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何でもいいよって言うのは実は自分のためだったらしい。

大学受験間近のある日。夕食の時間に息抜きがてら、録画していた劇場版「きのう何食べた?」を母と2人で観ていた。

食事中に、劇中のある台詞を聞いて、1人で我に返った。

それに怖いの。俺が怒らないのはシロさんと壊れちゃうのが怖いから。俺が何でもいいよいいよって言うのは、実は自分のためで。シロさんへの思いやりとかじゃないもん。

矢吹賢二(ケンジ)/劇場版 「きのう何食べた?」

「ああ、全部自分のためだったのか。」
私はこの言葉がとても心に刺さった。その理由は全てはここに記されている。

彼に対して何か思う事があっても言えなかったのは、彼との関係が壊れてしまうのが怖かったからなのかと今更ながらに分かった。ケンジの言葉が痛い程に分かった。


たまにふと思う。あの時、私が彼に対して思う事を言えていたら何か変わっていたのかと考える。でもね、やっぱり何も変わっていなかったと思うよ。特に言わなかった事も後悔してない。それはそれで良かったのだと思う。きっと。


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