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やめた理由

〜昨日よりつづき〜


シュタイナー学校のお父さんたち、

学校行事や、月に1度の土曜日の
クラスミーティングへの参加率が
非常に高い。

そして、娘や息子が通う
シュタイナー学校への情熱に溢れ、
里山暮らしを堪能されている
お父さんが多いなぁと言う印象だ。
お母さんもまた然り。

「自分の仕事は何とかなる!」と
移住して、都心部まで毎日
数時間かけて通勤されている方、
フリーランスのお父さんであれば
仕事場を学校近くに移す方も多い。

家族への愛情、学校への愛情が
半端ないお父様方がたくさんいらした。


わが家の父さんはと言えば…
1度も学校行事にも、
クラスミーティングにも
参加した事がない。

フリーランスで仕事をしているので
撮影したり、作品を創ったりで
土日だからといって休みが
あるわけじゃない。

スタジオを移転する事は
出来なかったから
毎日、片道約2時間
スタジオと家を行き来していた。

そして、使っていた路線は
人身事故が多発する。
機材が多いときには
車で移動となるが、都心部までの
道はいつでも渋滞。
全く時間が読めないのだ。

打ち合わせがある日なんかは
ほんとに大変だったと思う。

時間が読めない。
1日のうち移動時間だけで4時間も
取られて、仕事の時間が足りなくなった
夫は、寝袋を購入し、スタジオで
寝泊まりしていた。

写真家と言う仕事は、体が動かないと
なかなか厳しい。
もう、若くもない体で、スタジオでの
寝泊まりが耐えられるわけもなく
どんどん疲弊してくるのが伝わってきた。

お義母さんの病気がキュッと悪い方に
進んじゃったり。
夫も、わたしも日々、疲れていたり…。
それでも、娘が毎日、元気いっぱいで、
学校に通っていたら、辞めるまでは
考えなかったかなぁ…。
ちょっと分からないけれど…

この頃、娘は"米作り"の授業の朝になると
発熱して、学校を休んでいた。


お義母さんは、私たち家族にそばに
いて欲しいとは、決して言わなかったけど、
そうして欲しい事は痛いほど感じていた。

わたしは、地球上での1番小さな
ユニット"家族"って大事だと思っている。

いくら素晴らしい教育だとしても
その教育を続けるために家族が
壊れてしまうなら、なんにもならない。

"シュタイナー離婚"と言うことばが
あるくらいで、教育への価値観の相違
から、バラバラになる家族もあるけれど、
我が家の場合、娘に対して思う事は
わたしも夫も、おなじ、
「自分の頭で考えて、
行動できる人間になって欲しい。」
これだけだ。

その点で、シュタイナー教育は
素晴らしいけれど、この教育にこだわり
続ける理由が見つからなかった。

よくよく考えてみたら、
本当は自分がシュタイナー教育を
受けて育ったらどんなに良かっただろ
と言う思いを娘に託しただけだったの
かなぁと思う。

説明会の日、わたしは素晴らしいと感動し、
子どもの時に受けたかった!と
強く思った。

その思いが強すぎて、自分の娘には
絶対に受けさせたい!!

そんな風に思っていたっけ…。

コレって、いつも、わたしが
やってはならないと思ってる
親のエゴの押しつけだ。


シュタイナー学校に娘が、入ったころ
「世界は広い、娘の居場所を
どこかに見つけられる!」と
思っていた。
「ここがダメでもまた他にあるよ!」と、
外ばかり、見ていたように思う。

それって、すなわち"外注"。

"外注"に求める事が高すぎたな
と、今は思っている。

決して、日本の学校教育に期待するのを、
やめたわけではなく、むしろ、逆。
麹町中学校、桜丘中学校の校長先生、
広島県教育長の平川理恵さんが
起こされた改革は素晴らしい!

私立や、フリースクールでは
ユニークな学校も増えている。

noteを読んでいても、素晴らしい
教育者の方々がたくさん
いらっしゃる事に、
日本の未来は明るいな!と
思っている(^^)/

こういう動きがますます加速して欲しい!
と、期待を膨らませている。


ふと、いちど、やめてみよっ!

そんな感じだった。

また、娘がシュタイナー学校に
行きたい!と言って、
ご縁があれば、入れてもらおう!

やめると決めたら、迷いはなかった。


さて、3校目の学校はどうするかな?

ホームスクーリングにするか?
それも、わたしの中では
ちょっと違っていて、
社会に出ていく前段階として
学校と言う囲いの中での経験は
とても大切だと思っている。

学校と言うコミュニティへの
参加は必要だと思うし、同時に家庭の
役割はそれ以上に大切だとも思う。

子どもを育てるのに、外注ばかりに、
依存してはいけないなぁと
気付いてからは、
教育方針がどうだとか、
そんな事への強いこだわりは捨てていた。

小人数の公立小学校がいいなぁと。

私立や、フリースクールを
探す気力がなかったのも
正直なところ…

ぴったりな学校。

あった!!

夫のひと声で、決まった。

お義母さんも、夫も卒業した小学校。

皇居の近くと言う都心のど真ん中に
ある小学校なのに、
みんな、のんびりしてる
少人数と言うのはやっぱりいい!
代々同じ土地に住んでいて、
おばあちゃん、おじいちゃん、
お父さん、お母さんが
同じ小学校って子が多いからかな?

都会の空気感をあまり感じないのも
HSCで敏感すぎる娘にはいいかな?!
なーんて、思って(^^)

ラッキーなことに、義母のお友達の
お孫さんや夫の同級生の子どもたち
数名が娘と同じ3年生!

入ったその日から
娘に声をかけてくれる子がいたのは
すごく、良かった。

1年生、公立小学校
2年生-3年生の1学期、シュタイナー学校
3年生の2学期〜、公立小学校

いま、4年生。

シュタイナー学校で出逢った素晴らしい
担任の先生のおかげで
娘は、「おとなを信じられる」という
絶対的な感覚が身に付いた。

シュタイナー学校での経験は
娘を大きく成長させてくれた。

この先どうなるか?

今の学校には、入ってすぐに
娘のことを細かに説明したし
生徒数が少ないこともあり
先生のサポートが素晴らしく、
今のところ機嫌よく通っている。
(最初からではないけれど…。)

少しずつ、親から離れていって
しっかり、自分で歩んでいけるように!!

これからも、
そっとサポートしてゆきたいな♫


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