疲れたら呼吸を意識しよう。
皆さんが実施している疲労回復法はあるでしょうか?
休みに寝だめ、お風呂にたくさん浸かる(温泉へ行く)、マッサージをする、友達とおしゃべりなど。気分転換をすることで疲れがなくなるともいえます。そんな気分転換に関して疲れが取れるのは実際には「脳」が原因だといえます。
1、疲労のほとんどは脳が原因となる。
脳は体重の2%ほどの大きさしかなく身体が消費する全エネルギーの20%をうかうと言われています。その大半を占めているのがデフォルト・モード・ネットワーク(以下よりDMN)といいます。
DMN:内側前頭野、後帯状皮質、木契前部、下頭頂小葉などから構成される。脳が意識的な活動をしていないときに働く活動を司る。また、これらの活動は人が何もせずぼんやりしているときにも働いている。
これらの内容についてまとめられているのが
「世界のエリートがやっている最高の休息法ー脳科学×瞑想で集中力が高まる」
筆者:久賀谷 亮 発行者:ダイヤモンド社
2016年
となります。今回からこの本からいくつか疲れに関する対処法について紹介していこうと思ってます。今回は呼吸法によるアプローチについてです。
冒頭でもDMNは脳の消費エネルギーの60~80%を占めているというから驚きです。
なので休みでボーとしても疲れるのは身体活動のみに限らず脳の活動は常にあるのでそのエネルギーについても留意することで疲れのコントロールができると言います。
この中に重要な方法として「マインドフルネス」についての実施について強調されています。
日本でいえば「瞑想」として定着しているのではないでしょうか?最近ではテレビや雑誌の特集やネットでのトピックでも取り上げられることも多いので知っている方も多いと思います。
このマインドフルネスが有名になったのもアップル創業者のスティーブジョブズ、会社ではFacebookなどの有名企業にも研修などに導入がされていて瞑想の実施によっての休息法がDMNの活動を抑制できる科学的にも正しいとのエビデンスが次々に集まっているからのようです。
2、リラックスだけでは「脳の休息」にならない
現在の社会生活においては社会人だけになく学生など集団生活をするにも数字や実力がモノをいう考え方も未だに定着していてある意味競争による緊張感で極度のストレスを感じるひともいると思います。
この本の面白いところはノウハウ本だけでなく登場人物が存在し、ストーリー仕立てにモデルケースとしてみることができます。
内容も現代人に共感しやすい設定なので自分に当てはめてみるもよし、他人事として第三者のような視点で見る方がいい人にも幅広く読めると思います。
主人公とマインドフルネスについて指導をする大学教授の出会いからはじまります。
その両者は教授が主人公のストレスなどの精神、パフォーマンス面からファクトフルネスによって導き出していくことで次第に師弟関係へと変化していきます。
その師匠にあたる教授が現代人は競争やビジネスにとらわれるあまりに休憩自体にもリラックスのような短期的なものでなくより根本的・長期的な解決が求められその方法が「マインドフルネス」だと話す場面があります。
この本から学べることは主人公にも教授は「人間の幸せの48%は遺伝子で規定されるとポジティブ心理学での調査で結果はでている。」けど、その数字の後に残りの52%について考えてみてはどうかというのです。
財産や社会的地位の影響もわずか10%、さらに残りの42%は個人の行動や気持ちだと考えるとどう生きるかにフォーカスした方がよっぽどいいと哲学的な考えにもつなげてくれます。そういった適度な人生にたいする安心感を考え直すだけでも疲れとは無縁の習慣をみつけられるかも知れませんね。
3、マインドフルネス呼吸法
実施法についてまとめていきます。効能については以下とされています。
ストレス低減、雑念の抑制、集中力・記憶力の向上、感情のコントロール、免疫機能の低下
最初見たとき、現代に必要な要素ばかりじゃないかと思いました。実施方法はこのようになっています。
①基本姿勢:
・椅子に座る(背筋を軽く伸ばし、背もたれから離して)
・お腹はゆったり、手は太ももの上、脚は組まない
・目は閉じる(開ける場合は、2メートルくらい先をみる)
②身体の感覚に意識を向ける:
・接触の感覚(足の裏と床、おしりと椅子、手と太ももなど)
・身体が地球に引っ張られる重力の感覚
③呼吸に注意を向ける:
・呼吸に関わる感覚を意識する(鼻を通る空気/空気の出入りによる胸・お腹の上下/呼吸と呼吸の切れ目/それぞれの呼吸の深さ/吸う息と吐く息の温度の違いなど…)
・深呼吸や呼吸コントロールは不要(自然と呼吸がやってくるを「待つ」ような感覚で)
・呼吸に「1」「2」・・・「10」とラベリングするのも効果がある
④雑念が浮かんだら…
・雑念が浮かんだ事実に気づき、注意を呼吸に戻す(呼吸は「意識の錨」)
・雑念は生じて当然なので、自分を責めない
ポイントとして、1日5分でもいいから毎日続けることが大切。また、同じ場所、同じ時間にやる(脳は本来習慣を好む生き物だから)
いかかでしょうか?内容も簡単でそれだけでほんとに効果があるのかと疑ってしまうほどです。
しかし、最初で難しいのはきっとこの簡単とも思える方法をどんなときにも毎日して習慣として意識できるようにすることでしょう。
しかし、武道を経験した方には特に共感できると思いますが、練習前に黙想をしたあとは何かその空間の音やにおい、空気の流れまで感じ取ってしまうくらいに集中できることもあったのではないでしょうか?
自分は弓道部で活動する前にする黙想が試合前のルーティンになってました。
4、まとめ
いかがでしたでしょうか?疲れとは常に現代人にとってつきものであるし、時間に追われたり何かにイライラしたときに呼吸法を意識することもなかなかないと思います。
ただ、こういったいつもの習慣につながることほどが。非日常を日常にすることは難しいと思います。
きっと続けれることができれば、成長にもつながるはずです。
しかし、この方法で学べることは毎日となるとできるだけ簡単なことを続ける工夫が意外と将来にまで大きな影響を及ぼし、そして最重要なんだと気づかされます。
ぜひこの記事をと通して現在持っている不安や緊張、といったネガティブな気持ちについて見直すきっかけにつながれば幸いです。
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