淹れたお茶を美味しいとほめてくれた。
実家に帰るたび、何となく食卓にだすお茶をたいそう母が褒めてくれる。
「あんたが淹れるお茶は美味しい」
「なにかが違うんよね」
この間も妹とふたりでお茶を飲んだ時にその話題になったらしい。
なんだか嬉しい。
特別な淹れ方はしていない。
ただただわたしは、お茶が好きなのだ。
人よりも多くお茶をのみ、淹れてきた。
何も考えず、ただ感覚で淹れたお茶は、
そんな日々の積み重なりから生まれた答えなのかもしれない。
抹茶入りの緑茶のはじめの1、2杯が特に好きだ。
でも、そこばかり飲んでいたらすぐ胃を痛めるので
しばらくその後の薄くなったお茶を飲む。
実家で飲むお茶は、うちのよりちょっと高級で
長く濃さがつづく。
飲みすぎて胃を痛めてしまった。
わたしには、まだ贅沢ではやいのだ。
日々お茶を飲み生活を送りながら
いつか実家のお茶に見合うような人間になりたい。
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