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人間はそんなに強くない

先日、AmazonPrimeで「ホリデイラブ」というドラマを見た。
なんとなく面白そうだなーという感じで見ていただけなんだけれど、第三話での主人公の姉(バツイチ)の言葉が、本当に心に刺さってしかたなかった

「私は旦那が離れていくわけないと思ってたの。本当に愛してるなら、どんなに責められても、ずっとずっと謝り続けてくれるだろうって。
でもさ、人間てそんなに強くないんだよ。怒ってる人間に対して、謝り続けるのって物凄い勇気と根気がいるんだよ。
私はアズのきもちがわかる。
でも、許すタイミング見極めないと、本当に去っていかれるかもよ。」

主人公の旦那が浮気をして、それに対して悩む主人公に対して姉が言った言葉なんだけれど、本当に的を射た言葉だと思う。人間はあらゆる意味でそんなに強くない。

はじめのころのはなし

相手は自分より6歳上のヒトで、ちょっとお茶目で、笑った姿が本当に可愛い、何につけても頑張りやな女性だった。友達の紹介で知り合い、すぐに付き合い、1年ほどで結婚した。本当に当時のことを思い出すたびに心がざわつく。まだあんな時のように戻れるんじゃない?とどこかで誰かがささやくのだ。たぶんそれは自分の内から来る言葉で、僕はいつも耳を塞ぐことをしている。逃げるは恥ではないのだ。と言い聞かせている。

5年前の結婚をきっかけに、僕の人生は劇的に変わった。別にそれ自体は当たり前で、誰かと一緒に住むということは本当に変化を伴うことだ。
ご飯を作るときも2人分だし、洗う食器も2人分だ。遊びに行くときも2人分のお金がいるけれど、きっと喜びは1人でいるよりも何倍にも楽しくなる。そして悩みや悲しみは分かち合うことで一人あたり半分以下になるだろう。

結婚後、最初の頃はほとんどは上に書いたとおりになった。順調に変化は訪れてきた。ただ、一つ思い描いていたこととは違ったのが、最後のところだ。悩みや悲しみは半分どころじゃない。むしろもっと複雑化して自分の前に訪れてきた。結婚を境に、パートナーからの風当たりが非常に強くなってきたのだ。

とにかく、とにかく何かにつけて責められ続ける。
謝っても許してくれないし、むしろ話なんて全く聞いてもらえない。
なにかをしても怒られるし、なにもしなくても怒られる。
最初の頃はどこの家庭でもあるようなものだし、自分が選んだ人なんだし、なにより愛するこの人をなんとか支えてあげないと、と考えていた。
だから自分の主観を捻じ曲げてでも相手に共感して、怒らせたことを謝罪し、あなたのことが大好きだからもっと努力して変わっていくねと伝え、日々怯えながら生きていた。
(ココらへんのエピソードは色々あるんだけれど、それは後に書いていくことにする。とりあえず既出のものでいうとこの話かな)

そんな怯えた日々が続いたある日、またも彼女はとあることで僕を怒ることになる。ただ、自分にとってはあまりにもその理由は理解できなくて、少し食い下がって反論してしまったのだ(ちなみに確か冷凍焼きおにぎりの加熱時間を僕が独断で10秒くらい増したくらいのマジでしょうもないところでマジギレさされたと記憶している。未だに思うがまじで謎)

僕「確かにあなたの言うことはわかるけれど、こちらはこういうことを考えての行動だったんだよ。君に相談もなくやってしまったのはごめんだけど、ちゃんと考えてのことだったんだ。本当にごめん」
妻「なにいってんの!?私のことを怒らせた時点でどんな理由があろうと、あなたが悪いに決まっているんじゃない!!!謝りなさいよ!!
僕「!???」

とまぁそんな感じに当時はギャグ漫画ばりに目って白黒するんだなぁと思ったのを覚えている。同時に、「あぁそうか、怒ったという彼女の感情は僕は否定できない。どんな理由であれ、怒らせた僕がいけなかったんだ…」と妙に納得してしまったことも。(後日談的に言うと同じことがあったのだが、その時は前回の失敗を踏まえ相談した。そうしたら「そんなつまんないことで相談してくんじゃねー」と言われた)

この時点で少しずつ疲弊している自分自身に気づいてあげられれば、今のような状態にはならなかったのに、と思う。

(続きます)

世界の隅っこで慎ましやかに生きていますが、まずはここまで読んでくださったあなたに感謝を。今日もいいことがありますように!