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「本当はつながりたいのに、自分で壁をつくっていた」DANRO卒業生インタビュー

人と人とのつながりの中には、”目には見えない温かさ”がある。その温かさが増し、循環する時、きっと、世界は今よりもっと明るくなる。そんな創業者の想いから生まれた『深いつながりを紡ぐ、実践型対話スクールDANRO』のWinter生が2023年3月8日に最終講義を迎えました。卒業生へのインタビュー記事を、数回に渡りお届けします。

今回は、バリスタとして活躍中の黒澤春香さんにお話を伺いました。


人間関係で一歩踏み込めない自分がいた


ーー春香さんは、元々DANROのことはご存知でしたか?

春香さん:元々私の知人が創業者である和花さんの知り合いで、それをきっかけにInstagramをフォローさせてもらっていました。ストーリーズで見てDANROの存在は知っていましたね。

ーーSummerのときも興味はあったのでしょうか?

春香さん:面白そうだなと思っていました。興味があったのでDANRO祭に参加して、和花さんと1:1で話す機会があったんです。そこで、初対面なのにすごく話ができるし、和花さんも楽しんでくれて、初対面でこういう関係性がつくれるのってすごいなと感じました。

左)春香さん 真ん中)和花さん

Summer生の方とも話す時間があり「この人たちと同じ空間にいたいな」と。DANROで出会う人や学ぶことは、今の自分にとって必要なんじゃないのかなと思ったのが受講のきっかけです。

ーーDANROへ入ることへの期待はありましたか?

春香さん:ありましたね。人と接するのは好きだけど、どこか「頑張っちゃう」自分がいたんです。「伝えたいけど伝えられない。知ってほしいけど言えない」という感じ。

前向きな言葉やプラスのワードを発することが多くて、そういう自分をみんなは好きになってくれているんだろうなと思っていたから、どこか一歩先にいけないし、相手のことも知りたいのに知りきれないというもどかしさを抱いていました。

ーー例えばどんなときに感じていたのでしょうか?

春香さん:マイナスの感情を伝えることかな。つらいとか、しんどいとか。悩んでいるということも言えませんでした。相手がそう伝えてくれたときでも「私もそういうことがあった」と伝えることにもブロックがあったような気がします。

ーー相手は自己開示してくれていても春香さん自身が踏み込めなかったのですね。DANROに参加して変化はありましたか?

春香さん:DANROに入るときに「包み隠さず話そう」と決めていました。回を重ねるごとに伝えていけるようになって、自分が感じていたより嫌な受け取られかたしないな、むしろあたたかいなと感じられるようになって。自分のままでいいんだと気づかせてもらえました。

DANRO Winterの仲間たち

ーーDANROを通して変わった、というものもちろんあると思いますが、まず「DANROに参加する」ということで覚悟を決めることができたのですね。

春香さん:そう思います。すごく向き合いました、自分に!だからこそ、DANRO中は「楽しい」より「苦しい」感情が多かったかな。もちろんDANROという場は大好きでしたが。

ーーどんなときに苦しさを感じましたか?

春香さん:まずは、人とつながりたいと思っていたのに、本当は今自分を守るために行動していたと気づくことが多かったこと。それから、人や環境に対してすごく敏感になってしまったことです。

朝の通勤電車も前までは普通に乗っていたのに、空いた席を取り合う感じや人が密集しているのが苦手だなと感じて苦しくなってしまいました。それはDANROを通じて自分の好きなこと・苦手なことにすごく向き合う機会があったからなのだと思います。

ーー今まで気づかなかったというか、無視していた「感覚」を捉えられるようになっていったのですね。

春香さん:はい。それから、次第に「好き」「心地よい」にも気づくことができるようになっていきました。


幼い頃から身につけた鎧を脱いでいった


春香さん:小さな頃にいじめられたことや姉がダウン症ということもあり、世間で言う「普通」や「当たり前」と違うということに対し少し違うだけで否定されてしまうということを肌で感じていました。

その経験があって「ありのままの自分は認めてもらえないんじゃないか」と感じるようになった。でも、講義を通してその部分をしっかり伝えていきたいなと思えるようになったんです。そうでないと、ずっと私は人に壁をつくってしまうし、どんな人にも不安な気持ちを持って接することになってしまう。そんな自分は嫌だなと思ったんです。

ーー過去の経験からくる不安、だったのですね。そこに気づいて、自分自身で変わりたいと思えるようになった。

春香さん:そう思って、できる限り自分の想いを伝えるようにしていました。もちろん、みんな受け止めてくれたし、あたたかい空間だからこそ話すことができた。
でもやっぱり、幼い頃から積み上げてきたものだったから、削ぎ落としていくのがつらかったというのも本音。「受け入れてくれたけど、どう思っているのかな」「自分が伝えたことで、もし相手が嫌な気持ちになってしまったらどうしよう」と考えてしまっていましたね。

ーー幼い頃から自分を守るために強くしてきた鎧を脱いでいくのって、すごく不安だし勇気がいることだっただろうなと思います。。元々繊細な部分があるのに、自分から「感じなく」なるようにしていたのかな、と。何がきっかけでそこから脱することができたのでしょうか?

春香さん:DANROのなかで講義以外にコーチとの1on1セッションがあって、そこでですね!はじめのセッションでは「自分の好きなもの、ワクワクするもの」が一番出てこなかったんですよ。

きっと周りに目を向けすぎていて、自分を守るための行動を起こすことが多かったからなんだなと思います。「自分は何が好きで、どんなことがしたいんだろう?」そこを意識して向き合えたらいいよねとコーチと話しました。

ーー1on1だから気づけたこともあったのですね。

春香さん:そこから、ワクワクや好きに意識して目を向けるようになりました。
誰かと話すときは、相手の表面的なことではなくてそこにある想いなど深掘りした話をするのが好きということにも気づいたんです。

前までは自分にベクトルが向いていたのかな。相手のことを知りたいという気持ちの前に、自分自身はどこまで話そうとか、ここまでしか話せないから相手もこのくらいだよねと決めつけていたんですよね。

珈琲を淹れる春香さん

純粋に楽しんだら、驚く変化が起きた!


ーーその後どう変わりましたか?

春香さん:相手に対して壁をつくらず会話をできるようになりました。相手の話も聴きたいし、自分の話もしたいということを純粋に楽しめるようになったんです。

話しながら違うことを考えたり「どう思われるだろう」と考えたりしなくなりましたね。その循環が生まれるとさらに相手のことが大好きになって、自分のことも好きになるという、すごい変化が起きたんです(笑)

ーーきっと誰かとつながることが春香さんにとっての喜びなのに、今までそれが心から楽しめていなかったからもやもやを感じていたのかなと。今そう思えているのがすごく素敵です!

春香さん:感動しちゃいますね。そんな自分になれてよかったなと思います。

ーー私も聞いていて感動しました。今も春香さんがこうして素直な気持ちをお話ししてくださるからこそ、こういう気持ちが生まれています。

春香さん:DANROのみんなのおかげだなと思います。今もですよね。自分のことを伝えているだけなのに、まいさんが感動したと言ってくれて。そういうふうに「あ、これでいいんだ」と思える時間をみんながつくってくれた。DANROの講義が終わってからも、日々「あ、救われてるな」とか「ありがたいな」と感じる瞬間が多くなりました。

ーー循環ですね。春香さんがそう伝えてくださったことで、私もインタビュアーなのに特別なことを言わず、ただ感動しているだけでもいいんだなと思えます。こういうところがDANROの世界観の素敵なところだなと感じますね。

春香さん:嬉しいです!今そう思えるようになってよかったです。DANROを純粋に楽しんでいる子もいたけど、私は苦しかったので(笑)でも思い返せば、私はそのフェーズだったというか、私なりのDANROへの向き合い方だったのだなと。それを経て今があることにほっとしています。

ーー卒業生のみなさんにお話を聞いていると、同じ講義を受けているはずなのに捉え方や感じ方が違って不思議なんです。そのときの自分に必要なものを受け取れるのかな?

春香さん:確かに、そうだと思います!これまでは自分が否定されたらという気持ちが先行しすぎていて「みんな違ってみんないい」というのを「そうだよね」と思いながらもどこか腑に落とせない自分がいた。でもDANROを通じてやっぱりそうだよね、と思い直せました。



「こうつながりたい」を体感した瞬間


ーーDANROで印象に残っているエピソードはありますか?

春香さん:さきほども少しお話をしたのですが、コーチとのセッションが、自分の中で殻を破れた瞬間だったのかなと思います。2回目のセッションで「春ちゃんのこうだったらいいなという対話を実際にやってみよう」という時間をつくってくれて。

そのときに自分が伝えた話をコーチが受け止めてくれて、それからコーチの話を聞いて……「この人のことすごい好きだな、出会えてよかったな」と心から思えて涙が出てきたんです。上っ面じゃなくて体感しちゃった瞬間でした。

私は人とこういう関係性を築いていきたいと気づかせてもらった時間でしたし、そのおかげで一皮剥けられた。あの時間は今でもお守りのように感じています。

ーーグループワークはもちろんですが、コーチとの1on1セッションがあるのも大きな魅力ですよね。もしそれがなかったらどうだったと思いますか?

春香さん:今がここまでこれた、と思っているよりも2歩か3歩くらい手前のフェーズにいるのかなと思います。コーチングで深掘りができて、その時間があったから講義に戻った時に活かせたなと思います。

ーー講義はみんなでですが、そのセッションの時間が一人ひとりが背中を押してもらえる瞬間になっていそうですね。

春香さん:まさに、背中を押してもらいました!

自分では気づかなかった変化も!


ーー昔は自分のことを話すのがブロックがあったとを聞いて「意外だな」と思うくらい、初対面の私に素直に話してくださるのが印象的です。きっとすごく変わったんだろうなと感じています。

春香さん:Winterのメンバーに「春ちゃんが講義を重ねるにつれて笑顔が増えた」「雰囲気がやわらかくなってきたのが分かる!」と言ってもらえました!それも一人ではなく複数の方に。自分では雰囲気の変化は分からなかったけど、人から見て変わるくらいなんだと驚きです。

ーー今の春香さんからは、やわらかさや優しさをすごく感じます。ずっと笑顔でお話ししてくださってて話しやすいなと思っていました。内面が変わると纏う雰囲気や話しかけやすさも変わってくるのですね。

春香さん:嬉しいです。実は仕事でも、お客様から話しかけられることが増えました!お土産やプレゼントをいただくことも体感的に増えたんですよ。自分自身も話す時に考えなくなって、スッと自分の中から出た言葉をそのまま伝えられるようになりました。

ーー素敵です!また感激してしまいました。

春香さん:前は自分の中のマニュアルでしゃべっている感じだったけど、今は一人ひとりを見て話せているんですよ。お店に来てくれることに、前よりももっと感謝できる自分になれています。

自分次第で変わっていくんだなと思えているフェーズが今。自分がそういうマインドになれているから、相手のありのままも知りたいと思えるんだなと実感しています。

ーー最後に、春香さんにとって「対話」とはなんでしょうか?

春香さん:自分も相手も愛おしく思える手段だな、と思います。

ーーきっと過去の春香さんのお話に共感される方も多いと思いますし、春香さんのお話はは希望を与えてくれるものでした。色々お話ししてくださって、ありがとうございます!今日も1日あたたかい気持ちで過ごせそうです。



黒澤春香さんについて

バリスタ。都内在住。元パティシエで、現在はバリスタとして活躍中。サブスクサービスのSNS運用やイベント企画も行っている。Instagramは<こちら>

DANROについて

深いつながりを紡ぐ、実践型対話スクール。「温まると、輝き出す。人も、サービスも」をコンセプトに、個と個がダイレクトにつながることで、「人生最高だな」と感じられる光り輝く人で溢れる世界をビジョンに掲げる。

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インタビュアー・記事/山中麻衣
「想いをつなぐ」をコンセプトにフリーライターとして活動中。個人事業主から企業まで「想いを必要とする人へ届けたい」という方のために日々文章を綴っています。公式noteは<こちら>



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