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できる社員を最短距離で突き抜けるための道具は、いまさらの「報連相」と「空雨傘」

こんにちは。カイロスマーケティングで代表を務めております佐宗(さそう|@dsasoon)と申します。

カイロスマーケティングも仲間が増えて、ついに50人を超えてきました。ここ半年で15人近く増えた感じです。

仲間がどんどん増えると、社内のコミュニケーションの量がすごい勢いで増えます。これ大変だと思うんです。そこで、コミュニケーションの質によって量を代替することで、量の増大を緩和したい。こんな施策を1年以上前から考えてきました。ちょっと、コミュニケーションおたく入ってますかね?

社内コミュニケーションの質が上がると、コミュニケショーンの総量を緩和できて、単位時間あたりの仕事の生産力が組織としてアップするのではないか、と思っています。読み合わせのような会議を減らしたり、文章などの記録を活用することで会議の時間を短くしたり、など。

コミュニケーションの基本は、わたし達が新卒時に学んだ「報連相」と「空雨傘」をうまく組み合わせること。この2つは、基本なんだけどやっぱり忘れてしまう。だからこそ、もう一度、自分自身を点検しなきゃ。なんて思っています。


いまさらなんだけど「報・連・相」。でも、されど「報・連・相」。

基本に立ち返って、報連相の復習を。

報連相とは、「報告」「連絡」「相談」の頭文字を取ったもの。上司や先輩、同僚などとのあらゆるコミュニケーションで、報連相を意識しましょう!なんて習ったはずです。報連相のそれぞれを、勇気を出して書き出してみると、

報告:会社や上司の指示に対して、とったアクションや結果を知らせること
連絡:関係者に業務や作業の情報について共有すること
相談:業務で困ったこと・迷ったことをについて、意見や指導を求めること

と、いった感じでしょうか。

報連相の意味を書き出してみただけでは、なんとなく報連相についてわかったようで、よくわかっていない感じがします。報連相のそれぞれの単語の意味は理解できるのですが、仕事に落とし込むと、報告・連絡・相談をどのように使い分けたらいいのかイメージできない。だから仕事でうまく報連相が使えないのだと思っています。

報連相は「時間軸での理解を深めること」「報連相をするときのコミュニケーションの使い分け」ができるようになると、コミュニケーションの質が上がるのではないか、と考えてます。


報連相を「時間」という軸でみると、相談がもっとも大切

報連相。ああ、わかったよ。って、思っていました。まぁ、報連相と言っても、およそ「報告」「連絡」「相談」っていう言葉の意味そのものを理解しようとしていたからです。

でも、仕事における報連相をよく考えると、報告・連絡・相談は、その内容が時間の点で異なります。

報告(過去):すでにやったことを共有する
連絡(いま):いま起きていることを共有する
相談(未来):これからやることについて意見や指導を求める

こんな感じで報連相は、事象を時系列で捉えると、報→連→相、の順に分けることができます。

上司や同僚、お客さまなどとのコミュニケーションとして、仕事においてはさまざまな場面で報連相があります。報告や連絡は、過去や現在のことであって、コミュニケーションによって仕事のアウトプットを大きく変えることはできない。なぜなら、もうやっちゃってますからね。でも、報告や連絡が無駄では無いのでご注意を。

一方、相談は未来のこと。これから手がける仕事で、相談によって仕事のアウトプットをよりよくすることができる可能性があります。まだその仕事して無いですからね。だから、相談では、ある事象を共有するだけではなくて、意見を求めたり指導いただいたりすることが大切。これからやる仕事のアウトプットの質に影響しますから。

もっと仕事ができるようになりたい!そう思うなら、相談のしかたを工夫すると良いでしょう。


報連相の場面によってコミュニケーションの手段を変える

仕事で上司とのコミュニケーション。報連相のどこから始めますか?

そりゃあ、もう決まってますよね。相談から。相談においては、コミュニケーションの質が一番高い手段を使ってやるべきです。なぜなら、相談は自分の仕事のアウトプットに影響するからです。

相談はとにかく対面。できる限り対面。表情やしぐさも含めてコミュニケーションを取るべき。言葉では伝わらない部分も含めてコミュニケーションすべし。メールやチャット、もしくは電話より、対面を選んだ方がいいと思います。

相談以外の報連相、つまり、報告や連絡やチャットでも電話でも、メールでもいいのでは無いかと思います。

自分が上司に当たる場合には、対面のコミュニケーションでは可能な限り、相談を受けることに時間をかけるべきです。1on1ミーティングでは、部下からの報告や連絡を受けることも大切ですが、それよりも相談に時間をかけたいものです。

マネジャー研修では、部下との対面コミュニケーションでは相談が中心。なんて、習うこともありますね。


「空雨傘」を「報連相」に掛け合わせて、コミュニケーションの質を大幅に改善する

次は、コミュニケーションの中身の質を上げる方法。上司の話というよりも、部下視点の話が中心。コミュニケーションを上司として指導することもできますが、報連相発信側の部下に身につくと有益。

組織全体で、空雨傘が身につくと組織全体の学習能力が上がると思っています。なぜなら、ビジネスにおいてはお客さまからしか学べない、と思うからです。お客さまから学んだことを報連相と空雨傘で社内に展開する。こうして学習する組織ができあがってくるのだと思います。

空雨傘は、報連相などのコミュニケーションにおいて、事実と解釈(事実を元に思ったこと)を分けて、行動を起こした理由を共有する時に便利です。

「空」が事実、「雨」が解釈、そして「傘」が実行です。

空(事実):雲が多いな。
雨(解釈):午後から雨が降りそうだ。
傘(行動):傘を持っていこう。

たったこれだけです。どんな事実に基づいて、何を考え、そしてその考えにしたがって行動した、という流れがわかります。

報告だとしても、相談だとしても、空雨傘で説明されていることはわかりやすいですよね。何が事実で、何がその人の解釈であるかよくわかるようになります。上司であれば、部下を指導しやすい。結果として、部下に成長の機会をより多く与えることができるようになります。

これはコミュニケーションの失敗例です。よくある報告内容です。解釈(判断)が抜けているので、どうしてそんな行動を取ったかわかりにくい。

◯◯さんを訪問。久しぶりに1時間ほど会話。来週あたり、▲▲について提案する流れとなった。

どうして▲▲について提案することになったのか、その判断理由が全く見えません。せっかくの報告なのに、他の人にとって学習機会にならない。上司からも指導のしようがありませんね。


結局は「報連相」x「空雨傘」ってことなんだ!

「報連相」と「空雨傘」って、基本だぞ!って学んだんですが、ここまで具体的に落とし込んで学んでなかった。そりゃ自分の問題なんですけど…。新卒の新人研修のときにこういった内容が理解できていれば、もっともっとリッチな仕事人生を歩んでいたかもしれない。うーん。後悔です。

過去は考えても変わらない。だからこそ、これからのために、「報連相」と「空雨傘」について考えておきたいんです。

「報連相」x「空雨傘」を基盤としてコミュニケーションする。部下の立場でも、上司の立場でも同じ。みんなが意識をしてコミュニケーションを取れば、組織の単位時間あたりの生産力はグッと改善するのでは、と思っています。

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