【ツアレポ】“まり木綿”の色彩世界!夏の有松絞手ぬぐい&あずま袋作りツアー
こんにちは、大ナゴヤツアーズです。
今回のツアーレポートは、今までの伝統工芸の絞りにない自由な発想と色使いで、可愛く、綺麗な手ぬぐいとあずま袋をつくりにおじゃましたまり木綿の「“まり木綿”の色彩世界!夏の有松絞手ぬぐい&あずま袋作りツアー」です。
それでは2019年7月14日(日)に開催した時の内容を中心に、ちょっとだけお伝えしますよ。
趣のあるまち並み散歩
名鉄有松駅まり木綿の工房までは約20分。伝統的なまち並みの中をガイドさんと一緒にお散歩です。あちらこちらに残る街道の面影は、まるで江戸時代にタイムスリプしたようです。さらに絞りで栄えた町だけあって、軒先に絞り染めが見られる建物をいくつも見ることができます。
有松絞り染め体験へ
鮮やかで色彩の印象が強いまり木綿ですが、絞りの技法は意外にも伝統的なもので昔から使われているオーソドックスなものも多い。今回は板締め絞りという生地を折りたたんみ木の板で挟み染め上げる技法で手ぬぐいとあずま袋をつくります。ちなみにまり木綿で使用している生地は、江戸時代から続く織機によってつくられた伊勢木綿で、糸の寄りが少なく肌触りがフワフワに感じられるのだとか。
まずは生地を板の形に合わせて正三角形の蛇腹状に折りたたんでいきます。このとき三角形の大きさにばらつきがあったり、角と角がずれていたりすると綺麗な幾何学模様にならないので丁寧に折っていき、綺麗な正三角形に仕上げます。
折り終わった生地を三角形の板でしっかりと挟み、完成したときの模様を頭に思い描いて側面から生地に色を置いていきます。色を調合ではなかなか理想の色にたどり着かなかったり、刷毛で染料を生地に入れていく工程では思ったより色を入れすぎてしまったり、全然入ってなかったりと、なかなか思うようにいかないこともありますが、それもまた味になります。
伊藤さんに色の入り具合をチェックしてもらい、「ここにもうちょっと色入れましょうか」などアドバイスをいただけるので、安心です。
無事に色を入れ終わったらせいろで蒸します。蒸すことで生地に染料を定着させる方法を、蒸し固着と言い、せいろの蒸気の温度と湿度で、色を定着させるのだとか。
工房見学
蒸している間に工房の見学。染め工房で使用している機械や作業工程などを教えていただきました。いろいろな色の染料や機械など職人道具がたくさんです。
ドキドキの完成
開いてみるまでどんな仕上がりになっているかわからない絞り染め。木の板を外し、水洗いと石けん水洗いをして余分な染料を落としていきますが、水の中で開くと、パッと明るく彩り鮮やかなデザインが目に映り込んできて、「すごーい!きれい!」と感動の一言。広げてみてもこの通り。誰一人同じ模様のない自分だけの手ぬぐいとあずま袋ができあがりました。
ちょっと敷居が高そうな伝統工芸ですが、自分の手でつくってみることで楽しみながら身近に感じてもらえたのではないでしょうか。ぜひ普段の生活のお供としてたくさん使って欲しいですね。
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開催地:愛知県名古屋市
ガイド:伊藤 木綿さん / まり木綿
ガイドさんHP:まり木綿