WHO’S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT👑FIGHT WEEK ー鈴木雅弘選手

2024年7月17日 16:08

「再戦という気持ちではない」2年前から成長した自分の答え合わせ。

ー今回、2年前の試合の再戦ということで、今回の試合の位置づけは？

2年前に試合をして結果的に負けている相手なんですけど、再戦という気持ちではないです。この2年間でボクシングが変わっていると思いますし。当時はお互い無敗でしたし、思っていることも違ったと思いますし。自分なりに色々向き合ってきたので、2年間のボクシングの答え合わせだと思っています。負けた選手に近づけたのかな、という。外身はもちろん一緒なんですけど、中身はお互い違うと思います。

ーお互い成長しているから、ただ再戦ではないということですね。ボクシングモバイルさんの記事で「ボクシングの神様から今年1年は修行の年だと言われているような感じがする」と話されていましたが、今回の試合に向けて、もしくは試合までに何か特別なトレーニングを実施しましたか？

（ボクシングは）再戦って少ないじゃないですか。でも今年一年で2回もあって、「ボクシングと向き合えよ」っていうことなのかなと。

僕、筋力が全然なくて、試合が決まった時に懸垂を始めました。

ー懸垂ですか？

はい。試合までに新しくチャレンジしようと思って。普通のボクサーだったら10回くらいは当たり前だと思うんですけど、僕が始めたころは5回くらいしかできなくて（笑）練習終わりにやり続けたら、2-3か月で10回までできるようになりました。他のボクサーと足並みをそろえました。

ー新たなチャレンジという意味合いなんですね。2倍にまで回数を増やしてらっしゃる…！スパーリングなど、いかがですか？

スパーリングは同じジムの浦嶋将之が多いです。あと、帝拳ジムの宮田彪我選手です。スパーリングは宇津木選手の対策というよりは、自分自身のボクシングの幅を広げるためにやってます。

ーなるほど。対策は特にしていないんですね。何を活かしてどう勝つ予定ですか？

（宇津木選手は）打って動いて打って動いて、といういつも通りで来るのかなと思ってます。やることは宇津木選手も変わらないと思うし、僕に一回勝って何か掴んでいるものがあるはず。それを突いてくるんだろうなと思ってます。大きなパンチを打たせないように、うまく先に当てていこうとしていると思うので。
勝ち方には拘ってないです。上手く当たったパンチで利かすなり、最後に勝ってればなんでもいいと思ってます。

ーちなみに、再戦の緊張感は他の試合と違いますか？

アルデア選手との再戦は、緊張してなかったですね。試合前の緊張って相手がどんな動きしているんだろう？という予測できないものからくるので。アルデア選手は試合したことがある分、心は安心していました。一回試合したことがあれば、リズムをなんとなく身体が覚えていて、怖さがある程度減るんですよ。再戦は別に悪くないと思ってます。
試されているといっても、死にはしないですし。再戦できるチャンスがあるので。チャンスがあるならやりきります。

ダイヤモンドグローブ 2022年2月8日(火)
VS 宇津木秀選手
出典：ボクシングモバイル

自他ともに認める「ノリノリ」入場の前回の試合。

ー前回の試合は、1RTKO勝ちで月間賞にも選ばれましたが、試合直前はどんなお気持ちでしたか？

アルデア選手との1戦目はアウェイだったので、今回はホームで全然違いましたね。入場の時にたくさんの人が応援にきてくれて、「あれ？自分が人気ものになったのかな」と感じました。モチベーションが上がりましたね。入場を見返したら楽しそうにしてました（笑）

ーめちゃくちゃノリノリでしたね（笑）観客のみなさんも盛り上がってましたし。

そうなんですよ（笑）応援者は全員で130-140人くらいなんですけど、一人ひとり存在感があって、男子校みたいな感じです（笑）

ー素敵な応援団ですね！入場もかっこよかったです。

アニメとか漫画が好きなんです。特に主人公が好きで。入場曲は「ナルト」「ワンピース」を使っています。フィリピンで試合した時は、フィリピンの人たちがアニメが好きだって聞いたのもあって「ナルト」を選びました。前回のガウンはナルトのアカツキの衣装を参考にしているんです。今回は「映画キングダム」のワンオクの主題歌を考えています。僕、7月11日が誕生日なんですけど、そのワンオクの主題歌が12日にリリースなので、それもなんかいいなと思って。

ー入場込みで楽しみですね！

ボクシングはスポーツに、そしてボクサーはアスリートへ。業界が変わった話

ーダイエットから始めたボクシング、歴が長いですが、子どものころから比べるとボクシング業界は特に「ここが変わったなー」と感じる部分はありますか？

僕の中でなんですけど、ボクシングは小学生からやっているスポーツになってきたのかなと。野球とサッカーみたいにメジャーじゃないですけど、セミメジャーみたいなスポーツに変わってきた気がします。

昔はちょっとやんちゃな人たちがボクシングをやって成りあがっていくイメージだったと思うんですが。でも、まだプロテストは簡単ですし、昔からやってなくてもまだ障壁は低いかな。成り上がるための競技ではなく、アスリートのスポーツになっていっている気がします。

すみボクでボクサーのチャンスが増える話

ーすみボクご参加ありがとうございました！ご感想をお聞かせください。

思ったよりもボクシング好きな人がたくさんいるんだなと思いました。子どもだけじゃなくてお年を召した方もいれば、女性もいたり。嬉しかったですね。ボクサーに興味があるのか、ボクシングが好きなのかわからないですけど、こういう機会でボクシングの競技のイメージの悪さが変わっていければいいなとおもいました。すみボクのような場でボクシングを体験して、選手人口が増えていけば、将来的には世界戦のチャンスが増えると思います。

ー本当にありがとうございました！普段もパーソナルトレーナーもやってますもんね

そうですね。僕が教えたことが正解でもなくて。負けたら不正解になる世界で、答えはない。それが面白いなと思ってます。かっこいいと思っているボクシングが、その人がちょっとでもかっこいいと思ってくれて、それで強くなったと思ってもらえるのが僕は一番うれしいですね。
「こんな打ち方でもこんなにすごい強いパンチになるんだ」という発見もあります。すみボクでは1分という短い時間でしたが、いろんな人のボクシングに触れあえてよかったですね。

なんでロメロに会えたの？SNSが騒然とした写真の裏話。

ー最近の推しボクサーはいますか？

元々カネロとか、メキシカンのボクサーが好きです。ファン・マヌエル・マルケスやミゲール・コットーとか。小さいころ、かっこいいなという憧れが強くて見てました。今は技術の勉強にもなりますし、モチベーションにもしています。そういうのは試合内容によっても、日によっても気分で観る目的は変わってますね。

最近好きなボクサーは、阿部麗也選手（KG大和ジム）と世界戦をしたルイス・アルベルト・ロペスですね。阿部選手とやる前の試合（コンラン）から好きで、ボクシングしてるけど、ボクシングじゃないというか。本人も考えてボクシングしてると思うんですけど、無駄させてるんじゃないかと。身体能力と力だけでボクシングしているような。

ー7月7日に井岡一翔選手（志成ジム）と統一戦をやったマルティネスとかお好きなんでは？

好きですね。でも私情的には井岡さんを応援してましたし、井岡さんかっこよかったですよね…。
マルチネスもめちゃくちゃ強かった。剛を柔で制そうとしたけど、剛の方が強かったという感じですよね。正真正銘強かったと思います。

ー話が変わって、なぜ二階級世界王者のローランド・ロメロに会えたんですか？

本当たまたま会えたんですよ。いつも応援してくれてる人がチケットを買ってくれて、チケットを届けに行くときに「ロメロがお店にきてるよ」って教えてくれて。それで会えました。

ーそんな偶然が！応援してくれてる人、ナイスですね。何の話をされたんですか？

僕たち兄弟そろって怪我が多くて。怪我の薬の話しました。そしてら、ロメロに拳を見せろと言われて、その時僕の拳は腫れてて、やばいなといわれました。おすすめの薬があると言われて、薬の名前を言われたんですけど、カタカナが多くて忘れちゃいました（笑）

ー情報交換もできて、ボクサー同士の会話って感じですね。他は何か話されましたか？

いやー、記憶にないくらいくだらない話ですね（笑）

ー言葉尻から楽しそうな感じがうかがえます（笑）

山梨の大きな山に行ったプライベートの話。

ープライベートはどんな風に過ごしてますか？

アニメを新しいクールごとに観たりしてます。怪獣8号を今期は観ていて、アニメのイントロがかっこいいので、入場曲はそれも考えてます！

ーバトルを観ることが多いですか？

喧嘩か主人公がかっこいいアニメしか見ないですね。ナルトの暁が好きなので、悪者が好きな場合もあります。

あと、食べるのが好きなので、ご飯を食べに行ったり、ドライブ行ったりします。ごはんは、美味しかったと思ってすぐ忘れちゃうし、決まったお店も特にないです（笑）食べるものは何でもおいしいですね

ーいいですね！ドライブどちらに？

最近ドライブ行った場所…、山梨のでっかい山にいきました！

ーということは、富士山ですか？

いや、違うと思います！なんて山かわからないです（笑）景色がいい山でした。

ーそうなんですね（笑）プライベートをご一緒するのはどんな方ですか？

基本的には、大学とジムの先輩の山内涼太さんとか、大学の同期の中野幹士選手（帝拳ジム）と桑原拓選手（大橋ジム）ですね。

ープライベートでボクシングの話は？

あんまりしないですけど…、例えば昨日（7月7日）の井岡さんの世界戦の話とかはしますね。近しい選手とか後輩の話をするというよりは、ファン目線でボクシングの話をするような感じですね。

「木の幹が一緒」な弟・稔弘選手との会話が楽しくて刺激になる話。

ー弟の稔弘選手とはよく話しますか？

弟とボクシング理論の話をすると１時間くらい語っちゃうんですよね。結構楽しくて。サウスポーにはこういう対策した方がいいとか、ジャブが当たる距離感とストレートが当たる距離感が違う、とか、そういう考え方とか。そういう話をしています。

ーボクサーのみなさんにインタビューさせてもらうと、プライベートでボクシングの話なんてしないよ、っていう方結構いらっしゃるんですけど、鈴木兄弟は違うんですね。

結構話しますね。ずっと一緒にボクシングをやってきたので、木の幹が一緒で、行き着く答えが同じになるところが共感しやすくて、腑に落ちる感じで楽しいです。行きつく答えは、結局回ってそうなるよね、みたいな。一緒に住んでるんですが、試合前になると自分の考えがあるので、聞かれたら聞く、というスタンスです。僕の価値観を押し付けるのはいけないなと思って。自分がいままでやってきたことに対して、邪魔したくないですし。

ー弟さんの存在は刺激になっていますか？

弟の存在はモチベーションになっていて、弟が頑張っているから頑張れてます。自分が他の人に影響を与えているかもしれないんですけど、それはわからなくて。でも弟は、怪我で一時期ボクシングをやめてしまっていたのですが、永田大士選手（三迫ジム）とのタイトルマッチを観て、ボクシングの復帰を決意してくれたんです。影響を与えたことは知っているので、カッコいいいところを見せて、頑張りを見せて、頑張ってもらいたいと思ってます

チーム意識がある角海老の話。

ー角海老宝石ジムのお話をお伺いしたいです。ジムはどんな雰囲気ですか？

ジムの雰囲気は、個性があるというか。自分はワールドスポーツジムから移籍してきているので、比較してわかるんですけど、ワールドはチームでやってる感じで、角海老はそれぞれ、という感じですね。人数も多いので、試合が決まってる人が常にいる状況なので、それぞれで頑張っているような雰囲気です。男子校みたいですね（笑）ノリが合えば気合と面白さで引っ張っていこうという、そんな感じです（笑）

ー男子校！なんとなくイメージ湧きますね。最近ジムで面白かった話はありますか？

ジムでは小さい子供みたいな扱いをされていて、靴とかマウスピースとか、自分の持ち物をいつもトレーナーが管理してくれているんです。
土曜日にスパーリングやったんですけど、新しい靴で靴擦れしたんです。靴擦れで足が痛すぎて靴下とか脱いで、色々おいてたんですが、マウスピースを自分で持ってってしまって。マウスピースの置き場所が分からなくなってしまって、30,40分くらい探し回ったんですよ。

諦めて帰ろうと思ってロッカールームの貴重品入れに手を伸ばしたら、マウスピースがありました（笑）

「ワイルドなボクシング」を魅せる。

入場して帰りたいと思うくらい、ワクワクと怖さと緊張が混じる入場が好きなんです。そこを観て欲しいです。
あと、僕のボクシングは大振りのボクシングなので「ワイルドなボクシング
」を観て欲しいです！

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7月19日（金）17時45分、スタート📡U-NEXTで放映✨

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