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絵面は地味だけどって話

教育の理想に近づいているかもしれない。この写真に見える地味な絵面の中で起きている変化を感じているのは、現場にいるあたしだけだ。

あるゼミ学生が、プログラミングを教えてもらっている地元石巻のIT企業【イトナブ】のスタッフとゼミメンバーに自分が書いてきたプログラムの説明をしているところの写真である。(イトナブWebサイト→https://itnav.co.jp/

うちのゼミでイトナブ全面協力のもと、プログラミング学習を始めたのは今年で2年目だ。昨年度は有志学生のみだったが、今年度は全員が参加している。4月からの取り組みなので、1ヶ月余りが経過したことになる。

まだ1ヶ月程度のこの活動だが、学生が変わってきているのを肌で感じている。

プログラミングのスキルが劇的に向上しているのは一つ目立った成果としてあるのだが、本当に注目したいのはそこではない。

彼らに、学ぶことへの主体性が芽生えつつあるように感じられるのだ。

イトナブからは、基礎的な教材が渡されて、最初はそこに書かれたプログラムをなぞってウェブページの試作をするだけだったけれど、だんだんと「こういう感じのものを作りたい」というイメージを持つようになり、

次に「プログラムをカスタマイズして自分のイメージ通りのものを作ろう」というイトナブからの課題をこなすうちに、わからない部分を自分で調べて解決するようになり、

理解度や進捗度に差がある学生同士で教えあって全体のスキルを高めていこうという連携が見られるようになった。

これは、やっていることはプログラミングだが、達成していることは立派なアクティブラーニングである。

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