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トーキング・ヘッズ "Road to Nowhere" 歌詞和訳


我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか 〜 ポール・ゴーギャン

前から思ってるんだけど(本 note 第4章), トーキング・ヘッズ "Road to Nowhere" のタイトルと歌詞, そして同曲が収められた, 彼らの 1985年リリースのアルバム "Little Creatures" のカヴァーの絵は, なんというか, そこはかとなくと言いましょうか, ポール・ゴーギャンのあの有名な絵とそのタイトルに重なるところがあるのであります。

ポール・ゴーギャン(Paul Gauguin: June 7, 1848 – May 8, 1903)は フランス人の画家で, この絵のタイトルは

Where Do We Come From? What Are We? Where Are We Going? (Paul Gauguin, 1897-1898)

フランス語では "D'où venons-nous? Que sommes-nous? Où allons-nous?",

でも拙者, フランスには 2度行ったことあるけど フランス語の方はさっぱし分かりません。カタコトの挨拶+α 程度を知ってるだけで, 綴りを正確に書ける単語なんて Merci だけかも(笑)。

絵のタイトルは 英語では

Where Do We Come From? What Are We? Where Are We Going?

ということになっていて, 日本語では

我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか

さぁ 皆さん, 一緒に歌いましょう 🎶

Well, we know where we're going, but we don't know where we've been

ほんとに重なるかな。いやたぶん, we know what we're knowing, but we can't say what we've seen.. 🎶

前からそう思ってるものの, 実を言うと, 思考はそこで止めたままで, いまだそれ以上 深く考えたことがない(笑)。

"Road to Nowhere" by Talking Heads 〜 歌詞和訳

"Road to Nowhere" は Talking Heads の 6枚目のアルバム "Little Creatures" に同アルバム最後のトラックとして収録された曲。

Talking Heads のヴォーカリスト兼ギタリストでバンドのリーダー的存在だった David Byrne のブロードウェイでのライヴ・パフォーマンスが Spike Lee によって映画化された "American Utopia"(2020年)の中でも歌われているので, 最近になってこの曲を耳にした人も多いのではないかと思う。

話が逸れてしまうけれど, Jonathan Demme が監督した 1984年の Talking Heads のコンサート映画 "Stop Making Sense"(1985年に映画館で観た)が大好きで DVD も持っている拙者, やはりかなりイイらしい "American Utopia" も観たい観たいと思い続け早 3年, しかしいまだ観ていない。困ったもんだ(泣・笑)。

Road to Nowhere 〜 歌詞和訳

ちょっとだけ参考。

"I wanted to write a song that presented a resigned, even joyful look at doom," recalls David Byrne in the liner notes of Once in a Lifetime: The Best of Talking Heads. "At our deaths and at the apocalypse... (always looming, folks). I think it succeeded. The front bit, the white gospel choir, is kind of tacked on, 'cause I didn't think the rest of the song was enough... I mean, it was only two chords. So, out of embarrassment, or shame, I wrote an intro section that had a couple more in it."

https://en.wikipedia.org/wiki/Road_to_Nowhere#Production

つまり David Byrne 本人によれば, 「我々の死とか終末」, それは「常に我々に迫ってきている」んだけれども, そんな「運命」を「観念」し, いやそれどころかそんな運命に「歓喜」の眼差しを送るような「曲を書きたかったんだ」, で, 「それは成功したと思うよ」。「イントロの白人ゴスペル・クワイアは付け足しみたいなものさ」, 「なぜって」何か付け加えないでそのままにしていたらそれじゃ「十分とは思えなかったからね.. だって たった 2つのコードだったんだから。だから, きまり悪さからというか, あるいは恥ずかしさからかな, イントロ部分に少しだけ書き足したってわけさ」。 

さてさて。始めよう, 歌いながら 🎶

Road to Nowhere 〜 from Talking Heads' 1985 album "Little Creatures" 🎶

英語原詞 
https://genius.com/Talking-heads-road-to-nowhere-lyrics

我々はどこに向かっているのかは分かってる
だけど どこに行っていたのかは分からない
我々は自分たちが何を知っているのか分かってる
だけど 何を見てきたのかは言えない
我々は小さな子どもじゃないし
自分たちが何を望んでいるのかは分かってる
未来は必ず来る
上手くやれるように時間をくれよ

いいだろ?

我々は行き先のない道の上にいる
君もこっちに来いよ
行き先のない道を進むのさ
我々はとにかく進むのさ
今朝の俺はいい気分だぜ
分かるだろ
我々はパラダイスに, 楽園に, 理想郷に向かってるんだ
さあ 行こうぜ, 行こうぜ

我々は行き先のない旅をしている
君もこっちに来いよ
行き先のない道を進むのさ
我々はとにかく進むのさ
たぶん君は 自分はどこにいるんだろうって思ってるよね
俺は気にしないよ
ここでは時間が我々に味方してくれるんだ
君も連れてってやるよ, 連れてってやるよ

我々は行き先のない道の上にいる
我々は行き先のない道の上にいる
我々は行き先のない道の上にいる

俺の心の中に街があるんだ
一緒に行こうぜ, 君も乗れよ
大丈夫だよ, ベイビー, 大丈夫だよ
そこはおそろしく遠いよ
だけど その街は日に日に大きくなるんだ
大丈夫さ, ベイビー, 大丈夫だよ
君もこっちに来るかい?
君ならこの歌を歌うの手伝えるだろ
大丈夫さ, ベイビー, 大丈夫だよ
何をすべきか 彼らなら君に教えられるよ
だけど結局 彼らにバカにされるだけだね
大丈夫だよ, ベイビー, 大丈夫だよ

俺の心の中に街があるんだ
一緒に行こうぜ, 君も乗れよ
大丈夫だよ, ベイビー, 大丈夫だよ
そこはおそろしく遠いよ
だけど その街は日に日に大きくなるんだ
大丈夫さ, ベイビー, 大丈夫だよ
君もこっちに来るかい?
君ならこの歌を歌うの手伝えるだろ
大丈夫さ, ベイビー, 大丈夫だよ
何をすべきか 彼らなら君に教えられるよ
だけど結局 彼らにバカにされるだけだね
大丈夫だよ, ベイビー, 大丈夫だよ

英語原詞 について

外国語の歌の歌詞の和訳を試みてそれを掲載するのだったら(note にしろその他のサイトにしろ), できることなら 原詞を併載した方がよい。明らかにその方が分かりやすい。しかし, それは(歌詞原詞の全編掲載は)残念ながら不可能。

本 note で取り上げた "Road to Nowhere" の歌詞なら, 上に掲載した筆者の拙訳(拙者による訳なので「拙訳」, しかし中身は「良訳」.. かな, 「良薬は口に苦し」, 笑)のその上に, 同曲の歌詞原詞が掲載されたサイト(一例!)へのリンクを載せたので, そちらでどうぞ。

英語歌詞, つまりここでは, 英語で歌われる曲の原詞。その(全編)掲載に関しては, 以下の note の「前説」の次の次の章「英語原詞 について」にて。

さてさて 🎶

"Nowhere Man" by the Beatles (John Lennon) 〜 歌詞和訳

タイトルにある "Nowhere" が共通。歌詞の中でも "nowhere" は同様に頻出。伝わってくるメッセージにも重なるところがある(少しだけど)。

David Byrne が書いた "Road to Nowhere" は, 迫りくる運命に敢えて歓喜の眼差しを送る行進曲。John Lennon が書いた "Nowhere Man" は, 居場所がない男(女)に贈った応援歌.. みたいなものかな。

さてさて 🎶

カルカッタ(コルカタ), インド, 1984年1月6日 〜 トーキング・ヘッズ "Road to Nowhere"

以下の note の最終章が,

さてさて、付録は何となんとナンと、インドのパンのナンは美味い、なんと ゴーギャン のあの絵(タイトル長いし、笑)と トーキングヘッズ の "Road to Nowhere"

以下はおまけ(2つ)。

note カルカッタで見た 「火の車」 は現実だったのか幻だったのか 〜 「全東洋街道」(藤原新也)を読み返し、最後に聴くのは クリーム "Wheels of Fire"

note コルカタで見た 「火の車」 は現実だったのか幻だったのか 〜 カルカッタ, 1984年1月4-7日

というわけで ..

1983-1984, 海外「放浪」もどきの旅 〜 我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか

昔々, 拙者, ユーラシア大陸をほぼ(「ほぼ」ですぞ)一周する旅をしたことがありまして。当時の自分は「貧乏旅行」と呼んでいましたが, いわゆるバックパッカーの旅というやつです。
 
それは遥か昔, 古(いにしえ)の時代, ジュラ紀の時代("さあ不思議な夢と遠い昔が好きなら, さあそのスヰッチを遠い昔に廻せば, ジュラ期の世界が拡がり.. ところでナンでサディスティック・ミカ・バンドの「タイムマシンにおねがい」の歌詞は「ジュラ紀」でなくて「ジュラ期」だったんだろう, ナンでナンでナンでナンで, とまれ, ともあれ, ナンはインドの美味しいパン), いやそこまで遡らないけれど, それは 今から 40年ほど前, 日本が世界第二の経済大国とか言われ, ハーバード大のエズラ・ヴォーゲルが著した「ジャパン アズ ナンバーワン」なんて今じゃバカでも信じないような(いや今もそう思う奴が結構いる嘆かわしい現実が..)タイトルの本が売れに売れてまさしくバカ売れしてからまだ 4年ほどしか経っていなかった 1983年から 1984年にかけてのことでありました。

で, 以下の note マガジンのカヴァーの絵が.. 笑


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