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トレーナーの実力は何で測れるのか

こんにちは、トレーナーの弾正です。
2月から新しいサービスをスタートしたのですが、モニタリングテストの中で大変勉強になり、その苦悩や失敗などをシェアさせて頂きます。ご興味のある方は是非最後まで読んでみてください。

今回は開始前に1年間のモニタリングを100人以上のお客様にお願いしました。

モニタリングは、9人のトレーナーが新サービス「ROUTINE」のマニュアルレッスンをモニター様に実施し、クオリティレベルと目標達成率をお客様のアンケートに基づきチェックします。

ちなみに、モニター様はレッスンを最低8回、短い人でも1ヶ月間は受講してもらいます。昨年だけで1500本以上のレッスンデータが取れました。

モニタリングをする事で、お店の改善点は毎日のように見つかります。
そしてトレーナーのレベル差もどんどん浮き彫りになっていきました。

少しだけパーソナルトレーナーの実力について書きます。

そもそも1流のトレーナーというのは、一般的に希少な存在です。

では、パーソナルトレーナーのレベルは何で測られているかと言えば、消費者にとって不明確です。資格の有無や資格の数で測られる程、単純なものでもありません。

それでは、当の本人達は自分と他のトレーナーとの実力差を何で測っているのでしょうか?

大部分はお客様からの評価で決めているように思えます。これは大きな問題です。

「お客様が、喜んでくれた。」「お客様はいつも褒めてくれる。」そんな経験はトレーナーに実力の勘違いを起こさせます。不幸な事にパーソナルトレーナーのお客様はイエスマンが圧倒的に多い。

個別空間の個別指導で、トレーナーにハッキリとダメ出しができるお客様は非常に少ないです。大抵は面倒を避け、泣き寝入りになってしまうケースが多いと思います。ゆえにトレーナーはその環境に甘え、自分の実力を過信しやいわけです。

なので、私が行ったモニタリングでは、匿名でご意見を提出できる仕組みを設けました。「忖度なく厳しめなご意見を」とモニター様にお願いしました。

すると、普段ではお聞きできないご意見が毎日のように届き、私もトレーナーも反省の日々が続きました。そしてできる事から改善に努めました。

しかし、一般的な清掃やサービスについての改善は比較的すぐにできても、トレーナーの指導実力を一定にする事は簡単ではありません。

ちなみにトレーナーを擁護するわけではありませんが、私のスタジオはトレーナーの平均年齢が36歳です。新規採用での新陳代謝も努力しているつもりです。決して経験が浅いトレーナーの集団ではないと思いますが、それでも実力差は出てしまいます。

とはいえ、トレーナーの実力を揃えるのが困難ならば、レッスンのレベルを揃えるしかありません。

私はなるべくトレーナーの実力差が出ずらいレッスン構成マニュアルを考えました。トレーナーの実力差は「トレーニングプログラミング能力」と「インストラクションスキル」で測れます。それをマニュアルカバーする事で大幅にサービスの質は平均化されました。

「ROUTINE」はサービスを長く継続してもらえるよう、長期間の効果を視野に入れたマニュアルとし、コンセプトを「1年間体型キープ」にしました。

トレーニングレッスンというのは、1本のレッスンを上手にできるだけならスポーツジムのアルバイトさんでもできます。

そこに、目的と安全性、さらにお客様の個人差まで加われば途端に専門性と経験が必要となります。

「ROUTINE」はシーズンスケジュールのような期間的サービスを加えたので、一人辺りへの労力も多くなり、募集人数を限定するしかありませんでした。

私は少なからずプロアスリートを担当した経験があるのですが、1度に複数の選手を長期間見ることには限界があります。それと同じでトレーナーが責任を持って長期間お客様の体を預かるなら、本当はそれなりの制限を設けた方が良いと思います。

しかしながら、パーソナルトレーニング業界の今は価格競争の問題で、それも難しくなっています。薄利多売になるから、サービスの質を維持するのはとても難しい。これはお客様にもトレーナーにも不利益だと私は感じています。

私もその環境下で、良いものを相場価格で作るのに必死になっているというお話でございますが、これが皆様の参考になれば嬉しく思います。

トレーナーの本当の実力差の測り方については別の記事でもお話ししていますので、ご興味のある方はそちらも合わせてご覧になって頂ければと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。











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