました。

商品開発やマーケティングのプロセスについては
『商品のエビデンス、ベネフィット、パーソナリティーを考えること』と。
この思考プロセスは様々な分野においても有用かと感じます。自分の仕事にも当てはめて考えられるところがあるかもしれません。とりあえず目につくところにメモしておいて、実践・検証してみたいと思います。

また、コラムの後半では、それまで連携が乏しかった社内組織の方向性を統一した手法についてを述べておられました。
スポーツマンで学生時代にラグビーに出会い、キリンビール在籍時代には実業団チームでもプレーをしていたという佐藤氏。

――組織の方向性をどのように統一しましたか。

「ラグビーにヒントを得ました。僕は早大進学後にラグビーと出合い、キリンビールでは実業団チームでプレーしました。ラグビーと経営って似ています。前へ行くフォワード、後ろで走り回るバックス、中間でボール回しを差配するスクラムハーフやスタンドオフ。組織もこう役割分担して、連携すればいいんです」
――どうやってラグビーのようなチームの連携を引き出しましたか。

「バラバラだった各部署の責任者が必ず週1回、本音で言い合う会をつくりました。その名も『変化対応会議』。オーナー社長だった時代はオーナーにそれぞれが報告してオーナーが決めればいいのでしょうが、僕はサラリーマン社長です。『絶対に責任者同士で話し合って方向性を決めてほしい』と伝えました。変えるべきことが見えたらすぐに変えてもいいんです。朝令暮改ではなく、『朝令朝改でいい』と」

これは組織の連携論についてなので、先に述べたように今一人きりで仕事をしている僕には叶わないことかもしれません。
しかし、一人で様々なタスクを行う中で、たとえそれぞれが別個のタスクであったとしても、その方向性とか目的を統一させて考えるだけでも、その手段や結果が上手く噛み合わさってくるのかもしれません。

また最後の「朝令暮改ではなく、『朝令朝改でいい』」という言葉。

最近常々思うことが、「何をやるか」も大事だが、「何をやらないか」ということもすごく大切だと感じている。そしてその選択の難しさに葛藤する日々。。
そこにさらに「何を継続させるか」「何を改めるか」という選択が増えてしまうと(まぁ正直パニックですよね)
普通であれば、コロコロと方針を変えてしまうことに抵抗を感じてしまうのでしょうが、『事件は会議室で起こっているんじゃない、現場で起きているんだ』ということでしょう。現場感覚を大切にして長年積み重ね研ぎ澄ましてきた経験があってこそ、はじめて出来る『即断力』なのだと感じます。

経験則は、一朝一夕では決して手に入れることは叶わない。
手に入れるためには多くの失敗を乗り越える必要があると思う。
きっとこれからたくさんの失敗をすると思うが、それでも一つの信念をもって、何事にも恐れずに挑戦をし、自分の肌で感じたことを信じて、様々なことを培っていきたい。

朝日新聞とpen

先日、朝日新聞の杉並地域向けの号外にお店の広告を出させて頂きました。
『広告料』という形で数か月だけ朝刊を購読することが条件でして、11月から毎朝届いています。朝日新聞の朝刊。

普段は先に述べたように日経電子版のみ購読しているので、ニュース関係は飛ばして、折角なのでコラム関係だけざっと目を通しています。どうやら僕はコラムを読むのが好きみたいです。

そこでいくつか興味をもったコラムがあったので、その話をしたいと思っているのですが。

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そしてこちらは先日発売された雑誌『pen / 特集:小林武史と考えるサスティナブル』
先ほどの朝日新聞での興味をもったコラムも、この『サスティナブル』に関わるような話題です。
今はまだコラムや雑誌を読み返しながら、自分の考えを頭の中でまとめているところですが、話がまとまりましたら、またの機会にお話ししますね。

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先日の休みの日には天気も良く、群馬の山奥へ温泉&紅葉を見に行ってきました。

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美しい紅葉に色づく山の風景を写真に収めようと、写真を撮る気満々で夏に買ったカメラ掲げて向かったのですが、まったく上手に撮れませんでした(T_T)難しい。なんだ紅葉て。これじゃただの枯れ木じゃないか。
もっと写真の練習をしよう、、

と、そんな感じの”まにまに-第18回”でした。
今日も長々とお付き合いいただきありがとうございます。

ありがとうございます◎
本間慎祐 / Dawner
西荻窪で北欧ヴィンテージ家具店Dawner(ダーナー)を営んでいます。お店のこと・家具のこと・普段のことなど、日記代わりに記しています。お店のウェブサイト→https://www.dawner.jp