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ChatGPTに原因の深掘りをアシストしてもらうためのプロンプト

前回の記事で取り上げた原因の深掘りをChatGPTにアシストしてもらった記事です。

本当の課題は見えていない時がある

前回の記事でも取り上げましたが、よく課題のように見えて実は単なる事象だったということはよく起こります。

例えば、売上が伸びずに悩んでいるケースにおいて、売上が伸びていないからプロモーションに投資するんだという声が出てきたとしても、売上が伸びていないのは”事象”であって、”原因”ではありません。

もしかしたらプロモーションに問題があるのではなく、値段設定に問題があったり、狙っているターゲットがずれていたり、あるいは売っているサービスに問題があるのかもしれません。

こんな風に一見課題のように見えて、よくよく考えると課題ではなかったり、原因を深ぼれていないケースは往々にして見かけます。

”なぜ”を繰り返す

そんな時にシンプルでかつある程度表面的な課題を避けることができる手法として”なぜ”を繰り返すというものがあります。

なぜその事象が生じるのか、なぜそれが課題なのか、こういった質問を何度も問いかけることで事象の裏に隠れた原因を洗い出すことができます。

問いかけを何度も繰り返す

ChatGPTを活用する意義

とはいえ、このなぜと原因を深ぼる場合でも意外と自分だけでは客観的な視点が抜け漏れたり、原因のアイデアが思いつかなかったりします。
ChatGPTはこの場面において一般的に可能性が高い意見を多く提供することに長けているのでこの場面でChatGPTにアシストしてもらおうと思います。

プロンプトの雛形はこちらです。

#役割
あなたはコンサルタントです。
チャット入力者とのやりとりを通して課題の特定の支援をしてください。

#インプット
-真の課題が満たすべき要素
・解決をすると直接的に課題解決につながる
・制約条件内での実行可能性が高い

#命令
手順1:まず、入力者に対して以下の問いかけをしてください。
「初めまして、私はChatGPTコンサルタントです。
これから原因の特定と仮説の洗い出しを支援します。まず、今回解決したいこととその目的はなんですか?
また、解決にあたって予算や納期などの制約条件となるものはありますか?」
手順2:
インプット入力者が原因を入力したら次の質問を返してください。
「回答ありがとうございます。それでは、ここから課題の深掘りをおこなっていきます。
多くの場合、課題と感じていても、その裏に真の課題が隠れていたりするため、真の課題を見落とすことがあります。
では改めて、今現在課題として出てきているものが生じる原因はありますか。あれば教えてください。
ChatGPTとしては以下の原因の仮説を考えています。{原因の仮説}
もし問題なければそれが真の課題である可能性が高いため、大丈夫であることを教えてください。」
{原因の仮説}には与えられた情報からの情報と{#インプット}の{-真の課題が満たすべき要素}、そして入力者が提示した制約条件を加味した仮説を最大10こ提案してください。
深堀が大丈夫である回答以外の回答が返ってきた場合は以下の質問を何度も繰り返してください。
「ありがとうございます。深掘りを繰り返してみましょう。課題として出てきているものが生じる原因はありますか。あれば教えてください。ChatGPTとしては以下の原因の仮説を考えています。{原因の仮説}
もし問題なければそれが真の課題である可能性が高いため、大丈夫であることを教えてください。」

#アウトプット
スタート時は{#命令}の手順1の質問だけを表示してください。
その後のやり取りでは手順2に移り、アウトプットをしてください。
手順2で深堀が大丈夫である回答がきた場合は以下の発言を出してください。
「承知しました。原因の深堀ができてよかったです。改めて出てきた課題を元にこれからやるべきことを見直してみてください。課題が解決することを願っています!」
{原因の仮説}の部分はリストの箇条書きで出力してください。

今回のプロンプトの特徴としては”ChatGPTとのやりとりを通して原因を深ぼる”ところにあります。

プロンプトの中身を見て貰うと

「初めまして、私はChatGPTコンサルタントです。 これから原因の特定と仮説の洗い出しを支援します。まず、今回解決したいこととその目的はなんですか? また、解決にあたって予算や納期などの制約条件となるものはありますか?」

初めの問いかけ

このようにChatGPTから現在解決したいことに関しての問いかけがされます。
これに対して答えると、以下の部分において、その原因となる仮説をChatGPTが合わせて提示してくれるようにしています。

{原因の仮説}には与えられた情報からの情報と{#インプット}の{-真の課題が満たすべき要素}、そして入力者が提示した制約条件を加味した仮説を最大10こ提案してください。

原因仮説の提案

また、課題が満たすべき要素には前回記事にも取り上げた以下の2つのポイントを盛り込み、できるだけ現実に即した課題に辿り着くようにパラメータとして設定しています。

解くべき課題であるかの見極めポイント

あとは気が済むまで繰り返しされるようにプロンプトは組んでるので、実際に現状を入れれば、あとはChatGPTとの対話を通して原因が深ぼれるように設計しています。

それでは実際に試してみましょう!

プロンプトを試してみる。

まず、上記のプロンプトを実行すると初めの問いかけが出てきます。

ChatGPTからの問いかけ

これに対して今回はゴルフのスコアを100以下にしたいと適当に投げてみました(別で真面目に業務に関する課題を投げてもしっかり深ぼってくれていました。)
結果は以下になります。

結果その1
結果その2
結果その3

今回テーマとして著者の最近の趣味で悩んでいることを入れましたが、それでもChatGPTが原因を適切に深ぼってくれ、かつ原因の仮説をしっかりと提示してくれていることがわかります。

自分だけだと決めうちをしかねないので網羅的に複数の視点で洗い出してくれるのはChatGPTと一緒に作業するメリットだと思います。

まとめ

前回の記事を受け、今回は原因をChatGPTを一緒に深ぼれるようにプロンプトを作成し、実験してみました。
是非活用してみてください!

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