私意外とかわいい説を人生かけて証明したい第2章

「下の下か中の下の顔面とか人に言う言葉じゃないんだわ」


自分が可愛い方ではないと心底思い知った経緯、二つ方向性のうち、もう一つは外部からの評価だ。自分で人と比較して気づく方を「内から外に」と考えるならば、こちらは「外から内に」で全く逆である。

中学生のころ、クラス女子かわいい子ランキングなるものが男子の間で存在する事を知って、男女を交えて同級生数名とランキングを予想した。上から3人と、下から3人である。
勿論、私は噂の広まり方はジャンプの展開より速い事を知っていたので、下から3人は自分の名前以外は挙げなかった、と思う。「え~分からんくない?」みたいなことを言ったと記憶しているしそうであったと信じたい。どうしよう下から3人の私以外の二人もちゃんと考えて言っちゃってたら本当に人間として終わってる過ぎる。だとしてもな、やっぱりこの年代ってこういう事は確かに「あった」んですよね。あの頃はみんな若かったんだなあ。

そっちの話はともかく、まあ結論から言えば私は予想をばっちり的中させた。上から3人のクラスの女子と、下から3人に私が入っているという見込みを、しっかり当てたのである。競馬だったら結構いいオッズ出たんじゃないだろうか。まあ、健全な予想大会だったので、その場では「私の女子の好み、男寄りなのかも~!」とゲラゲラ笑っていた。

が、正直カオスな気持ちだった。自分が予想通り下から3人にめでたくランクインしていることに安心する気持ちが半分。残りは、やっぱりかわいい女の子じゃないなら人生マジでやりづらいなあ…という将来への不安感が半分。要は、悪い予想が当たって少しショックだったのだ。

まあそんな出来事以外にも、他人の評価が分かる場面は結構あった。
「許せるタイプのデブだから今のところ大丈夫」とか、「性格も男に嫌われやすいタイプ」とかさあ…待って、結構ひどくないですか?いや、実際そうだから仕方ないんですけど…「絶対にこんなこと女の子にいっちゃだめだよ~」って親戚の男の子にしつこく言い聞かせたくなりますね。いや、でもあれがあったからこそ私もこの顔面としての身の丈に合った振る舞いをすべきと思えた訳で、うん、感謝すべきなのかもなあ。う~ん、難しい、とりあえず一回殴ってもよろしくて?まあまあ、過去は過去、今は今だよ、しょうがないよね!今もそんな変わってねえけどな!はい! 

あとは、私の友達にどんどん彼氏ができ始めたのに自分だけいつまでも売れ残ってたので、やっぱりかわいくないからなのか?と同級生の男子に相談した所、「かわいい方ではないが顔的には下の上か中の下」という評価を頂いて、「まあ下の下じゃないだけいいか」なんてのんきに受け取っていたとかな。今思えば、人に向かって下の上とか中の下とか言うなよ!という気持ちなのだが、まあ当時は自分が異性と仲良くなれないのは顔面と体型が終わってるせいだと思っていたので、真面目に受け取ってしまったのである。え、なんですか今でも実際下の下じゃねえかってか、いや、いいけどさ、実際に下の下かもしれないけど、お前夜道には気を付けろよの気持ち。
正直、当時の自分が一番ヤバいのは、自分の外見にすべての原因があると考えて、自分の内面のひどさを棚上げしていた所が実にまずい。どぶをダシにしてマンドラゴラを煮込んだような自分の性格を全く気にせず、すべてを外見のせいにしていたあたりこの上なく短絡的ベストコスメアワードとれますよ。この棚上げに気付くのは大学入ってからでした、気づけて良かったな…。

まとめると、中学時代の自分は「かわいくない=ぶっさいく」と結び付け、同級生の思いやりによって言語化されなかった性格のヤバさをのんきにスルーし、かわいくなる努力もせずにのうのうと将来を悲観していたんですね。実際中二くらいまでなら、かわいくなくはないと思うんだけどなあ。

次回「自業自得JKぽちゃっこライフ」

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