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なぜこんなに売れた?大ヒット中の鬼滅の刃とHUNTER×HUNTERを比べてみたら見えてきたヒットの理由

どうも、和佐です。

このnoteでは、飛ぶ鳥を落とす勢いで快進撃を続け、もはや社会現象となった「鬼滅の刃」と、天才冨樫義博によるジャンプ史上でも類を見ないほどカルト的人気を博す「HUNTER×HUNTER」の二大漫画を比較しながら、

「なぜ鬼滅の刃はこんなにも売れたのか?」について迫っていこうと思います。

なぜHUNTER×HUNTERと鬼滅の刃を比較するのか?という部分については完全に僕の趣味なので(笑)一旦横に置いておいてください。

今の鬼滅の刃ブームはすごい勢いですよね?

最近、我が家では甥っ子(4歳)までもが鬼滅の刃に夢中になり、朝から晩までLiSAの「紅蓮華」を歌いながら、「○○の呼吸、一の型」と叫んでは、新聞紙を丸めた棒を振り回しています。

4歳ですよ!4歳!

多分、ストーリーの意味は全くと言っていいほど理解していないでしょう。

だってストーリー的にはとても子供向きじゃないですから。

表現だってグロい表現が多いし、むしろ子供に悪影響じゃないのかな?(苦笑)

まあでも、子供は「うんちの呼吸」とかいうと喜んじゃうぐらいですから、全然意味はわかってないんでしょうね(笑)

しかも面白いことに一番好きなキャラクターは主人公の竈門炭治郎(かまど たんじろう)でも、ヒロインの竈門禰豆子(かまど ねずこ)でもなく、

我妻 善逸(あがつま ぜんいつ)

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だそうです。

なんで?

と思わず言いそうになりましたが、でもなんかわかる。

実際、キャラクター投票では、人気No1は我妻善逸でした。

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僕はこの人気投票こそが鬼滅の刃という漫画の人気を読み解く上で、そして、今の時代を読み解く上でとても重要な現象だと思っています。

一方で今回比べて行く漫画の「HUNTER×HUNTER」は、おそらく子供ウケはゼロでしょう(苦笑)

女子ウケも一部の女子だけで、一般的にはウケない。

というか、ウケるはずがない(苦笑)

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↑こーゆーグロ表現が満載ですからね

そんなある意味、今となっては時代錯誤のように思えるこの漫画は、歴史の長いジャンプ史上でも類を見ないほどの「カルト的人気漫画」です。

HUNTER×HUNTERの最大の特徴を1つ挙げるとすればそれは、

「長期休載しまくり」

ということでしょう。

実はこれが許されているのはジャンプではHUNTER×HUNTERだけ。

ちなみに最後にジャンプで連載されたのは2018年11月26日発売号までで、そこからほぼ2年間(現在も)休載が続いています。

週刊連載の漫画家が2年間も連載を休むなんて、他の漫画家だったら絶対に許されないわけです。

もうクビですよ。

速攻。

でもそれが許されているのは、

「もしもHUNTER×HUNTERが打ち切りになったら、集英社を爆破しちゃう奴が間違いなく出るから」

です。

それぐらい、ファンにとっては重要な漫画で、人生がかかっていると言っても過言ではありません。

今回はこの「カルト的人気漫画」と「新しい時代の超人気漫画」を比べて、「人気の秘密」と「令和という時代の正体」に迫っていこうと思います。

ここからは極めて個人的な主観を含むので、あしからず。


それでは早速、2つの漫画の基本データから見ていきましょう(ここは客観的なデータなので飛ばしてもらって結構です)。

1.鬼滅の刃の現在(2020年11月8日時点)

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現時点での鬼滅の刃は、劇場版・無限列車編が公開され、異例の大ヒット。

コロナの影響で映画館から客足が遠のく中、

「日本映画史上、最速で興行収益100億円突破」

「公開17日目にして、興行収入157億円、観客動員数1180万人」

「台湾でも3日間で47万人動員」

などなど、異常なほどの盛り上がりを見せています。

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そしてコミックスの売上に関しては、

「総売上9000万部突破」

「2019年の年間発行部数はワンピースを抑えて第1位」

という売れっぷりです。

2019年の時点でワンピースを超えているわけなので、今年、2020年の数字はさらにスゴいことになっているでしょう。

ちなみに世界一売れている漫画のワンピースの累計発行部数はなんと4億7000万部。

もはや海賊の懸賞金のような数字ですね(笑)

とは言え、ワンピースが最新97巻に対して、鬼滅の刃は最新22巻なので、単行本の冊数で換算すれば、

ワンピース平均4,891,263部

鬼滅の刃平均4,090,909部

なので、そこまで大きな差はないと言えるかもしれません。

こう比べてみると本当にワンピースを超える勢いがありますね。

一方で今回比べていきたい(完全に個人的な趣味ですが)漫画の「HUNTER×HUNTER」のデータはこちら。


2.HUNTER×HUNTERの現在(2020年11月8日時点)

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HUNTER×HUNTERと言えば休載。

最新の連載からもはや2年近くの休載が続き、ファンはもはや

「いつでもいいからちゃんと死ぬまでに描き切ってくれ」

「ネームでいいから読ませてくれ」

という気持ちです(笑)

発行部数は累計で7200万部。

1998年から22年もの連載(休載期間も含む)が続く、カルト的人気漫画です。

HUNTER×HUNTERについて真面目に語ろうと思うと日が暮れてしまうので、今回はとにかく「カルト的人気漫画なんだ」ということを頭に入れておいてくれればOKです。

ハマっちゃう人はもう抜け出せない。

そんな中毒性のある危険な漫画です。

社会現象を起こさず、根強い人気だけで7200万部を突破しているわけなので、そういう意味では、ワンピースにも鬼滅の刃にも劣らない人気を博していますね。

・・・・

それではデータが出揃ったので、早速見比べていきましょう。

と言っても、ここからは特に僕の主観になります。


■鬼滅の刃とHUNTER×HUNTERは一体何が違うのか?

この2つの漫画は両方とも、

「週刊少年ジャンプで連載」

そして、

「バトル漫画」

です。

鬼滅の刃は「鬼」を退治する漫画で、HUNTER×HUNTERは「念能力」と呼ばれる超能力で戦う漫画。

鬼滅の刃にはゴール(ラスボスである鬼舞辻󠄀無惨)があるのに対して、HUNTER×HUNTERにはゴールが無いので、その意味では分かりやすいのはやはり鬼滅の刃の方でしょう。

でも、どちらも同じバトル漫画といえばバトル漫画ですよね?

しかし、同じバトル漫画でありながらも、読者に与える印象は真逆と言ってもいいと思います。

これは「現象」だけを見ても明らかです。

例えば、鬼滅の刃は

「全年齢・全性別に対して広く人気を獲得している」

のに対して、HUNTER×HUNTERは

「コアな人気を獲得している」

ということです。

少なくとも4歳の子供が夢中になって念能力の真似はしないでしょう。

「伸縮自在の愛(バンジーガム)」とか、「百式観音」とか、「絶対時間(エンペラータイム)」とか言ってたら、ちょっと心配になりますよね(苦笑)

そして女性人気だって極一部です。

女性に人気のキャラと言えば「キルア」と「クラピカ」だと思いますが、その他はなんというか、男くさい、アクの強いキャラが多い印象です。

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↑こんなキャラとか

もちろん、男塾とか、北斗の拳とか、そっちの方向では無いですが、そもそも「ハンター」という世界観が、どちらかというと男っぽいわけです。

みんなに愛される鬼滅の刃と、

コアなファンに愛されるHUNTER×HUNTER。

まるで陰と陽。

これだけでも真逆の立場にある漫画と言えるんじゃないでしょうか?


■大事なのはストーリーか、キャラクターか?

物語を描く上で最も重要だとされるのは、

「ストーリー」と「キャラクター」です。

この2つがダメだと面白いものにはならない。

でもこれ、

「どっちの方が大事なんですか?」

と聞くと、きっと人によって意見は分かれるでしょう。

漫画家、小説家、評論家に聞いたって、おそらく答えはまとまらないはずです。

漫画の場合はこれに「絵の魅力」も入ってくるので、尚更、これが一番大事なんだとは言いにくいものがあります。

でも、実はHUNTER×HUNTERの作者である冨樫義博先生は、ある時、ジャンプの誌面上でハッキリと、

「漫画家になりたければストーリーの勉強をしろ」

と書いているのです。

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「漫画家になりたいなら絵を描いている暇なんてないはずです」とまでハッキリと描いてある。

これはかなり重要な発言で、つまり、

「冨樫先生の世界観・価値観」

が、ここにハッキリと現れているわけです。

「苦労するのが嫌なら凄いキャラを作って、そいつが動くのに任せて下さい。」

この一文にもそれは現れていますね。

つまり、冨樫義博にとって、最重要なのは「ストーリー」だということです。

これは逆に言えば、冨樫先生は自分が思う「凄いキャラ」を作れなかったということなのかもしれません。

素人から見れば十分すごいんですけどね・・・

だからこそ、長期休載を繰り返してまで、執拗なまでにストーリーを考え抜いている。

そして、超絶面白いストーリーゆえにカルト的人気があるわけです。

僕はまさに「ここ」に、鬼滅の刃とHUNTER×HUNTERの「決定的な違い」を感じています。

鬼滅の刃の作者である吾峠呼世晴先生が、ストーリーとキャラクターのどちらを大事にしているのかについては、残念ながらコメントが見つからなかったのでエビデンスはありませんが、

吾峠呼世晴先生はおそらく、キャラクターこそが一番大事だと考えているんじゃないでしょうか?

僕が鬼滅の刃を読んで感じたのはまさに「キャラの魅力」であり、そして吾峠先生の「キャラへの愛」でした。

もちろんだからと言ってHUNTER×HUNTERのキャラクターに魅力がないとか、弱いとか、そーゆーことではないし、

逆に、鬼滅の刃のストーリーが面白くないとか、弱いとか、そーゆーことでもありません。

どちらも素晴らしいストーリーに、素晴らしいキャラクターが登場する。

でも、プライオリティの順番がちょっと違うだけで、全く違うものになるということです。

これがつまり、

「世界観・価値観が違う」

ということの正体なのです。

違うのはほんの少しだけ。

でも突き詰めて行くと大きな違いになる。

漫画って本当に面白いですよね。


■鬼滅の刃が人気の理由

ここからはとりあえず、

・HUNTER×HUNTERはストーリー重視

・鬼滅の刃はキャラクター重視

ということにして、思い切って単純化して考えてみましょう。

ツッコミは受け付けません(笑)

例えば、今の時代に仮にHUNTER×HUNTERの連載が始まって、一切、休載もせずに連載を続けたとしたら、鬼滅の刃と同じぐらいの社会現象は起きたんでしょうか?

僕は「No」だと思います。

HUNTER×HUNTERは1998年に始まったからこそ売れたんだと。

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↑HUNTER×HUNTER連載当時のジャンプ

むしろ「あの時代の象徴なんだ」と僕は考えています。

「時代」とは何かと言えば、

「男性性の時代」と「女性性の時代」です。

1998年はまだゴリゴリの男性性の時代だった。

バブルは終わり、就職氷河期なんて呼ばれた時代でしたが、それでもみんな勉強や受験を頑張り、就活戦争へと身を投じていた。

今の時代から考えれば信じられないほど、

「選択肢のない時代」

そして、

「競争の時代」

でした。

「正解」が1つしかないから、必然的に「競争」は激化し、競争に勝つことだけが人生の目的となっていた時代です。

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しかしこの10年で時代は大きく変わり、SNSが登場したことによって爆発的に選択肢が増え、生き方が多様化しました。

今では学歴が全てではないし、就職が全てではないということが、ようやく当たり前になってきた。

職業だって多様化してますよね?

僕は15年前からインターネットを使って収入を得ていますが、20年前には考えられなかったことだと思います。

ユーチューバーとか、インスタグラマーとか、20年前の価値観からそれば「なんじゃそりゃ?」って感じですよね?

もちろん今でも受験したり、就活したりする人の方が多いわけですが、でも少なくとも、「人生は競争である」「正解は1つしかない」なんて、マッチョな考えの人はずいぶん減ったように思います。

男性性が象徴するのが「競争」だとすれば、

女性性が象徴するのは「共感・調和」です。

つまり「勝ち負け」という「客観的世界観」ではなくて、どれだけ自分の人生を豊かにできるかという「主観的世界観」に変わっているわけです。

「人生の豊かさ」の尺度は人それぞれです。

例えば、お金が最も大事だと思う人にとってはお金が大事。

フォロワーの数が一番大事だと思う人にとってはフォロワーが大事。

家族が一番大事だと思う人にとっては家族が大事。

そーゆー多様性が許される時代にどんどん変化しています。

僕はこの「女性性の時代」に、鬼滅の刃は見事ハマったんだと思っています。

その証拠?に、

鬼滅の刃の作者の吾峠呼世晴先生は女性ですし、人気だって女性人気や子供人気に火がついている。

SNSでバズり倒している。

今までここまでバズり倒した漫画ってあったでしょうか?

この「シェア」という行為自体も、女性性の大きな特徴の1つです。


■なぜ鬼滅の刃は女性性の時代にハマったのか?

先ほど、鬼滅の刃の最大の特徴はキャラクターにあるんじゃないか?という話をしましたが、僕が特に感じるのは、

「鬼滅の刃のキャラクターは全員が優しい」

ということです。

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↑こんな怖いキャラですら実は超優しい

例えば主人公である竈門丹次郎。

彼はひたすら「誰かのため」に命を削ります。

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最初は妹のためでしたが、ストーリーが進むにつれて、様々な人の想いに触れ、その想いを紡ぐために戦い始めます。

ある意味、サイコパスですね(苦笑)

だって、彼は「逃げる」という選択肢がないですから。

「迷いがない」と言ってもいいかもしれません。

例えば状況的には、妹も置いて、仲間も置いて、全てから逃げ出したっていいわけです。

そのぐらい、鬼は怖いですから。

エヴァンゲリオンの碇シンジなら速攻で逃げてますよ(笑)

むざん

↑こんな鬼に立ち向かえますか?(笑)

そんな中でも彼は、当たり前のように死線をくぐって行く。

「迷う」としたらそれは、「逃げるかどうか?」じゃなくて、「どうすれば助けられるか?」ということだけ。

妹のため、仲間のため、そして、鬼の被害にあった見ず知らずの人のために、平気で自分の命を投げ出して戦うんです。

鬼滅の刃には「鬼殺隊」という物騒な名前のついた集団がいるんですが、ここに所属している主人公を含めた、ほとんどのキャラクターが、

「自分のためではなく、誰かのために戦う」

という選択をしています。

まあ、逃げ出すぐらいなら最初から鬼を退治しようなんて思わないんでしょうけど、ある意味、鬼殺隊は鬼よりも異常な集団です。

だって普通はそこまで利他的に生きられないですよね?

一方で鬼は利己的で、ラスボスの鬼舞辻󠄀無惨が一番自分勝手。

自分以外の生き物は全て道具に過ぎず、自分が永遠に存在していたいからというだけの理由で人々を蹂躙します。

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↑部下の意見を一切無視する無残様

まさに主人公たちとは対極ですね。

鬼滅の刃ではこんな、

「純粋に誰かのために力を出せる主人公たち」

に対して、ある種のイノセントを感じるわけです。

「理想」と言ってもいいですね。

ドロドロした、濁った感情に共感するというよりは、自分の中にもどこかにあるはずのイノセントな部分に共感を覚えるわけです。

これは、

「キレイな感情だけの世界」

と言えるかもしれません。

普通ではあり得ない世界です。

でもこれ。

SNSとよく似ていると思いませんか?


■現実世界とイノセントワールド

僕らが生きている現実世界には、逃げたくなる現実があります。

そして実際に、逃げ出そうと思う自分の醜い感情があったりします。

例えば僕の場合、12歳で事故に遭って以来、半身不随の体なので、普通に生きていくという、他の人にとっては当たり前の現実ですら、時には逃げたくなるものだったりします。

「生きているのがめんどくさい

と思うことがあります。

今はもう32歳ですから、これから歳を重ねることを考えると、両親の老後だったり、自分の老後だったり、そーゆー「見たくない現実」を直視しなければならない時だってあります。

生きているのって、ただ楽しいだけじゃないですよね?

それに、人間は良い人ばかりじゃない。

キレイも、キタナイも、渾然一体となっているのが「現実」というものです。

だから鬼滅の刃を読んで、あまりピンとこない人にとっては、

「物語全体がお花畑」

「全くキャラクターに共感ができない」

と感じるでしょう。

だって優しすぎるから。

もっと人間は利己的で、ドロドロした感情があって、そんなになんでも前向きに捉えられたり、乗り越えられるわけじゃないはずだ、と。

まあ実際、現実というのはそーゆーものでしょう。

「誰かのために・・・」と、必死に頑張ったって報われないことだってあるし、裏目に出ちゃうことだってあるわけです。

HUNTER×HUNTERで言えば、主人公のゴンは自分のせいで大事な仲間が死んでしまったことを呪って、闇落ちしてしまったこともあります。

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↑どーやっらたこうなるん?ってぐらいの変わりよう

むしろこっちの方がリアルだし、僕は感情移入できたりするわけですが、でも考えてください。

「その現実に「いいね」を押せますか?」

と。

世界、歴史、時代というのは、とてもじゃないけど

「いいね」

とは言えなかった現実を少しずつ乗り越え、

「いいねと言える世界」

を目指して進んでいるわけです。

今日、明日の食べ物がない時代。

戦争で人が死ぬまくる時代。

病気で人が死ぬまくる時代。

そーゆー全くもって「いいね」が押せない時代から、

「生きるのっていいよね!」

「生きるのって楽しいよね!」

と、言える時代を作ってきたわけです。

僕はその最たるものが(現時点で)、SNSだと思っています。

そしてやがて「いいね」は、どんどん現実になって行く。

それはAIとか、ロボットのおかげかもしれないし、もっと別の何かのおかげかもしれませんが、人類の進歩とはそーゆーものだと思っています。

だから、イノセントワールドでもいいわけです。

いや、むしろイノセントワールドこそが世界に必要とされている。

人によってはこの現象を

「現実逃避だ」

とか、

「綺麗事だ」

とか、

「偽善的だ」

と言うかもしれません。

気持ちはわかりますよ。

だっていくら「いいね」を押したところで、僕の障害が治るわけじゃないし、誰かの不幸が消えるわけでもないし、お腹が満たされることだってありませんから。

「いいね」をいくら押したって「現実」がすぐ変わるわけじゃない。

でも・・・

人は現実ばかりを直視するほど強くないですから。

だから神様だって信じるし、天国があると信じるわけです。

現実を直視する強さのない人間に対して、現実を見ろと言う方が無理な話であって、そうやって暗い話で落ち込むよりは、

「夢や希望に向かって生きる」

方が、結果的に世の中はよくなって行くはずです。

そしてこれが御伽話ではなく、本当の現実になってきているのが、まさに今の時代だということですね。

鬼滅の刃で言えば、我妻善逸はまさに、弱音ばかりで逃げ腰ですが、最後の最後は希望を捨てずに、希望に向かって真っ直ぐに一撃を入れられるキャラクターです。

善逸がキャラクターの中でも特に人気なのは、彼が一番現実の僕らに近いからなのかもしれませんね。

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■鬼滅の刃とHUNTER×HUNTERから学ぶこと(まとめ)

長々と色んなことを書いてきましたが、鬼滅の刃とHUNTER×HUNTERから学べることはたくさんあります。

特にここ最近の鬼滅の刃ブームから学べることは、

「人は一人じゃない」

ということだと思います。

なんでも自分だけで背負って、現実に押しつぶされて闇落ちするよりは(ゴン的な)、他人を頼って、他人にも頼られて、誰かとそーゆー持ちつ持たれつの関係を作った方が、

「結果的に自分の人生も世の中も良くなる」

ということ。

つくづく、

「人間関係の時代だ」

と感じます。

だからこそ、キャラクター重視であり、共感やシェアが大事であり、「想い」に人が集まるようになっているわけです。

こんな風に言うと身も蓋もないというか、とても辛辣に聞こえるかもしれませんが、

「どうしようもならない現実に押しつぶされて、逃げ惑って、自分のせいじゃないと言い訳をして、自分一人で絶望に浸る負け犬」

ではなくて、

「どんな現実にも希望を見出して、自分一人ではなく、仲間と一緒に希望に向けて生きていける奴」

の方が、今の時代に向いているということです。

負け犬根性で傷の舐め合いもできますが、それじゃあ、結果的に何も変わらない。

でも、人は希望に向かって進むことさえできれば、それだけで何かを変える力になるわけです。

あなたの現実がどれほど苦しくたって、誰かが助けてくれるわけじゃない。

現実を直視し過ぎて落ち込むよりは、ちょっとだけ現実逃避したっていいから、希望に向かえばいい。

令和という時代は、そんな風に、現実を踏まえて乗り越えて(ちょっとだけ逃避して)、希望へと向かう時代だと思います。

僕はこんなことを考えながら、鬼滅の刃を読んでいました(笑)

そして改めてHUNTER×HUNTERの世界観とは真逆だなぁ、と。

僕はHUNTER×HUNTERが漫画の中で一番好きですが、じゃあ、あの漫画の世界観で生きて行きたいか?と言われると、正直ちょっとついていけません。

マッチョ過ぎる。

もっと優しい世界に生きて行きたいですね(笑)

まあ、鬼滅の刃も鬼が出る時点で、優しいだけの世界じゃないんですけどね。

鬼がいない鬼滅の刃の世界は最高だと思います。

「みんなが見たい世界」

「みんなが共感したい世界」

を描いたからこそ、鬼滅の刃はここまで売れたんじゃないかと思います。

以上。

完全に僕の主観での考察だったので、反対意見や違う意見もあると思いますが、何かの参考になれば幸いです。

それでは今回はこれで。

また気が向いたらnoteを書こうと思います。

和佐大輔


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