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初めての世界遺産、憧れの知床。vol.1

 北海道に住んで8年目になるが、知床にはこれまで行ったことがなかった。というのも自分の中で、知床という場所を過剰に神聖視していた節があり、行くからには日程を十分に確保し、自然と真摯に対峙するための心構えが必要な気がしていて気軽に行っていいような場所ではないと感じていたからである。北海道を離れるまでに一度は行っておかなければと思いつつ、なかなか足を踏み出せずにいた。

 突然だが、妻の彩歌はSNSのプレゼント企画やキャンペーンが好きで、よく参加している。(私はそういう企画に乗っかるのは苦手だし、なんだか危ういなと思ってしまうのだが、これがまたよく当選するものでその恩恵に幾度もあずかっているため何も言えない。)今回は北海道斜里町にある「知床ごはん tomoni」という定食屋さんの唐揚げ定食一人無料キャンペーンに当たったらしく、そこに行くという大義名分の下、知床行きが決まった。当たっちゃったなら仕方ない、行くしかないね、うん。といった感じで。


出発の朝
道中の小清水原生花園
遠くに斜里岳を望んで車を走らせる。

 斜里への道中の景色も楽しみつつ、斜里に到着してお昼ごはんを。妻がずっと行きたかったという「ヒミツキチこひつじ」というお店で稲庭うどんをいただいた。外観も内装も可愛くて心地良い時間が流れていた。お店で稲庭うどんを食べたのは初めてでとても美味しかった。

 お昼を食べ、斜里町内にあるスーパー「ビッグマートみたに」で買い出しをして(地元海産物が数多く並ぶスーパーでとても楽しかった)知床、ウトロへ向かう。今夜は国設知床野営場でキャンプをする。

目の前には知床の森が広がる
暮れていく海を眺めることができた。

 キャンプ場にはフリーサイトとキャビンがあり、フリーサイトはひとり500円。ゴミは分別した上で無料で回収してくれるし、近くには夕陽台の湯という温泉まである。キャンプ場の奥には夕陽台展望台があり、晴れた日には夕陽に染まるウトロの漁港が見下ろせる。

ウトロ漁港
散策路もあり、ほんのちょっとだけ知床の森を歩くことができる。

 散策を終えて、テントに戻り、さあ夜ご飯だと意気込んで炭に火をつけたところで雨が降ってきた。18時ごろだろうか。私はすっかり萎えてしまってそこからの写真はない。道具を急いで避難させ、テントの中でジンギスカンを食べた。ジンギスカンと一緒に網走ビールの流氷ドラフトを飲んだが、前回飲んだ時のような感動はなかった。全て明日に期待して20時過ぎにはコットに横になった。今朝は4時半に起きて搾乳してから、ここまで昼寝せずに運転してきた。酔いも回って十分に眠く、テントに響く雨音がさらに眠気を誘った。
どこのかは忘れたが、ジンギスカンはとても美味しかった。


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