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【ツアレポ】妖怪愛好家と行く!名古屋百鬼夜行【尼ケ坂編】

こんにちは、大ナゴヤツアーズです。
今回のツアーレポートはちょっとだけ背筋のゾクッとする妖怪まち歩きの尼ケ坂編、「妖怪愛好家と行く!名古屋百鬼夜行【尼ケ坂編】」です。
それではその様子を、ちょっとだけお伝えしますよ。


哀しい坂のお話

妖怪愛好家と行く!夏の名古屋百鬼夜行【尼ケ坂編】~閑静な住宅街は「いわく」の多い街!?幽霊譚、天狗、辻斬り、岡本太郎まで~43

妖怪愛好家と行く!夏の名古屋百鬼夜行【尼ケ坂編】~閑静な住宅街は「いわく」の多い街!?幽霊譚、天狗、辻斬り、岡本太郎まで~41

名古屋城の鬼門にあたる尼ケ坂からスタート。意図してか偶然かその尼ケ坂公園には鬼瓦が。鬼門や干支などの考え方は陰陽五行から来ており、「青春」という言葉も陰陽五行が関係しているんですよ。

妖怪愛好家と行く!夏の名古屋百鬼夜行【尼ケ坂編】~閑静な住宅街は「いわく」の多い街!?幽霊譚、天狗、辻斬り、岡本太郎まで~39

妖怪愛好家と行く!夏の名古屋百鬼夜行【尼ケ坂編】~閑静な住宅街は「いわく」の多い街!?幽霊譚、天狗、辻斬り、岡本太郎まで~38

坂は境界線であり、現在も坂の上には「白壁」という地名が残っているように、上には武士が、下には町人が住んでいたそうです。その身分の違う人同士が出逢う場所こそが「坂」だったのです。ここ、「尼ケ坂」はそんな身分違いの男女の哀しい恋がもととなって名付けられた場所なのだとか。

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妖怪愛好家と行く!夏の名古屋百鬼夜行【尼ケ坂編】~閑静な住宅街は「いわく」の多い街!?幽霊譚、天狗、辻斬り、岡本太郎まで~36

妖怪愛好家と行く!夏の名古屋百鬼夜行【尼ケ坂編】~閑静な住宅街は「いわく」の多い街!?幽霊譚、天狗、辻斬り、岡本太郎まで~28

坂を上がったところにある片山神社は住宅街の中にありながら、立派な木々が生えており、不思議な空気感をまとっています。かつてこの付近では天狗が出没されると言われていたそうで、天狗とは得体の知れないもののことを説明するために使われていたのだとか。地域によってはそれが狸だったりするのだそうですよ。

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尼ケ坂から片山神社を挟むようにして「坊ケ坂」があります。尼ケ坂で恋に落ちた男女の子どもが命を落とした、こちらも哀しいエピソードが由来となった坂なのだとか。坂の横にそびえ立つ高い壁が印象的で、昼間でもどこか物悲しい雰囲気が漂っています。


寺社に残る町の歴史

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いまでこそ平均寿命が80歳を超える日本ですが、昔の日本人の寿命は短く、病気などで命を落とす人も少なくありませんでした。ここ延命閣地蔵院はそんな人々を弔うために建てられた神社なのだとか。また、江戸時代この地域で辻斬りに襲われ、寿命を全うできなかった人などもこちらに弔われているのだそうです。辻斬りは帯刀を許された武士とそうではない立場の人との間で起こることなんです。

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こちらは尾張藩と関係すると噂のある首塚社。追ってから逃げてきた武士をかくまっていたが、無残にも首を切り落とされてしまったことを弔うために建てられたとする説や、誤って切られてしまった僧侶を弔うために建てられたとする説など諸説あるものの、どちらも武家屋敷が関係しており、ここにも身分違いによる物語がありました。


地獄に大仏

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ここ久国寺には太陽の塔で有名な岡本太郎作の梵鐘があります。このトゲトゲの鐘は地獄や物の怪、妖怪をモチーフにしているそうで、鐘の下の部分には地獄に苦しむ人々を表しているのだそうです。

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最後に訪れた普光寺は、北大佛と呼ばれる高さ7mの金色の大仏やどんな願いも叶えてくれるという観音さま、一周回すと般若心経を千回唱えたのと同じ功徳があるものなど、救いを与えるものがたくさん。


尼ケ坂駅から2時間をたっぷりと歩いたつもりが、振り返ってみると8の字を書くように歩いたため、とてもとても狭い行動範囲だったことに気づかされました。まるで妖怪に騙されたような、不思議な感覚になりました。

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開催地:愛知県名古屋市
ガイド:島田尚幸さん  /  あいち妖怪保存会 共同代表
ガイドさんHP:あいち妖怪保存会



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