見出し画像

下を向いて歩こう。

【犬と暮らしながら考える-犬コピー①】

上を向こう、前向きにって言葉は
よく耳にするのですが。
ウチの犬と散歩していたら、
そんな上やら前だけを向いて
生きていかなくてもいいんじゃないかな、
とある日思った。

クンクン(ただしくはンゴッフグッ)と
地面を嗅ぎながら、
よその犬のオシッコの匂いを見つけては
うっとりしたり、怒ったりしている。
ちっちゃなパンくずを発見して
すばやく食らいつく。
草の葉で休んでいるカマキリを挑発する。
なんだかその姿って、
自分の子どもの頃に似ているなぁ。

運動会の練習中に、校庭の砂から
キラキラの雲母を見つけて自慢したり。
穴ほってひんやりした地面で涼んだり。
学校帰りは道の端の端を歩きたがり、
落ちている鉄板くず拾ったり。
どぶに這いつくばって、うごめく糸ミミズを
ゾクゾクしながら観察したり。
子どもの頃ってほとんど下を向いて、
地面を見ながら歩いてた気がする。
面白いもんは頭の上じゃなくて、
自分の足の下にあった。
上を向いたって、空しかないもんね。
空には何にも落ちてないもんね。

そう、探しものは下にあったのであった。

上を目指して、とか。前向きに考える、
とかだけでなく。
ウチの犬を見習って、あらためて、
ちゃんと下を向いて歩いてみようと思うのでした。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?