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【お家エクササイズ】「肩甲骨」を意識して動かしてみましょう

「肩甲骨を意識して腕を支えたり動かしたりしてみましょう」
肩こり解消にも役立ちます。
座ったままでもできるので、テレワーク中にちょっと疲れた時にも是非やってみてください。
〈気軽にできる度〉★★★

*〈気軽にできる度〉は、必要なスペース、器具や道具の有無、動きの難易度、などを鑑みて、大雑把な目安として3段階で示しています。

今は自粛協力で休講中ですが、毎回タンゴのレッスンの冒頭にストレッチやエクササイズを行っています。
その際に「肩甲骨を意識して」というフレーズをよく使います。

例えば、上半身をほぐすために「肩を回しましょう」とお伝えすると、ともすると“上腕” や “ひじ” を使って肩をぐるぐる回しがちです。
そんな時「肩甲骨から動かすことを意識して肩を回しましょう」と言葉を足しています。

なぜ「肩甲骨から動かす」ことを意識していただきたいかというと、「胴体(torso)」と腕を連動していただきたいためです。

〈タンゴでは...〉
タンゴでは「リードする」のも「リードを受ける」のも「腕で」ではなく「胴体(torso)」をつかいます。
リードする側が腕を胴体から切り離して単独で動かすと、“腕だけで相手を振り回すリード” に繋がりやすいですし、リードを受ける側が腕を胴体に繋げずに自由に動かしてしまうと、“リードが胴体に伝わらず2人の上体のポジションが崩れて“ しまいます。
肩からではなく、背中の肩甲骨から腕が生えているイメージで、胴体(torso)と腕がバラバラに動かないようにするためには「肩甲骨」への意識を高めることが大切です。

胴体(torso)と腕を連動させる時に大切な役割を果たすのが「肩甲骨」とそれを支える筋肉です。

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皆さんご存知のように、肩甲骨は背中の上部にある一対の羽のような三角形の骨で、胴体(torso)と腕を繋いでいます。(肩甲骨と上腕骨が繋がっているところが肩関節)
ところが、↑の図で分かるように、胴体部分で肩甲骨(Scapula)と繋がっている骨は鎖骨(Clavicle)のみ。
鎖骨以外で肩甲骨を胴体に支えているのは、肩甲骨周りの筋肉なので、肩甲骨の動きはその筋肉の動きを反映します。
そして、「肩甲骨」から腕を動かすことは、肩甲骨を支える筋肉を動かして、肩甲骨と上腕骨を繋ぐ肩関節に連動させることで可能になります。

でも「肩甲骨周りの筋肉を動かしましょう」とお伝えしても、普段あまり肩甲骨を意識する機会がないと、なかなか難しいかもしれません。
それは、肩甲骨周りの筋肉が日常的に固まっていて思うように動かせないことが一因です。

日常生活で腕を動かす場合は、ひじや手など、胴体(torso)から離れている部分を意識して動かすだけでも事足りる動作が多いので、肩甲骨周りが固まっていても、それほど不自由は感じないでしょう。
でも、「デスクワークなどで同じ姿勢を長時間続けていたら、手先の作業には支障はないけれど、知らず知らずのうちに肩甲骨周りの筋肉がこわばって血流が悪くなり、肩や首が凝ってしまった...」という経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか?

そこで今回は、腕の動きの起点、腕を支える支点となる「肩甲骨」の存在を意識して、肩甲骨を支える筋肉をほぐして、肩甲骨周りの可動域を上げていくための第一歩となる簡単なエクササイズの動画をご紹介したいと思います。
踊りのためだけでなく、日常的な肩凝りの軽減にもなる、気軽にできるエクササイズです。

〈引用〉-MAMADAYS-「外出自粛ママ応援! 肩こりほぐし体操」(0‘57“)

肩甲骨を意識できるようになってきたら、この動画の腕の動きを「肩甲骨を起点にして」行ってみてください。

〈意識してやっていただきたいポイント〉
「腕の動きが生まれる起点」「腕のポジションをキープする支点」として「肩甲骨」の位置を確認してください。
・ひじを曲げて腕を前後に動かす動きは両腕同時にも行なってみてください。両方の肩甲骨を背骨側に寄せる動きと、ひじが後ろに引かれる動きが連動します。また、肩甲骨を左右に広げる動きと、ひじが前に出る動きが連動します。
・腕を回す動きは、ゆっくりと肩甲骨の位置を確かめるように行ってみてください。その際に肩甲骨とその周りの筋肉が動くのをご自分の中で感じてみてください。
・ひじを伸ばして腕を回す動きをする時は、肩が上がらないように、肩甲骨の動きに意識を集中して、腕自体の余分な力は抜いて行ってみてください。
・どの動きも、骨盤から上の上体を床と垂直に保って行ってください。特に、足を前後に開いて行う場合は、上体が前に倒れたり後ろに反ったりしやすいので、気をつけてください。

もし大きな鏡があれば、ご自分の姿を映しながらエクササイズやストレッチを行うこともおすすめです。
正しく身体を使って、エクササイズやストレッチができている時は、身体のそれぞれの部位が正しいポジションにあるので、鏡に映る身体の形が美しいはずです。

今回のエクササイズでは、「肩甲骨で腕を支える」「肩甲骨から腕を動かす」ことで、腕の余分な力が抜けて、上腕から手の先までに伸びやかさが感じられるようになりますし、動きの見た目も指先まで美しくなります。

エクササイズで身体のどこかを動かす時、“どこを起点に”動かすかによって、効く場所が変わってきます。動かす時だけでなく、ストレッチで身体のどこかを伸ばすときも“どこを支点に“伸ばすかを意識することが大切です。

今回ご紹介したエクササイズでは、腕の動きの支点、腕を支える支点となる「肩甲骨」を徹底的に感じてみてください。

外出自粛が続き、運動不足で身体の動きが悪くなりがちがちな日々に、座ったままでも気軽にできる「肩甲骨を意識して動かすエクササイズ」を、空いた時間にぜひやってみていただけたら嬉しいです。

〈参照〉桐生厚生総合病院「肩甲骨の動きを意識していますか」
https://www.kosei-hospital.kiryu.gunma.jp/cms/wp-content/uploads/2018/12/hone20180728.pdf


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